表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/50

21話 彼方の星へ




「ガサガサガサガサ―」



部屋の中に入ると…山積みになった雑誌や、今日食べた朝食の皿の洗い残し、そこら辺に脱ぎ捨てられてグチャグチャになった衣類、ずっと敷きっぱなしの布団、いつ食べたか分からないコンビニ弁当のゴミ袋などが、色々と散乱している。




「…」




…この頃、全然片付けをしていないからな。


とても汚い部屋であった。




「ドサアア―」


俺は買ってきた晩飯を、その辺に放り投げる。そして、部屋の灯りを点けると、すぐに畳の上に仰向けに倒れた。








     真上に見える灯りの光が、滲んで見えました。











  -どうやら、俺は社会で生きていくのが上手くないらしい…












淡々と時間だけが無意味に流れていき、気付けば…もう30歳をとうに越えていた。このまま、何も起こらずに老いて死んでいくのだろうか。



いや…その前に、心はすでに死んでいるに等しい状態だった。



こんな事ならば、最初からどこでも良いから定職に就いて、働くべきであった。なんで…あの時の俺は、何も考えていなかったのだろう。




いや、そもそも人生を最初からやり直したい…


もっと、計画を立てて生きるべきだったな。


そしたら、今よりはマシな人生を歩んでいただろうか。






彼女を作って、結婚をして、今頃は幸せな家庭を築いていただろうか…


まぁ、これも自業自得なんだがな。












            「ハァアア…」










その内に、目に溜まっていたであろう涙が、頬をつたっていた。


俺は、腕で涙を拭う。


すると、俺は少し気が楽になった感じがした。







だが…だがだ。嘆いてばかりでも仕方がない。


少しずつでも生きている限りは、頑張らなければいけない…(グスン)



あ~、そういえばだ!!


俺は自分を励ます様に、冗談混じりの考えを巡らす。





30才を過ぎて、童貞だったら魔法使いになれるって言っていたな。

只の迷信だと思うが、心のどこかでは本当に魔法使いになれるのではないかと、期待していたもんだ。




…まぁ、30才を過ぎて何年も経つけど、結局魔法は使えなかったがな。


少しでも期待をしていた自分がいた事は…なんか、恥ずかしいな。




「ハハハハァ…」 


俺は軽く笑いながら、ため息をつく。






とりあえず、これからでも定職に就くか… 


だが、今までも…こんな俺だ。








    俺にこなせる仕事が、この世界にあるのだろうか。








              「…」








今日は、もう疲れた。明日になったら考えよう。


俺は…折角買ってきた晩飯も食べずに、そのまま寝てしまっていた。














            「…」
















            「…」














            「…」










-これは、夢だろうか?



気付くと…

俺は、白い光の中にいた。


そして、遠くから、誰かの声が聞こえる。


俺は何となく、その声に耳をすませていた。










           「…」










           「…い」












          「…がい」










その声は、次第にハッキリと大きく聞こえてくる。












          「…ねがい」












そして突然、女性の声で強い口調で-




   「「「「「お願い、この世界を救って!!」」」」」




「「ウォっ!!」」 


俺はその声に驚いて、目を覚ました。







       「チュンチュンチュンチュン―」





「…」(俺)




「何だ、夢か…」


俺は、胸を撫で下ろしていた。




「ハァ…」


(今のは、一体何だったんだ?)


(疲れていたから、変な夢でも見たのかなぁ…)





「あ~、ビックリした!!」


「んっ…?」


「「「「ええええええええええええ~!!」」」


俺は、改めてビックリするー

目覚めた所は、アパートではなかったのだ!!




―俺は、見渡す限りの大草原の中にいた。















評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