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05常に結果へ向かう、どんな結果だろうと


朝を迎えたがちゃんと休めたかわからない。

俺が思っているより世の中の変化は激しい。悩みは尽きない。


携帯を見ると課長から返信が来ていた。

探偵さんと悪魔の声の関係がわかったから、昨夜連絡しといた返事だ。


”ご苦労だった、ありがとう。しかしなんだ・・悪魔の声は相変わらずだな”

”日本を救うために革命だなど信じられん。何か企んでいると考えた方がいい”

”事件の方も迅速な解決見事だ。まだ気になることがあるみたいだが、無茶はしないようにな”


”P.S.戻ったらたくさん仕事が待ってるぞ♪”


カエリタクナイ。


・・

・・・・


悪魔の声ブログ(第1グループ)


”団塊も団塊ジュニアもいなくなるのは40年から50年は先”

”だけど生まれる子供は年々少なくなっている”


”人口の逆ピラミッド(少子高齢化社会)は変わらない”

”全体の人口が減るだけ”


”何もしなければ、労働人口に対して社会保障がヤバいっていうのはずっと言われ続ける”

”それこそ100年後だろうと”


”早く対処した方が傷は浅くて済む”


”年寄りが増えれば保守的というか新しいことにチャレンジしない人が増える”

”少子高齢化と民主主義は非情に相性が悪い”


”それがわかってる人はとっくに日本を諦めてますよ”


”不幸な人を見捨て、自分たちがよければいいと悪政を行う人たち”

”許せませんよね”


”戦う力が欲しいですか?ほら、隣に大国があるじゃないですか”


”きっと力になってくれますよ”


”まさか自衛隊や警察が味方になってくれると思っている愚か者はいませんよね”


”あいつらも権力者側だ”


”自分がよければそれでいいやつらだ”


”騙されてはいけない”


”自衛隊は敵だ。警察は敵だ”


”中国と共に敵と戦おう”


”上級国民のために死ぬのはごめんだ”

”どうせ死ぬなら上級国民を倒すために戦って死ぬ方がマシ”


・・

・・・・


悪魔の声ブログ(第3グループ)


”団塊も団塊ジュニアもいなくなるのは40年から50年は先”

”だけど生まれる子供は年々少なくなっている”


”人口の逆ピラミッド(少子高齢化社会)は変わらない”

”全体の人口が減るだけ”


”何もしなければ、労働人口に対して社会保障がヤバいっていうのはずっと言われ続ける”

”それこそ100年後だろうと”


”早く対処した方が傷は浅くて済む”


”年寄りが増えれば保守的というか新しいことにチャレンジしない人が増える”

”少子高齢化と民主主義は非情に相性が悪い”


”それがわかってる人は革命に思考をシフトしてますよ”


”自然現象というものは人間の中でも起こる”

”人間を特別な存在だと思っていると気付きにくい”


”民主主義には民主主義の良さと悪さがあり、独裁には独裁の良さと悪さがある”


”人間は色んな物や仕組みのいい部分を利用し、悪い部分を捨てたり封じたり対策にしてきた”

”気に入らないから全部捨てるなんてマネはしない”


”日本には悪い部分があるから全部ダメなんてことはない”


”悪い部分を対策して日本を良くしよう”

”ずっと昔からそうしてきた。次は私たちのやる番が来ただけ”


・・

・・・・


悪魔の声ブログ(第?グループ)


”他人の多様性は受け入れろ”

”あなたの個性は受け入れない”


”それが今の世の中”


”違った。昔からずっと変わらない”

”何も変わっていない”


”嘘つきが上手に嘘をつくようになっただけ”


・・

・・・・


その頃、レーベルラットでは争いもなく人々が幸せに暮らしていました。


・・と、そこへ突然の雷雲!

豪雨が地上を襲いレーベルラットの人々は安全な世界を求めて旅立ったのだった。


それから5分後・・

真実の地を見つけたレーベルラットの人々は幸せに暮らしましたとさ。


・・と、そこへ突然の噴火!

マグマが地表を襲いレーベルラットの人々は安全な世界を求めて旅立ったのだった。


それから10分後・・

悠久の地を見つけたレーベルラットの人々は幸せに暮らしましたとさ。


・・と、そこへ突然の隕石!

