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22話 初めての異世界





          (この場所は、一体…)



色々と考えたい事もあったが…


俺は、しばらくその目の前の景色に心を奪われていた。





        「サアアアアアアアアアアア―」



        「チュンチュンチュンチュン―」





風の流れる音に耳を澄ませば、どこからか小鳥のさえずりが聞こえる。



所々に流れていく雲の合間からは、柔らかな日差しが差し込んでいた。



その日差しに、反射した色鮮やかな黄緑色の草々が…




どこまでも生い茂る。







        (なんて、広大な大草原なんだ…)




遠くの彼方に目をやるとー


そこには、雄大な山並みがくっきりと見えていた。



空気が、とても澄んでいるんだろうか。



そして、なにより静かだ。都会の喧騒とは、まるで違う。






寒くも暑くも無い、そよ風が時折吹いて、とても爽やかで心地よい。


凍えていた昨日までが、嘘みたいだ!!



―それは、春の様に暖かかった。






「フゥ…」


まぁ、ちょっと雲が多いけど、良い天気だな。



「フフフフ…」


俺は、たまらず笑みをこぼす。








            「…」(俺)








いやいやいやいやー

天気の事は、どうでも良いよオオオオ!!


まず、ここは日本なのか…


俺は慌てて、我に返っていた。まるで、北海道の大草原にいる様だ。

だが、この時期の北海道はこんなに暖かくはない。今は、真冬なのだから。



いや、北海道というか…

ここがどの場所であっても、これはあり得ない事なのだ。

だって、俺は…昨日の夜は、東京のアパートにいたはずなのだから。



まだ、夢を見ているのであろうか…


(痛みは、感じるけど…)



俺は、何気なく自分の手を見つめると―



「「ギャアアっ!!」」


「こ、これは…」



俺は起きたら、違う場所にいた事以上に驚愕する!!




手が小さく、腕も…か細い。


そして、後ろに手をやると、長い髪が手に触れる。どうやらポニーテールみたいな感じで、髪を結んでいるらしい。これは、明らかに女性の身体だ。



(((アワワワワワワワー!!)))


(マジかぁ~、どゆことですかっ!?)




とりあえず、何か顔を確認が出来るものがあれば…

腰には、ウエストポーチがついていた。これは…俺が休日の時に、ちょっとした外出で使っているポーチだ。




…というか今、着ている服装も俺の部屋に置いてあるものだった。


白いジップアップパーカーに、黒い七分丈のカーキーズボンなどなど…春先とかは、よくこの格好をしてダラダラと過ごしている。まぁ…特にこだわって、この格好をしていた訳ではないけど。俺は、ファッションには関心がないから、服のレパートリーが少ないだけだ。この服も近所の服屋で、適当に選んで買った服だった。




俺は、ポーチの中に手を入れてみる。


スマホとか入っていれば嬉しいんだか…ミラーで顔の確認が出来るし、今いる場所の位置も分かるから。






(ゴソゴソゴソゴソ…)






「おっ!!」(俺)



カップ麺が2個出てきた。それと菓子パンやスナックなどなど…


これ、昨日コンビニで買った晩メシじゃん!!


そういえば、食べないで寝てしまったんだっけな。




(…後で食べようかな)




えっと、他には…


湯沸かしポットも出てきた。

あとフライパンや鍋など調理器具一式、そして…ご丁寧に食器まで一緒に。とりあえず、俺は出てきた物をその辺に並べていくと、その内に生活必需品が揃っていた。



そして…


極めつきは、折り畳みのコタツであった。

これは、俺の部屋に置いてある小さなコタツだ。


…というかコタツだけではない。

出てきた物は全部、俺の部屋にあった物だった。







            「ワァオ…」





へぇ~凄いじゃん。凄い。


生活をするにあたり、必要な物は一通り揃っているし、なんと言うか…ここでも、すぐに生活が出来そうな感じじゃん。




「ハハ八っ、便利、便利!!」


俺は、何となく軽く笑う。







             「…」(俺)






いやいやいやいや、おかしいだろ、このポーチ!!

ポーチの中に入る容量を遥かに超えちゃってるよ!!



大きさ的には精々、晩飯を詰め込んだら一杯一杯の大きさなんだけど。


いや、晩飯も全部は入りきらないだろうか。何だ、このポーチ。


…というか今、コタツってどうやって出したんだろ!?

気付いたら、なんか出ていたけど。





(とりあえず、仕舞ってみるか…)



俺はコタツを折り畳み、ポーチの開いた口に近づける。

すると―あら不思議!!


「スポンっ!!」


開いた口に、コタツが吸い込まれていった。




「「こ、これは…」」




まるで、ドラ◯もんの四次元ポケットの様だった。


俺は、呆気にとられていた。

これは、普通のポーチではない。



なんと言うか…これは…その…進化したポーチだ!!





あまり良い表現が見つからなかった。




凄いな~。あっ、そうだ!!


俺は、スマホを探していたのだった。

ポーチから出した物の中に、スマホはまだ無かった。


俺は、もう1回ポーチの中に手を入れる。改めて、中に手を入れてみると…なんか、とても気味が悪い感じがした。得体の知れない空間に、手を入れているからだろうか。




ポーチの中に、手はどこまでも入っていく。


俺は…ポーチの中をかき混ぜる様にスマホを探すと、手に薄べったい長方形の何かをガッシリと手に掴んだ。



「!!」(俺)



この形と感触は、間違いなくスマホだ!!


これは間違いない。

よっしゃ、スマホがあった!!


俺は勢いよく、掴んだものを引き出した。






だか…





           「えっ、何これ…?」










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