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僕の職業は不遇職!?  作者: ひろ
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第1話「終わる日常」

初めて投稿したので、文章がおかしかったり、話の構成がよくわからなかったりすると思います。初心者ながら頑張りますので、よかったらみてください

 僕の名前は如月楓。どこにでもいるただの高校生だ。今日も変わらない毎日が始まるのだろう。そう思い、僕はいつも通りの通学路を歩く。


 教室に入ると見知った顔ぶれが見えた。僕はいつも通り席に座り、ぼーっとクラスを眺めていた。


「よっ!なーにしけた面してんだ?またぼーっとしてんのか?暇だねぇ、楓も」

「はぁ…お前も相変わらず朝からテンション高いな。それに、やる事ないからぼーっとしてるだけだ」

「へーいへい。そうですかっと。ふぁぁ…ねむ」


 そう言って僕の隣の席に座るのは、昔からの友人である志波颯太である。僕にとって気兼ねなく話せるので、楽でいい。


「そうそう、あれ見たぜ。楓が勧めてくれたやつ。俺アニメとかあんま見ないんだけど、面白かったわ」

「そっか。それなら勧めたかいがあったな。やっぱ戦闘系はいいよなー。特に銃で戦うの」

「あーあれな。俺もかっこいいと思った。ああ言うの昔から好きなんだっけ?またオススメのアニメあったら教えてくれよ。なんかハマりそう」

「お、マジか。ならたくさん教えてやるよ。僕はあらかた見てるからな」


 僕は昔からアニメが好きだった。いわゆるオタクというやつだ。だが、この事は友人くらいしか知らないため、隠れオタクだった。アニメの中でも特に好きなのが戦闘系アニメだ。


 武器は刀よりは銃で戦う系が好きだったのだが、なかなかそういう作品が無かったのは残念だ。よく銃で戦う自分の姿を妄想していた。


「はぁ…なんか高校生してるよりも異世界にでも行って満喫したいなぁ。銃とか使って冒険者やったりさ」

「それお前が好きなネット小説だっけか?異世界ねぇ…まあ行けるなら行ってみたいよな。ま、楓は体力ないからなー。頑張れよ?」


 そう言って僕のことをからかう颯太。くそっ…もし異世界行ったら体鍛えてやる。そんなことを考えながら、HRが始まるのを待った。その時、チカッと微かに教室が光るのを見た。


「なぁ颯太…今なんか光んなかった?」

「は?なにが?…俺にはなにも見えなかったけど…気のせいじゃね?」

「うーん…昨日夜更かししたから疲れてんのかな」


 確かに光ったと思ったんだが…よし、今日は早めに寝よう。なんか眠くなってきたな…先生来るまで寝とくか。そしてそのまま机に突っ伏した。


「おはよー、楓君。あんまり寝てないの?朝から寝てるなんて…大丈夫?」

「おはよ、春風さん。いや、なんか疲れてるみたいで…ちょっと寝ようかと」

「むぅ…私のことは桜って呼んでって言ったでしょ?私は楓君って呼んでるのに…」

「あーほら、なんかそういうのって恋人同士がやるイメージがあるっていうか…なんか気恥ずかしいし」

「わ、私はその…そういう風に思われてもいいって言うか…」


 こんな僕に話しかけてきたのは、このクラスでも上位に入るレベルの可愛い女の子、春風桜さんだ。正直なんでこんな僕なんかに話しかけるのか分からないが…僕としても可愛い子と話すのは嬉しいから、これからも仲良くしていきたい。


「朝から見せつけてくれるねぇ…楓さんよ!」

「いや、そう言うのじゃないだろ…まあ、僕としては嬉しいけどさ」

「ったく…こいつは気づいてないのか?鈍感すぎるだろ」

「は?なにがだ?颯太はたまによく分からないことを言うな」


 僕はこれでも自分のルックスは自覚している。良くもなく悪くもなく普通。そんな僕に女の子が惚れるわけがない。勘違いして痛い目に見るのはもう経験済みだ。…あれは苦い思い出だったな。


「まあとにかく、僕は寝るから。また後で話そう、春風さん」

「…桜。そう呼んでくれなきゃ話さない」


 そう言う春風さんは若干涙目だ。うっ…罪悪感が…はぁ、仕方ない。


「さ、桜…さん。これでいい?」

「うん…!ありがとう、楓君」


 すごい満面の笑みだ。これが見れるならこれからも名前で呼ぶことにしよう…恥ずかしいのはいずれ慣れる、そう思うことにして。


 そして僕は夢の世界に旅立った、と思った。…いや、これ夢だよね?それにしては意識もはっきりしてるし、なんか周り一面白い空間なんだけど。どこだここ?