大地は揺れ空は灰に包まれ世界は闇と氷河に包まれた。


逃げることしかできなかったレーベルラットの人々は、もうどこにも逃げる場所が残っていませんでした。


おしまい。


・・

・・・・


悪魔の声ブログ(第?グループ)


”みんなわかっているんだろう?”

”このままじゃいけないって”


”日本の社会システムを変えないといけないって”


”あちこち腐敗しまくった現状を変えるには民主主義では遅すぎる”

”健全化より腐敗の方が早いと思わないか?”


”戦わないといけないとみんな薄々気付いているんじゃないか?”


”みんな死にたくないだけだろう?”


”いいんだよ。みんなそうだ”

”大人も、子供も、不幸な人も、みんな同じ”


”みんなちっぽけな自分を守りたいんだ”

”みんなちっぽけな存在なんだ”


”それでいいんだ”


”でも、それでもやらなければいけないと気付いた人から動き始める”


”それだけ。ただそれだけのこと”


”英雄を作ろうとすれば独裁を招く”


”だからみんなが行動しないといけない”


”みんなちっぽけなまま行動する”

”ちっぽけなみんなが集まって大きな存在になる”


”譲れないもののために戦うだけ”


”家族のため、国のため、未来のため”

”ちっぽけな自分のため”


”みんな違っていい。同じでもいい”


”進む先が同じなだけ”


・・

・・・・


悪魔の声ブログ(第?グループ)


”日本人が住みやすい国なんてどこにもない”


”日本を日本人の国にしなければならない”


・・

・・・・


悪魔の声ブログ(第?グループ)


”革命なんかしなくていいよ”


”みんなで一緒に地獄へ行こうよ”


・・

・・・・


探偵「昨日はすまなかったな。いきなりあんなこと言われて驚いたろ。」


後輩「国を憂う気持ちはわかります。やり方については議論の余地があると思いますが。」

後輩「・・探偵さんは、なんで悪魔の声なんか選んだんですか?」


探偵「ちょっとな・・不幸な人のことで悩んでいたんだよ。」

探偵「最初は本当にやべーとこだと思ったよ。だけど世間はもっとひどかった・・」


探偵「金のない老人は見捨てろって、金持ちが言う。」

探偵「わがままな老人は見捨てろ、自分はわがままじゃないと言う。」

探偵「痛みの伴う改革と言いながら、痛みは庶民ばかり。」


探偵「誰もが他人を犠牲にして自分は安全圏にいたがる。」


探偵「悪魔の声は、不幸な人は他人を殺すと言ってたら、自分が不幸な人に殺されたんだろ?」

探偵「まぁそれ自体は馬鹿だと思うが・・自分が犠牲になるのも厭わない精神は他と違うって・・」


探偵「綺麗事を言ってるやつらと悪魔の声はスタートラインが違うんだ。」

探偵「どんなに正義を語ろうとも、世の中は良くならない。少子高齢化問題は迫ってる、時間がない。」

探偵「・・悪魔の声は最初から違法な手段が必要だと考えている。日本を良くするには綺麗事じゃダメだとわかってるんだ。」


後輩「悲しいことですが、民主主義で腐敗したら、民主主義では解決できないのでしょうか。」


探偵「どうしようもないところまでおかしくなれば、大被害を出しながら解決させるだろうさ。もしくは滅びるか。」

探偵「でもそれじゃ嫌なんだよ。早く対処して最小の被害で済ませられるならそっちがいいだろ。」


後輩「まったくの正論。手段以外は完璧だと思います。」


探偵「まぁオレも手段はどうかと思う部分はある。そんな都合よくいかんだろ・・ってな。」

探偵「腐敗があって、国民生活は悪化しているが・・別に生きていける状況だ。」

探偵「革命って気運じゃないんだよ。でも手遅れになってからじゃ大被害を・・」


キツネ「こんこん!」


探偵「ん?どうした?」


後輩「お腹空いたんじゃないですか?」


探偵「なーる。飯にするか!」


・・

・・・・


朝食はたっぷりの山菜天ぷらのおそばを中心とした定食だった。


途中うどん派が乱入して不穏になったけど、山菜うどんそばにすることでみんな幸せになった。

その後に乱入して来たそーめん派とも意気投合して山菜うどんそばそーめんになった。


そして、別々に食べた方がいいと結論が出た。


キツネ「こんこーん♪」


探偵「お前は油揚げの方がよかったか?」


キツネ「食べられるけど油揚げは人間用の加工食品であり、他の生き物に食べさせるのは栄養的に好ましくないわん。」

キツネ「その動物に適した食事を作るか自然の餌を与えるわん。」


探偵「そっか・・ん?」


・・

・・・・


朝食をとり軽く休憩。

・・うん、捜査再開!


