25話 オッサン登場
私は、しばらく途方にくれながら水面と、にらめっこをしていた。
「これが、私なのか…?」
私は、その少女の…自分のほっぺたを手でフニフニとして、夢じゃない事を確かめるが…
(痛てててて…)
やっぱり、正真正銘の少女になってしまった様です。
「へぇ…」
でも、意外と可愛らしい顔をしているわね!!
これは、これで良いかもしれない。まぁ、今までみたいなオッサン間近の青年よりかは、こっちの方が良い感じがするわね。
「フフフフ…」
びっくりはしましたけど…私は案外、あっさりとその現実を受け止めていた。とりあえず、私は再び町に向かって歩き出す。
(テクテクテクテクテク…)
これから…この新しい身体で、どんな生活が待っているのでしょうか?
とても、ワクワクしている気持ちもあります。
新しい生活に向けての胸がおどる様な期待もありました。
「…」(私)
…しかし、そんな悠長な事も言ってられないよな。
私は、不安と期待が入り混じりながら…
小川のほとりをテクテクと歩いていた。
(これから先、どうしよう…)
(とりあえず、町に行って情報を集めましょうか…)
「カアカアカアカアカア―」
―その後も、しばらくどこかに向かって歩き続けていく内に、陽が暮れてきた。遠くでカラスが鳴いている。草原の地平線の彼方に、今まさに夕陽が沈もうとしていた。
景色は、綺麗だけどなぁ…
逆に、とても寂しい所です。
人も、いないからですからね。
そして、夜になれば…辺りは漆黒の闇となり、その寂しさを更に倍増させるでしょう。そんな忍び寄る漆黒の闇は、私の抱えていた不安も助長させていた。
(夜になる前に、町に着けば良いけど…)
「…」(私)
でも結局、町に着く前に夜になってしまいました。
辺りは、灯りも何も無い、真っ暗だ!!
夜空を照らす月?でさえも、分厚い雲で隠れてしまっています。
「!!」
あっ、そういえば―
ポーチの中に、ランタンが入っていましたね。使えるかな…
私は、ポーチからランタンを出す。そして、恐る恐るランタンのスイッチを押すと…灯りが点いていた。
良かった…
因みに、このランタンですが、私のアパートの部屋にインテリアとして置いてあった物です。電池で動いている。まぁ…買ったのは、かなり前で使う事なくゴミに埋もれていたけどね。
そして、レジャーシート!!
私は、ポーチから取り出したレジャーシートを高々と手に掲げる。このレジャーシートは、私が学生時代…(一部割愛)…使う事は無く、ゴミに埋もれていたけどね。
ウサギさんは、遠くで私の事を待っている様ですけど…お腹も空いてきたし、今日はここまでにしましょうか。
「「ウサギさ~ん、今日はもう終わりよオオ~!!」」
私は川のほとりで、野宿する事にします。ウサギさんを呼び戻し、レジャーシートの上に座り、晩飯にしましょう。私は、ランタンをレジャーシートの真ん中に置いて、灯りにする。小さく揺らめくランタンの灯りは、辺りの闇に比べたら、とても心もとない気もしますが、無いよりは遥かにマシですね。
さて、晩飯ですけど…私は、ポーチの口を開けて
「晩飯よ、出てこーい!!」
と唱えて、ポーチをフリフリ振ると―あら、不思議!!
晩飯が、ポンポンと出てくる。
なんと…こうする事で、ポーチの中から狙った物をすぐに出す事が出来るのです。これは先程、偶然に発見した裏技?ですね。勿論、普通に手を入れて取り出す事も出来ますが、探すのがかなり苦労します。
それで…
レジャーシートの上には、カップ麺が2個、菓子パンが5個、スナックが3袋、水筒、湯沸かしポット、箸が出てきた。
…これは、私の昨日の晩飯になるはずのものであった。
こうして、改めて見ると…かなり偏っていますねぇ。
新しい身体になった事ですし、この機会に食生活を改めてみようかな。
「…」(私)
それはそうと、カップ麺は食べれないですね…
ご丁寧に湯沸かしポットも出てきましたけど、コンセントがないですから。まぁ、仕方ないですね。
じゃあ、菓子パンを食べますか…
―そう私が菓子パンに、手を伸ばした時だ。
「ガサガサガサガサガサガサガサ―」
(((ビクっ!!)))
近くから、こちらに向かって歩いてくる、何かの足音が聞こえる。
えっ、何々…(戸惑いと恐怖)
―辺りは暗闇で、その姿を確認が出来ない。でも…何かがいる。
しかも、複数の足音です。
ウサギさんは危険を察したのか、一目散にその場から逃げてしまった。
(えええ~、ウサギさん酷い!!)
私は、ウサギさんに手を伸ばして、引き止め様とするが…ウサギさんは闇の中に消えていった。そして、すぐに…
「ザっ…」
ちょうど…私の後ろで、その足音は立ち止まった。
私は息をのみ、恐る恐る振り返ると―
「「「ギャアアアアアアアアアアアアア―!!」」」
私の叫び声は、闇の中をこだまする!!
―そこにいたのは、子熊くらいの大きさだろうか。全身が緑色の…人の様に2足で歩いているが、人とはとても言い難いものが数体…赤い目で、私の事を見つめている。
これは、ゴブリンんんんー!?
「「「ヒイイイイイイイイイイイ―!!」」」
私は後ずさりしながら、懸命にその場から離れる。
…ゴブリン達は、追っては来ない。ゴブリンは私よりも、私の晩飯に興味を示しているみたいでした。ゴブリンは、私が食べようとしていた菓子パンに手を伸ばして、食べようとする。
「アア、私の晩飯が…」
だけど、どうする事も出来ない。この隙に逃げるか。
でも、ランタンもあそこに置きっぱなしだし…
私が腰を抜かして、そう考えていると―
「ヒュウウウウウウウウウウウウウウ―!!」
「「!!」」(私)
ゴブリン達は風の音と共に、誰かに切られて消滅していた。
その誰かは…黒いコートに全身を身を纏い、レジャーシートの上に剣を携えて立っていた。シワクチャで少し長い髪には、所々に白髪が交じっている。
よく見れば、オッサンだった―
「君、大丈夫だったか?」
「こんな所で、何をしている?」
オッサンは、私に問いかける。
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