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ホワイトハウスでテロ勃発

今回のオマージュ作品

・ホワイトハウス・ダウン

・バットマン

 やって来ましたホワイトハウス!


 と云うわけで、俺はホワイトハウスの門前にいた。


 飛行機はファーストクラスで日本からアメリカへ、空港からはご丁寧にロールスロイスでお出迎えとは…まさに至れり尽くせりだな。


 ああ…機内食のステーキ、超旨かったなぁ。


 異世界では調味料の類いが存在せず、料理は全て素材の味を生かしてたから、こっちの世界の料理に慣れ親しんだ俺には正直キツかった。



 そして!なんと言っても…女だ!本当にこっちの世界の女性は美しい!いや、尊い!


 五年前までは、ひたすら強くなる事しか頭に無かったから、あまり異性に興味を持たなかったし、性欲すらも、強くなりたい欲に変換されてたから気にしてなかったが、異世界を経て、最強を手に入れた事を自覚した辺りから、猛烈に異性に興味を持ち始めたんだよなぁ。


 もし、異世界の人間が皆ゴリラじゃ無かったら…俺はもしかしたら帰って来なかったかもしれない。


 でだ!今回大統領との件が無事に済んだら、どんな女性でも選り取り緑なパーティーを開いてくれるとオッサン(総理大臣)が約束してくれたのだ!



 という訳で、今回の件は早々に片付けなければならない。にしても、帰って来て早々に、内閣総理大臣の後ろ楯を得て、日本での自由は手に入れた。ちょっと話が上手く進み過ぎた気もするし、勇◯郎も不発に終わってしまった。


 その上、今回訪問した大統領は俺の大ファンらしく、上手くすればこのアメリカでも平和的に自由を手に入れる事が出来そうなんだよね。なんかアッサリ物事が進み過ぎて怖い。



(以下英語)

「ようこそいらっしゃいました。安達総理のご紹介の方ですね?大統領がお待ちです」


 うおっ!?感慨に浸ってたら警備員…と云うか軍人かな?警備をしている軍人に話し掛けられちまった!え?え?どうしよう!?言葉は言語理解スキルがあるから分かるけど、俺、あっちの世界では極力会話を否定してたから基本コミュ障気味なんだよね!

 総理官邸の時は心構えしてたから大丈夫だったけども!


「あ、ああ、ありがとう……」



 ズッカーン!!!



 巨大な音と共にホワイトハウスの一部が爆発し、煙を立てていた。え?俺じゃないよ?俺、何もしてないよ!?


「なんだ!?何が起こった!?」


 軍人も大慌てで無線を取り出してる。…………この気配、まさか、《《テロ》》!?


「…スミマセン!直ちにこの場を離れて下さい!」


「もしかして、テロか?」


「!?…とにかく、早くこの場を離れて!」


 そう言って軍人は建物の中へ入って行ってしまった。



 それにしても、ホワイトハウスでテロを起こすなんて、なんて命知らずな奴等だ…。


 でも、このまま立ち去って、万が一大統領が殺されでもしたら、また話が一からになっちまうな。仕方ない、ちょっと様子位見てみるか。



 という事で、ARWC・縮地で見えない様にホワイトハウス敷地内に侵入し、物陰に隠れる。中では、逃げ惑う一般市民に混じって、銃器を持った明らかに傭兵らしき人間があっという間にエントランスホールを制圧していた。


 テロリストであろう傭兵達の手際は実に見事で、逃げ遅れた一般市民を一室にまとめて人質とし、他何名かは大統領を探し回っていた。


 その様子を隠密スキルを駆使し、気配を殺してジッと見ていた俺は、自分の身の振り方を考える。


 …これ、このままテロリストを一網打尽にして人質と大統領救ったら、自分の力を誇示しつつ大統領と更なる友好関係を結べるんじゃね?感謝されながら国と友好条約築けんじゃね?


 頭の中で妄想がシャッフルする…。どうする事が最良の手段か?


 そもそも俺は此処には、大統領からのアプローチを受けて参った次第だが、心の何処かで範○勇次郎先生の真似…いや、あの理不尽なまでの行動を実現したいという願望も残っていた。あまりにもトントン拍子話が進んでしまい、少々物足りなさを感じていたのは事実。

 当初のプランとしては、本当は大の男数人と押し合いをしても負けない、圧倒的な力で大統領の元へと一直線に突き進む暴虐非道のプレイを楽しみたいと思ってたんだ。



 そんな事を考えていると、現状、俺が願望で力を見せ付けるハズだったホワイトハウスの警備員(軍人)達の大半ははテロリストにやられてしまった様だな。


 ………さて、このままだと状況はますますテロリストに有利に働いていくだろう。無線を拾い聞きしてると、建物内を逃げていた大統領も追い詰められているらしい。



 …よし。俺には、“傍若無人なオーガプレイ”の他に、“正義の味方・ヒーロープレイ”をやりたいと云う願望がある。で、今回のテロは、俺のヒーロープレイのデビュー戦としては格好の舞台なんじゃないか?


 …そうだ。今回の事件を、俺のヒーローとしての記念すべき最初の活躍の場にしちゃおう!


 でも、ここで問題なのが、広く一般の人々にも正体を明かしてしまっても良いのか?と云う事だ。

 知らなかったけど、ホワイトハウスって結構一般人に開放されていて、今日も多くの一般人がホワイトハウスに観光に訪れてたみたいだ。


 ヒーローと云えば正体を隠すのが基本であり美学だ。俺の正体ははごく一部の、本当の権力者のみが知っている的な?そう考えると大衆に顔が売れてしまうのは得策では無い。


 まあ、このプレイの山場は、いずれ正体がバレ、「あの人がヒーローだったのかー!?」的な時なんだろうが、それは後の楽しみとして取っておきたい。


 幸い、大統領はヒーロー(俺の)正体を知る数少ない理解者としては合格だ。


 ……よし。機は熟した。行くぜ!ヒーロープレイ!



 異次元収納ポーチから、異世界でも着用していたエンペラースパイダーの吐き出す糸とブラックドラゴンの革を素材にしたボディースーツに身を包み、オマケにステルスマントを羽織れば、あら不思議!ガチムチ蝙蝠男の出来上がり!

 顔は目元だけ隠して、あとは革素材で隠している。まあ、パッと見は殆んどバット◯ンだな。


 この装備の強度は、例えロケットランチャーでも傷一つ付ける事は出来まい。



 さてと、んじゃあ華麗なデビュー戦を飾ってやるぜ!

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