向かうは元村長の自宅・・なんだけど・・


鑑識「おはよう後輩くん、探偵くん。」

既に鑑識さんたちが来ていた。


探偵「はよーござます。」


後輩「おはようございます。みなさん早いですね・・事件は解決したのに。」


鑑識「だよねえ。だから来たいやつだけ来いって言ったのに全員来やがった。」

鑑識「みんな納得してないんだよ。こりゃ全容解明するまで帰れないな。」


後輩「ですね。これは責任重大だ。」


探偵「で、何かわかったか?」


鑑識「ああ。元村長のお子さん宛てに何通も手紙が来ていたよ。」

鑑識「・・殺された市議会議員の不正と悪魔の声ブログのアドレスが。」


探偵「誰かが憎悪を煽ったってことか。」


鑑識「かなり薄かったが犯人以外の指紋が見つかった。」

鑑識「前のある人物だった・・青果店の店員、と言ってもわからないか。」


俺と探偵さんは顔を見合わせた。

同じことを考えていただろう・・一度接触した人物だったから・・


探偵「あいつか・・元村長の妻が殺された事件のすぐ後であったぞ。この家の前でな。」

探偵「気にはなったが事件に関わった証拠も動機もないから後回しにしていたが・・」


後輩「市議会議員のお子さんの方は?」


鑑識「はっきりとしたものは見つかってないが、青果店の店員とは同い年だそうだ。」


探偵「幼馴染の可能性が高いな。」

探偵「確か、市議会議員の子供って借金抱えてこっち戻ってきたんだろ?そして青果店の店員は前科・・負け組パーティの出来上がりだ。」


後輩「青果店の店員さんに会いましょう。」


探偵「ああ。こいつで最後にしてくれよ・・さらに裏があるとかは勘弁してくれ。」


・・

・・・・


村人「おや刑事さん・・どうかしましたか?」


後輩「あなたは、悪魔の声を知っていますか?」


村人「・・回りくどいことはやめましょうよ。事件の影に私がいると思ったんでしょう?」

村人「でも先に教えてください。どこで気付きましたか?」


後輩「元村長のお子さんに手紙を出したことがわかりましたので。」


村人「気を付けたつもりだったのにすごいな今の警察って・・庶民いじめが実にお上手だ。」


探偵「なんだてめえ。」


村人「警察さんは仕事熱心でいらっしゃいますねえ。」

村人「違法ギャンブル利権にモザイク利権、ソープ利権。そうそう、葬儀屋との癒着もあったっけ。まったく最低だよ。」


後輩「・・」


村人「神奈川県警の度重なる不祥事や広島県警の約8000万盗難事件。」

村人「交通違反のもみ消しに性的暴行に下着の窃盗、警察は犯罪者集団か?」


探偵「てめえは!ネットの工作員みたいなマネしてんじゃねえ!」


探偵「警察官は約30万人いるんだぞ!個人の犯罪を0にするなんて無理なのくらいわからないのか?」

探偵「警察の中にも利権や癒着をやめようと動いている人たちがいる。」

探偵「それを十把一絡じっぱひとからげに悪だと言うのは無知にもほどがある!」


探偵「広島県警の8572万円盗難事件も署長らが処分され自分たちが金を出し合っての補填だ。」

探偵「・・お前は、どれだけ警察官たちが悔しい想いをしたかわからないのか?」


村人「・・」


探偵「オレたちがやれることは警察を良くしようとしてる人たちを応援したり協力することだ。敵になることじゃない。」

探偵「あとオレ探偵な。スーツだから勘違いされるんかな・・」


村人「・・警察なんて・・いや、みんな死んでしまえばいいんだ!」

村人「守ってもらえるやつらはいいよな!不幸な人は・・見捨てられたままだ・・」


村人「どれだけパチンコを規制しても、金をすったやつやギャンブル中毒になったやつが救われるわけじゃない。」

村人「どれだけ暴力団を規制しても、被害に遭ったやつが救われるわけじゃない。」

村人「いじめや教師の暴力、コロナワクチンで犠牲になった人も多くが救われないまま。」


村人「その一方で消費者金融の過払い金は返してもらえたり、宗教被害者は救済法案出してもらったり。」

