#2 商店街パニック!
『えーと、ジャガイモとニンジンと……。
卵に牛乳にヨーグルトに玉ねぎに牛肉にカレーのルー
ってお母さん、買い忘れ多すぎでしょ〜』
あさひは、お母さんに頼まれた買い忘れを、
買いに行くために、商店街に向かっていた。
『お母さん「カレー作ろうと思ったんだけどー
肝心な物忘れちゃった!麻妃買って来てー!」って
言ってたけど、肝心な物買い忘れすぎ!』
はぁ〜流石お母さん…ため息をつきながら
商店街へと、歩いて行った。
商店街に着くと女性の人集りが出来ていた。
『何かイベントでもやってるのかな?
見に行って見よ〜』
あさひも人集りに入るとローズがバラを配っていた。
「美しい女性には、バラが似合いますね!」
「あ〜貴女も美しいです!」
「美人ですね〜!」
すると奥からゴリラの様な体格の恐い顔の女性?が
歩いて来た。
「あ〜なたは、そうですね…。これをどうぞ!」
ローズは地面に生えていた雑草を抜き取ると渡した。
「しちゅれいねー」ゴリラ女性はローズをビンタした
ローズは吹き飛ばされて倒れた。
「滑舌も悪いとは、もー野生に帰って鳴き声だけで
生活しなさい!」
ローズがほっぺを抑えて、ジタバタしながら文句を
言った。
ローズが目線を上げると、ピンク色に白いウサギの
絵がプリントされている、子供っぽいパンツを履いて
いた、ワンピース姿のあさひと目が合った。
「あ!あさひ姫可愛らしいパンティーですね!」
「勝手に見るなー!」
あさひは、蹴り飛ばした。
「うほぅー!あっ、変な声出た。」
『ゴリラ女よりも怪力とは……流石怪力姫。』
ゆっくり立ち上がると、あさひに近寄って行った。
「運命とは、素晴らしいですね〜!」
懐から何かを取り出そうとした。
「買い物あるので!」
あさひは、無視して足早に歩いて行った。
「私が買い物してきましょう!」
ローズはメモを奪い取ると、指笛を吹いた。
「ちょっと、返しゃぁあーーーぁああ!」
あさひは、驚き叫んだ。
あさひの後ろからカラスの群れが飛んできて
ローズの元に集まった。
「よし!出撃ー!」
ローズは一羽のカラスにメモを投げると
カラスはクチバシで掴み群れと飛んで行った。
「何する気なのよ!?」怒りながら言った。
「目立ち過ぎた、離れましょう!」
ローズは懐から黒い箱を取り出して地面に投げつけた。
ボフーーーン!と音を立て大量の煙が箱から
溢れ出した。
ローズはあさひをお姫様抱っこすると、煙に紛れた。
「ちょっと、どこ触ってるの!離しなさいよ!」
あさひがジタバタした。
「あさひ姫下をご覧ください!」
下を見るとさっき居た、長い商店街を見下ろせる
ほどの高さに居た。
「キャァアアーーーーアアア!!!」
ローズにしがみついた。
ローズは20匹以上のカラスにスーツから伸びている
紐を咥えさせて、飛んでいた。
「お願い絶対、離さないでね!
変なとこ触っても文句言わないから!」
あさひは、ローズのスーツを強く握った。
「もちろんですよ!あと、お言葉に甘えて。」
ローズはお姫様抱っこしてる体勢で、手を伸ばして
胸を触ろうとしていた。
そしてあさひを少し持ち上げて、体勢を変えようと
した瞬間に一羽のカラスがクチバシから紐を離した。
すると次々に重さに耐えられなくなったカラスが
紐を離してしまった。
「あさひ姫、私は離していないのですが
カラスが私を離してしまった場合どうしましょう?」
ローズが聞くとあさひは、気絶していた。
『変装セットじゃない、ビックリ煙箱じゃない…。』
ローズは懐から次々にガラクタを放り投げていた。
「あったー!コレだ!」
接着剤みたいな物をローズは自分の靴に塗り
あさひをしっかりと、お姫様抱っこした。
『接着陸剤、ステージから飛んだ時にピッタリ
着陸してカッコよくポーズを取れる怪盗道具
これがあってよかった〜!』
商店街の人がいない道路目がけて着陸した。
ボキッボキッボキー!と鈍い音を立てて
ローズは着陸すると、ゆっくりあさひに倒れ掛かった。
あさひは目を覚ますと、もたれ掛かってきてる
ローズを蹴り飛ばした。
「離さないでくれたのは、嬉しいけど
いい加減離しなさい!」
ボキ!と音を立てて、蹴り飛ばされて後ろに倒れた。
「あれ?なんかやばい音聞こえた様な?まぁーいっか
それよりカラスの群れ、どうなったんだろう?」
少し歩きながら、周りを見渡した。
すると遠くから、カラスが飛んできて
地面に降りると咥えている物を落とした。
「何これ?カレーのルーの箱?ニンジンの皮に
ジャガイモの皮?卵の殻に牛肉パック……。」
足でカラスを追い払った。
「ゴミ漁り鳥め〜〜〜!!!」
その後あさひは、カレーの材料とメモを
思い出しながら買い物を済ませて帰って行った。
『なにか忘れてる様な〜、メモ無いし仕方ないか!』
ピーポーピーポー!!
近くから救急車の音が鳴り響くのであった。