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3匹のネズミと果物の木

作者: はやまなつお


ずっと大昔、人類の祖先がマンモスを狩り、

サーベルタイガーと戦っていた頃。


ある森で3匹のネズミが困っていました。

1ヶ月前にリンゴの木を発見、実を食べていたのですが

とうとう食べ尽くしてしまったのです。


『乱暴者』ネズミは短気で怒りっぽく、考えるより先に

行動するタイプだったので、「俺はまた別の果実を探しに行く!」

そう言って飛び出していきました。


『学者』ネズミは「私はこのリンゴが気に入っていた。

なぜ無くなるんだ、不条理だ、私がどんな悪いことをしたというのだ?

先祖の祟りだろうか?ではお墓を作って祈ろうか?」と悩んでいた。


『臆病者』ネズミは、「また森の探索か。蛇やカラス、毒虫が怖い。

僕は行きたくない。でもここにいても・・・」と優柔不断。





3日経過。


「ああ、腹が減った。もう我慢できない。食べ物を探しに行くよ。

学者君はどうする?」


「私はこの事態を調べている。思索中だ、ほっといてくれ」


「ではごきげんよう」


臆病者ねずみは、以前と同じように森を探索した。

何か食べられる物が少量ながら見つかって先に進んだ。


そして1ヶ月後、ミカンの木を発見した。

「よう、来たのか」乱暴者ネズミが先に着いていた。


ミカンの果実を食べて臆病者ネズミは元気を取り戻した。



臆病者ネズミ

「それにしても。これはどういうことだろう?

 「乱暴者」が生き残り、頭の良い「学者」が(おそらく)死ぬとは。


 僕も恐怖心が出て、探索にすぐには出れなかった。

 安住は危険、弱くなってしまう、次に備えなくては。

 このミカンも近いうちに食べ尽くして無くなってしまうだろうから」


臆病者は、午前中はミカンを食べて、午後は探索に出るようにした。

乱暴者は食っちゃ寝、をして太っているだけ。



「あっ!」午後遅く、臆病者が探索から戻ると。

オオカミの群れがミカンの木を囲んでいた。


乱暴者は油断して木の上で眠っていて、追い詰められていた。


臆病者はゆっくり後退して、見つけておいた遠くの梨の木へ向かった。


手本は寓話「チーズはどこへ消えた?」

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