村人「国は国民を差別している・・もう何も信じられない・・」


探偵「それで憎悪を煽ったのか?」


村人「私は事実を伝えただけ。汚い真実をね・・みんな死ねばいいんだ。」

村人「真実を伝えることは犯罪じゃない。仮に相手が憎悪を持ったとしても罪にはならない!」


探偵「そういう法律ないのか?」


後輩「人種や民族の憎悪煽りはヘイトスピーチ法がありますが、それ以外はないですね。」


探偵「・・ヘイトスピーチ法がヘイトスピーチしてないかそれ?」


後輩「元村長のお子さんには市議会議員の不正を教えたんですよね。」

後輩「市議会議員のお子さんには?」


村人「元村長の不正を教えてやった。村長時代に悪い金を貯め込んでるってな。」

村人「まさか同日にふたりともやるとは思わなかったよ。」

村人「まああいつは自暴自棄みたいなものだったがな。」


後輩「市議会議員のお子さんですね・・」


探偵「おい待て。なんでお前そんなに不正を知ってんだ?」

探偵「市議会議員のはわかる。子供が手伝いしてるっつーからそのつてだろ?じゃあ元村長のは?」


村人「・・昔うちの親が秘書やってたんだ。はは、まさか親が悪事の片棒担いでたなんて・・知りたくなかった。」

村人「私は東京でトラブル起こして逮捕。損害賠償は親が払った・・そのとき知ったよ。」

村人「自慢げに元村長の悪事を話してるのを聞いて決めた・・ならてめえを超える大悪党になってやるってな!」


村人「探偵さん、あなた元村長一家のために祈ってくれって言いましたよね?」

村人「私は祈りには頼らない。祈りにはたどり着かなかった。」

村人「私は・・戦う道を選んだ。」


村人「不幸な人は他人を殺す・・なんて甘美な響きだ。シンプルかついにしえからの定理。これは・・救いだ。」

村人「不幸な人は悪魔の声によって救われる。お前たちが与えなかった救いを悪魔の声が与えてくれる。」

村人「不幸な人は他人を殺す、不幸な人は他人を殺す、不幸な人は他人を殺す・・」


探偵「こいつ放っとくとまたやらかすんじゃないか?」

探偵「てか不正を知ったなら警察に言えばいいだろ。」


後輩「公権力の不正は公権力に訴えづらいという側面もあります。」

後輩「このタイプはメディアも公権力とつながっていて訴えたら消されると考えている傾向にあります。」


探偵「・・んーまぁわからんでもないが。」

探偵「第3グループも司法立法行政が手を組んだら三権分立にならないけど対策打ってないよね?って姿勢だからなぁ・・」

探偵「だから国民主権を叫んでる。国民を絶対権力者にすれば腐敗できないだろうって・・」


後輩「事件の関係者から聴取しますので、その時わからないことがあればまた来ます。」


村人「新たな殺人事件の捜査で来てもいいぞ。くくく。」


探偵「・・お天道様の下にいちゃいけないタイプだろこいつ。」


キツネ「こんこん。」


後輩「あ、いつの間に車の外へ!?」


村人「狐か・・昔はこの辺にもいたんだけどな。」

村人「森林の伐採とかで動物たちはどんどん追いやられて見かけることも少なくなった。」

村人「・・あの頃は楽しかった・・動物と一緒に遊んだりもした。」


村人「思い出した。子供の頃、罠にかかった狐を助けてやったことがある。」

村人「子供ながらにがんばって手当てしてやってな・・傷あと・・なんだ、お前も誰かに手当てしてもらったのか?」


キツネ「こんこーん♪」


村人「そんなじゃれつくな。もう私は子供じゃない。」


後輩「野良みたいですし、よければ飼いませんか?」

後輩「ほら、狐さんも懐いていますよ。」


村人「・・」


キツネ「こんこん♪」


村人「・・私は・・もう昔には戻れない。」

村人「心に鬼を宿した者は、どこへ行こうとそこを地獄に変える。」

村人「それでも私と一緒にいてくれるか?」


キツネ「こんこん♪」


村人「・・ありがとう・・」


後輩「じゃあ俺たちも行きましょうか。」


探偵「あ、ああ。」


・・

・・・・