「お目覚めですか?如月楓さん」

「あ、はい。えっと、貴方は…?」

「申し遅れました。私はクリネアという世界の神をしております、セラス=クリネアと申します」

「…は?神…様?いや、それよりクリネアって?」

「こことは違う世界…貴方たちからすれば異世界、と言ったところでしょうか」

「な、なるほど…って、えぇ!?なんだこのテンプレは…こんなの小説でしか見たことないぞ」

「てんぷれ?そのような言葉はわかりませんが…とにかく説明をしてもよろしいでしょうか?」


 そう言って説明を始めた神様のセラスさんが言いたいことは、以下の点である。


 1.これから僕たちのクラスが勇者召喚でクリネアという異世界に飛ばされる

 2.そこで魔王を討伐してほしい。

 3.その後は異世界に残るなり、元の世界に戻るなり、自由に決めていい


 軽くまとめたらこんな感じだ。うん…テンプレきたー!!と叫びたい。そもそもなんで僕がこんなとこに呼ばれたんだ?そこが分からない。


「あの…なんで僕がここに呼ばれたんです?もっとこう…主人公っぽいやつとかいる気がしますが」

「それは私が送った信号に反応したのが貴方だけでしたから」

「信号…?あ、もしかしてあのチラッと光ったやつ…」

「はい、それですね。その信号に反応したのが楓さんだったので、呼ばせていただきました」


 なるほど、そういうことか。ってことは僕には何かしらの力があるって事か?とりあえず聞いてみよう。


「ちなみに、なぜ僕だけが反応できたんですか?」

「それは、貴方が生まれながらにして魔力を持っているからです。この世界で魔力を待っているのは珍しいですが…貴方の魔力量はとても多いですね」

「そうなの!?魔力って言われても…今まで何も変わらなかったけど」

「何か貴方だけに起こるような出来事はありませんでしたか?」


 うーん…そういえば、僕って昔から動物に好かれないんだよな。なぜか離れていくし…もしかしてそれか?いや、そんなバカな。


「ちなみに、魔力量が多いと力が弱い動物などは怯えたりしますね」


 当たりだった!?くっ…別に犬とかに触らないからって悔しくなんかない。いや、本当に悔しくないから


「はぁ…とにかく、僕に魔力があるっていうのは分かりました。それで、セラスさんはわざわざ僕を呼び出して何かするんですか?」


 説明だけならきっと勇者召喚された時にでもされるだろう。それより、どうして僕を最初に呼び出したのか。


「はい。貴方には…私の力を授けます。」

「へ?それはいわゆる…チート的な…」

「本当は皆様に私の力を授けたいのですが…残念ながら、一人にしか授けられないのです」

「どうしてですか?クラス全員に授ければ魔王討伐も早くすみそうですが」

「私はクリネアの神である故に、あまり世界に干渉することは出来ないんです。ですから…楓さんに与えるのは、ギリギリの行為になりますね」


 そう言ってセラスさんは微笑んだ。言ってなかったけど、セラスさんは金髪美女である。…女性の免疫が少ない僕には少々刺激的だった。


「えっと…そういうことなら、わかりました。ありがたく承ります」

「はい、ありがとうございます。それでは…始めます」

『セラス=クリネアの名において命ずる。この者に神の祝福を与えたまえ。』

 

 何だか僕の身体が光っている。それと、心地いい。これが…神の加護ってやつか?あれ?何だかまた意識が遠くなってきた…な…


「お疲れ様でした、楓さん。そろそろ時間ですね…貴方たちの幸運をお祈りしています。それと…楓さんにサービスで能力を一つおつけしておきました。何かのお役に立てたら幸いです。それでは…行ってらっしゃいませ」


 最後に何かセラスさんが言っていたのだが…よく聞こえなかった。そして…セラスさんの微笑みを最後に、僕は元の世界に帰るのであった。



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