第8話……神様登場? 可愛いあの子は太陽神?!
大幅に変更します
「ダメです! 昴さんは私のです!」
「勝手に決めるな! 本人の意思も尊重してやれ!」
「お兄様が言わないでください!」
「ふざけた事ばかり言ってるお前よりはまだマシだ!」
「「ううううぅ……!」」
Someone help me. This is already more than bad.Mainlyphysically……
「「こうなったら……昴さん(昴)!! どっちに吸われたいか、はっきり言ってやってください(言ってくれ)」」
「私ならお風呂でも、トイレでも、少し恥ずかしいですが……野外でも大丈夫です!」
「俺はお前が求めるなら(結婚以外の)どんな要求にも答えてみせよう」
「「さあ、どっち?!」」
「聞く前にアンタ等さんざん吸い尽くしたよな?! 合計15回ぐらい死んだからな?! あとそのセリフを大声で言うな!! もし、知らない人がいたら俺完全にアウトだよね?!」
「社会的にな」
「「……なんの話ですか(話だ)?」」
この兄弟の仲の悪さは俺の想像を軽く超えていた
まず口論→どちらかがキレて俺を吸う→それに対抗した残りも吸う→俺死亡→責任の擦り付け合い→今度は殴り合い→楯に使われる→俺死亡→両者疲れる→喉が渇く→俺にかみつく→相手より一滴でも多く吸おうとする→俺死亡→そして口論に戻る×5回
あれ? 一番大変なの俺じゃね? いや、死なないし治るけどさ?
「あのね、これ以上は本当に泣くよ? もう、倉庫の隅っこで膝抱えて泣くよ? お前等の恨み言を延々と言い続けるよ? それでもいいのか!」
「「なんて情けない脅し方なんだ」」
「も、もう喧嘩しないから倉庫に行っちゃだめですよ?! ね? あ、アメ食べます?」
「俺は子供じゃない! ……でも、一つくらいいいよね? あむ♪ ………………おええぇ」
もの凄く口の中が鉄臭い……
まさか、血を固めたアメですか? あれだけ虐めてまだ虐めるか?
「あ、ごめんなさい! それじゃなくてこっちでした!」
「……もうグレてやる~!!」
「昴さん?!」
「皆大嫌いだ~! ぎょごぶ?!」
廊下に向かって走り出すと……『また』運悪く扉を開けた先に何かあった。そこに思いっきり突っ込んでしまったため、鼻をぶった。というか痛い。コレ……折れてんのかな?
「ふむ、お嬢さん。何があったか知らないが、廊下は走ってはいけない。ふむ、私とぶつかった際に顔を怪我したみたいだな。医務室まで運ぼう」
「…………へ?」
誰? もしかして、今俺がぶつかった何か? でも、コレ生き物なの? いや、なんつーの? ギルティ〇アのポチョ〇キンとか、ブレ〇ブルーの赤鬼とか、そんな感じの奴なんだけど? 必殺技は【~バスター】か? あと、声と見た目のギャップをどうにかして? そんな見た目で超綺麗なソプラノボイスは怖すぎる
あと、人をお姫様抱っこで移動させないでください。恥ずかしいのやらなんやらで死にたくなる
「って、は~な~せ~!」
「暴れるな。怪我が増えたらどうする?」
「それより男としてのプライドがあるんだよ~!」
「そんな物はドブに捨てろ」
「ヒデェ?!」
= = = =
昴さんが部屋から出てすぐに追いかけたのに……もういない
いったい何が?
「あのお方だな。さっき廊下に【異次元回廊】が発生してた。あのお方がこの廊下を偶然通る最中だったらしい。場合によっては不敬罪で死刑になる可能性があるぞ?」
「え? まさか、こんな近くにいらしてたんですか? 守護神様が?!」
= = = =
顔の怪我は治してもらった。テキパキと擬音が見えそうなくらい手際の良い治療だった。もう土下座するほど感謝した。そして、ここでとんでもない事を言ってしまった
「今度絶対お礼しますね」
「いや、気にするな」
「しますよ! なんでもしますからいつでも言ってくださいね?」
「なんでも……なら、今頼んでもいいか?」
「え? はい、いいですけ――――きゃぅ?!」
いきなりベッドに押し倒され、鎖で両手両足を縛られる
展開が急すぎで着いていけない
「な、なななになになにを?!」
「男と女が一緒にいてやる事なんて一つだろうが」
「って、エエエエェェェェェ?!! 待って、俺男?!」
「知っている。さっき男のプライドがどうとか言ってたしな」
…………えっと、それはつまり?
