あなたに望みをお届けします
望み待ちの人に、望み届け社が贈る不思議な箱のお話となっています。
望み待ちMAPを見ながら、望みを届ける毎日。誰がどんな望みを待っているかは、望みデータ帳を見れば分かる。今の地点からだったら、花池公園が近いね、よし、そこから届けよう。
「あなたが、花さん」
「……」
僕が尋ねても返事はなく、その花さんはというと、大きく目と口を開けて、僕の方を見ていた。それもそのはずで、突然僕が空から来たもんだから、驚くのは当然だ。
「驚かしちゃってごめんね。でも、花さんが望んでいたから、この箱を届けに来たんだ」
そう言って、その箱を手渡そうとしたが、花さんは受け取ろうとはしなかった。誰だかも分からない上に空から来たから、怪しまれるのも仕方ないけど、受け取ってもらえないのは、ちょっとショックだな……。
「とりあえず、この箱は隣に置いとくからね。ぜっ、たいに開けてよ、その箱。僕はこの後もお届けあるから、行くね」
と言ったものの、気になった僕は、次のお届けを終えたらすぐに、花さんの所に戻った。
花さんの望みは、母の形見である花飾りを見つけることで、その花飾りを1種間前に、この公園でなくしていた。僕が届けたその箱は、なくした場所と繋がっているので、そこに手を入れれば、なくした花飾りを手にすることができる。だから、どうしてもその箱を花さんに開けてもらいたかった。だけど、あの時の様子では、開けそうになかったので、心配になって見に来たけど、蓋の開いた箱が落ちているということは、開けてくれたってことだから、本当に良かった。
花さんには、聞かれなかったけど、僕は名は、フサンタ。恥ずかしながら、サンタクロース不合格者だ。だけど、サンタクロースのように笑顔をお届けする夢を諦めきれなかった僕は、サンタクロース合格者のように、おもちゃの箱を創ることはできないけど、それに似た箱を創ることができるので、望みお届け社を新たに設立し、花さんのように望みを待っている人に、望み箱をお届けしている。
「あなたの望みを届けます、フサンタより」
最後まで見ていただきありがとうございます。
どうせしたでしょうか?こんなサンタクロースもありかなって、私は思いました。




