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特別なんて大嫌いだ……  作者: 夜つ七
とりあえず異世界に
3/12

第二話……神様は優しいお姉さん

奴は名前だけでます



えっと……普通は真っ白とか真っ黒とかな空間にいるんだよな?



しかし、今目の前に広がる光景は全く違った



キングサイズのベッドと、かなり金が掛かってるであろうインテリア、そしてそこに合わないラーメンのどんぶりが山になってる




「あ〜食った食った」



そしてベッドに寝転がって細い腹を撫でる美女

……なんだけど、なんか凄くツッコミたい




何で上半身裸何ですか?




「うるさい……この方が寝やすいんだ」

「って今の心の声だから。それと風邪ひきますよお姉さん」



とりあえず、制服を脱ぎ、渡す。まぁ中体操服だから寒くないし



「む。何だ小さいの?」

「せめてなんか羽織ってください」



うん、胸が丸見えで心臓がヤバいから、寿命が凄く縮むから




「……えい♪」

「ふぁ/////」



いきなり顔を胸に押し付けられました



「…………//////」

「初奴め♪……まぁ冗談はともかく、そろそろ服を着るか」



いきなり離れた女性は俺を摘まみ上げ、ベッドに乗せた



そして目の前で普通に着替えられた



寿命が10年は縮んだと思う。主にドキドキし過ぎて……




「うしっ!コレで良いや〜」




そして振り向いた女性は……Yシャツでした



いや、それより……



「ブラは?」

「ん?ブラジャーなんていらんだろ?」

「いや付けて頼むから///」



じゃないと透けてヤバイ事に……!!!



「却下だ。私は付けたくない。そして恩人に対して礼儀が無いな」

「いや却下じゃなくて、付けてくだ……恩人?」

「うん恩人……あまりに面白い死に方をしてオーディーンのオモチャにされかけた所を撲殺して救ってあげたの」



オーディーン?

確か北欧神話の……とにかく偉い神様だよな?



「うん。だけど実際はただのサボリ魔……」

「えぇぇ〜……」

「まぁ神話なんて人が書いた物……いつの間にか廃れて強烈なのが後世に残る。北欧神話にだって……美味い物巡りとかあったんだぞ?」



なんかイメージが崩れる……つか、神様が美味い物巡りって




「しかも、オーディーンはともかく、私が男だなんて……迷惑にも程がある」




……まぁこのお姉さんが神様なのはともかくとして……名前なんだろう?教えて欲しいな〜



「……なんだその雨に濡れた子犬のような瞳は?」

「そんな目してないよ!?」

「いやしてた。まるで『拾ってください』と懇願している子犬を見る気分だったよ……」



うぅ〜、そんな目で見てないよ〜



「まぁ可愛かったから答えてやろう。私の名前はヴィーザル。オーディーンの娘だ」




……………………はい?




ヴィーザルって……確かオーディーン食った狼を殺した奴だよな?





「殺してない。私とフェンリルは酒を飲む程仲が良い」

「…………北欧神話ってどんだけテキトーなんだ」



かなり憧れてたのに……

特にロキが好きだったな〜。かっこいいし……




「ロキの話しは削られたがおおむねあってるぞ。ロキだけは常に真面目だったから」

「よっしゃーーー!!!!!他の神様と違ってロキは最高だーーー!!!」

「む。私だってかっこいいんだぞ……ぷ〜」



え?若干拗ねてる?

……可愛い、なんか凄く可愛い



「可愛いって思うな。私はかっこいいんだ」

「え?ええ、ヴィーザルさんもかっこいいですよ?ラグナロクの後、他の生き方だって出来たのに世界を見守ってくれるなんて凄くかっこいいです」

「うっ///」



いきなり真っ赤になって俯いた

ど、どうしたんだ?もしかして……嫌われた?



「な、なんでそうな……そ、そうだ。私はお前が嫌いだ」

「や、やっぱり……」

「だからもう出てけ。その扉から出てけ」



いきなり現れた真っ白な扉に驚いたが……




「それより、この扉の小ささに驚いた」




だいたい……60cmくらい

どう入れと?



「開けて匍匐前進だ」

「はい……」



言われた通りに匍匐前進で中まで入った……周りに何があるか分からないぐらい暗い場所だ



唯一の光源は後ろの扉から漏れる光だけ……



その光すらすぐに閉じた




「……暗いの嫌いなのに」




とりあえずゆっくり歩き始めるが、水っぽい物に足をとられ、思い切り顔から倒れた



「「きゃぅ!?」」




ん?今俺以外にも声が聞こえたような……む、なんか柔らかい。なんだこれ?



「ぁ、あん……や、やめ、やめ〜////」




そしてその声を聞き、急に視界がクリアになる




目の前にあったのは……



砂金のような綺麗で腰まで伸びた金髪、宝石みたいな琥珀色の瞳、少し長い犬歯……そして俺の手の中にあるハンドボールぐらいの胸


「………………うっ、う〜」

「ご、ごごごごめんなさ、ごめんなさい!!!」



泣きそうな女の子に謝っていると、近くから扉の開く音が聞こえてきた




「姫!どうなされまし……死ねぇ!」

「え?がはっ?!」




誰か来たみたいだけど……見る前に意識ぶっ飛びました




= = = = = = = =




はぁ〜、危なかった。もう少しこの世界にいたら小さいのを死者にしてしまうところだった



……たまに会いに行ってみるか。子犬っぽくて可愛かったし……



「ヴィーザル、嬉しそうに笑ってる所悪いが……話がある」




いきなりロキが部屋に入ってきた。まぁ……一言言わせてくれ



「ノックして」

「それ所じゃない。君が糞兄貴から奪って生き返らせた死者だが……兄貴が逆恨みで呪いをかけてな」

「……は?」



逆恨み?

私にならともかく、どう考えても被害者でしかない小さいのにか?



「ああ……『私のオモチャにならないなら壊れろ』……だそうだ」

「…………生きろ、小さいの」




馬鹿(オーディーン)のせいで昴は不幸体質になった





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