「まさか女性?」
「気付いてなかったのか? 一応これでも城内で5指に入る美少女と呼ばれているんだが」
「嘘だッ!! そんなゴリマッチョを俺は美少女とは認めない!」
「ゴリマッチョ? ああ、この『対大型魔獣撃退兵器【世界の中心で自爆する12号君】』の事か?」
「なにそのネタに走ったような名前?! って、自爆するの?!」
「いや、しないが」
「名前全否定ー?!」
「まあ、確かにこの姿はいかんな。うん。よし、出るから待ってろ」
「それ以前に動けないから?!」
俺の言葉を完全に無視し、なんやら着脱を始める
顔(だと思っていた場所)が急に回転し後ろに倒れ、両肩が外れ後ろに折れ曲がり、腰が半回転し、膝は逆に曲がり階段状に変化する。そして、あつい胸板(だと思っていた場所)が左右に割れ、中から
「ふう、やはり下界の空気は不味いな」
なんか、よく分かんない奴が現れた
銀髪の髪を膝のあたりまで伸ばし、先の方を紫色のリボンで結んでいる
顔は可愛い。アルトネ〇コのシュレ〇ア様みたいだ
ただし、問題はその恰好……なんで、トレンチコート? しかも、中の服チャイナドレス? 靴はどう見てもスニーカー
本当になんだこの人?
「初めまして。私の名前はミスラ・バフラーム。一応この城で一番偉い存在だ。これからも末永く仲良くしてくれ」
「自己紹介よりまずは鎖を解いて?!」
「いいだろう。ただし契約をしてからだ」
契約? ま、まさか……俺は何か今やばい状況なのか?! 強制的に借金でも背負わされるのか?!
「私と……その、なんだ。友だt「嫌だー! 絶対(借金は)嫌だぁ~!」……そうか、そんなに嫌なのか。そうか、そうなのか」
俺の言葉を聞いた瞬間、壁の隅っこで膝を抱えてなんだか落ち込んでるミトラさん
……あれ? 今、なんか友達って聞こえなかったっけ? もしかして友達になろうとしただけ?
「どうせ、私は一人ぼっちだ。うん。慣れてる。大丈夫だよ。見ててくれ障碍を打ち破る者よ。私は一人でも強く生きるから。大丈夫。強く生きるから……グスッ、泣いてなんかいないぞ? ただ、あくびをしただけだ。大丈夫私は強い子なんだ」
「あ、あの……」
「友達じゃないのに話しかけるな!」
……どうしよう? マジでヤバい。人傷つけちゃった
でも、契約とか危ないワード言ってたんですがそれはなんなでしょうか?
いや、今はそれより誤解を解かねば……
「いや、あの聞いてください。契約の内容もう一回言って?!」
「いじめか? 断ったのに言わせるとかいじめか!?」
「いや、実は……借金でも背負わされるのか? とか思って、聞く前に断ってました」
「……じゃ、じゃあ、私の言った事聞いてないのか?」
「うん」
「そうか。見ててくれ障碍を打ち破る者よ! 私はこの世界で一番難しい契約を成功させてみせるぞ! おお、お前も応援してくれるのか! それなら百人力だ!」
……急に生き生きとし、誰もいない虚空に向かって話しかける。えっと、危ない人なのか?