まだ聴取や報告書は残っているが、全容は解明された。

もうここでやることは残っていない。


俺たちは車に乗り山を下りることにした。


探偵「しかしあの狐、あの青果店の店員が昔助けた狐ってことはないよな?」

探偵「いや狐の寿命は10年程度だろうし可能性は0だ・・」


後輩「相手は狐ですから、化かされただけかもしれませんよ。」


探偵「よしてくれよ。非科学的なことは好みじゃないんだ。」


後輩「アニマルセラピーとかもありますから、いい影響になればよいのですが。」


探偵「狐のために無茶しなくなればいいんだがな。」

探偵「それはそうと、元村長と市議会議員の不正はどうすんだ?」


後輩「担当部署の判断に委ねます。」

後輩「とはいえ、市議会議員さんは殺され、元村長さんのはかなり昔ですからね・・村長時代だから合併前。時効ですね。」


探偵「それはそれで納得いかないが・・なら今回の事件は因果応報ともとれるな・・」

探偵「てか、後輩くんはいつもこんな事件ばかり担当してるのか?」


後輩「まさか!こんなこと稀ですよ。」

後輩「殺人事件も滅多に起こりません・・悪魔の声がらみは目立ちますが・・」


探偵「昔の思想はもう古い。初期の悪魔の声信者は第3グループに来てもらいたいもんだ。」


後輩「革命は、未だ納得しませんけどね・・」

日本を良くする方法・・本当に革命しかないのだろうか?


探偵「三島由紀夫はさ、暗殺したら自決するよう言ってたけど・・ぶっちゃけ死にたくないよな。」

探偵「革命成功させて生き延びる方が今の時代に合ってる。」

探偵「実に現実的だ。」


後輩「なら暗殺や革命以外を模索するのは理想的ですね。」


探偵「はは、理想を追うのもロマンがあっていいかもな。」

探偵「だが理想じゃメシは食えない。」


後輩「流れに身を任せたら落ちるだけですから。抗うのもまた一興ですよ。」


探偵「そうだな・・オレたちはいつも理想と現実の狭間にいる。」

探偵「どっちが正しいとかはないとわかっちゃいるが、諦められないものがある。」


後輩「誰だってそうですよ。俺だって譲れないものがあります。」


探偵「例えば?」


後輩「自分の車では自分の好きな曲を流したいです!」


探偵「なーる。それでボカロをかけてるのか。」

探偵「ボカロは数が多くてなぁ。メドレー聞いてて、お、いいじゃんと思ったら10年前の曲でびびったことある。」


後輩「それもボカロの良さです。」


探偵「PVとか歌い手によって曲の評価がガラっと変わることもあるよな。」

探偵「英語バージョンがすげーいい感じでびびったことある。」


後輩「それもボカロの良さです。」


探偵「・・」

探偵「・・貧乳なのが男女問わず広く人気を集めてる理由なのかもな。」


後輩「それもボカロの良さです。」


探偵「・・」

探偵「・・ボカロの悪い点は?」


後輩「まだ技術的なハードルは高めですね。素人が気軽にやっても理想のものは中々できません。」

後輩「理想を追い求めるとキリがないのはどこも同じでしょうけど。」

後輩「ですが最初は誰もが素人。始めるのは気軽でもいいですが、気軽に諦めないでもらいたいですね。」

後輩「いきなり大プロジェクトを任される新人がいないように、最初は規模の小さいものからチャレンジするとやりやすいです。」

後輩「やっぱり好きなことって大変でも楽しいんですよ。ただずっと楽しいってわけじゃない。」

後輩「楽しい部分もあれば面倒!って工程もある。それも踏まえてやりたい!ってなるのが好きなことなんだと思います。」

後輩「長く続いていることもあってやり方を丁寧に説明してくれるサイトもあったりします。」

後輩「さぁあなただけの世界を作ってみましょう。」


探偵「・・なるほど、話を振ったオレが悪かった。」


後輩「ボカロは楽しいよ~、催眠電波振りまくよ~。」


・・

・・・・


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