「その、なんだ! 私と友達になってくれ!」
「だが断る」
「……え? な、なんでだ? 私結構可愛い方だぞ? 女の子だぞ? なんで断るんだ?」
「いや、なんか危なそうな奴だ、がごぶっ?!」
不意に、ミスラの腕が伸び、俺の首を掴み、そのまま俺の体を持ち上げる
「小僧よ、ミスラ様が勇気を振り絞った言葉に対してそれはあまりにも酷いであろう?」
「あ、がぁ……い、ぎぃ、は……!」
「普通ならこの剣を人風情に向けはしないのだが。小僧、ミスラ様を傷つけたおぬしだけは別だ。この剣で葬ってくれよう」
そういうと、左手に光が集まり一振りの剣が現れる。それは黄金に輝く剣だった
特に何か装飾などされてなどいない。どちらかと言えば無骨な剣だ。なのに惹き付けられる
そしてある事に気付いた。この剣で斬られたら、俺は本当の意味で死ぬ。あんなちっぽけな能力じゃむりだ。コレはそんなレベルの武器じゃない
「覚悟は決めたか? ならば安心して逝くが……む? 何故ですか? そんなに……気にいったのですか。分かりました。私が説得しましょう。小僧、剣の錆になるか、ミスラ様の友人になるか選ぶがよい」
「それは一般的に脅しと言うんで『スッ♪』あははは、もちろんOKですよ。さっきは悪ふざけしてただけなんですよ」
ヤバい、コイツはマジで殺す気満々だ。だって額に青筋浮かんでるもん
「そ、そうなのか! そうかそうか、やっぱり友達同士は冗談を言ったりするんだな! よし、今度は私が冗談を言うからな。覚悟しておけ♪」
「って一瞬で戻りやがった?! な、なあ、もしかして二重人格?」
「言い得て妙だな。だが少しばかり違う。奴は私の元家来だ。ふふん、私は昔はすごい奴だったんだ」
えへんとない胸を張るミスラ……
いや、昔はって今は偉くないのか?
「まあ、それはそうと……さっき言った事をやろう!」
「……何を?」
「もちろん男女が部屋で一緒にやることだ♪」
ああ、そういえばそんな事を言ってた……え”?
「それは無理! ま、まだ知り合ったなんだからもっと順序をだな?!」
「何故だ? こういうのはお互いがやりたいと思ったらやっても良いと聞いたんだが?」
「と、とにかくダメだ! 恋人でもないのにふしだらだ!」
「そ、そうか。ばば抜きとはふしだらな遊びだったのか。そうだな。なら七並べはどうだ? ふしだらか?」
「七並べなんてダメに決まって………………七並べ?」
ええと、男女が一緒の部屋でやることだよな?
何で七並べ? いや、まさかとは思うが、この人、男女が部屋でやること=一緒にトランプゲームになってるのか?
しかも、俺はそれをあんな事やそんな事と勘違いしてたわけで……あははは
「……俺のときめきを、俺のドキドキを返せ」
「なんで泣いてるんだ?」
「なんでもないです、なんでも……」
なんていうんだろうな~、この空しい感じ。いや、健全な中学生ですからね? こんな綺麗な子にドキドキしっぱなしだったんですけどね?
別に期待とかしてませんとか強がりいえませんよ? ええ、マジで
「だからなんで泣いてるんだ。ちゃんと言え。じゃないと障碍を打ち破る者に変わるぞ!」
「うう……怒るなよ? こんなきれいな女の子に誘われたのかと思ってかなり期待してました」
「うむ、誘っているぞ? だから私の部屋にだな」
ダメだ通じてない
そして俺はそのまま部屋に連れて行かれる事になった……途中で何度か剣を首に当てられた時は生きた心地がしなかった
なんでこうなった?
ミスラ【アヴェスター語】
名前の意味は[契約]
ギリシャ語、もしくはラテン語で読むとミトラス。多分こっちの方が有名
もともとは古代ペルシアの光明と契約の神様だった。ちなみに罪人にはイノシシになって襲いかかるという怖すぎるお方
ゾロアスター教ではヤザタと呼ばれる神の筆頭神。その人気は昔から凄まじい物だったらしい。最高神と同等とか言われるくらい人気者。というか最高神より大人気。お上の面目丸つぶれ。頑張れアフラ・マズダ
元は戦闘神だったが、途中から友愛の神・太陽の神という性格を強めた
ウルスラグナ【アヴェスター語】
名前の意味は[勝利]
パフラヴィー語だとワルフラーンと名前を変える。意味は[障碍を打ち破る者]
ミスラとは古代ペルシアからの知り合い。というかミスラの従属神
ミスラの部下だったためか、こいつも変身可能。それも10種類
作中に出てきた黄金の剣は剣士の姿の時にもっているという武器
この神様は無敵の一言に尽きる。なんたって勝利の象徴だし
特に有名な変身は鴉とイノシシ、……部下も上司もイノシシに変身。昔イノシシは神聖な動物だったのだろうか? まあ、それはともかくイノシシの時は戦場を駆け回りミスラを先導し、鴉のときは、羽一枚で呪いを跳ね返す
ちなみにこの神様はFFとかでも出てるから名前知ってる人は多いかもしれない。まあその時は武器なんだけど