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無形の申し子  作者: 向日葵たんぽぽ
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俺と僕

はじめまして、向日葵たんぽぽと申します。

今回の小説が初投稿となります。

拙い文章ですが、もし少しでも気になったと思ったら、どうかこの物語の終わりまで付き合ってもらえたらな、と思います。

私にはきちんとした形がありません。

形というのは、もちろん肉体という意味ではありません。

簡単に言うと心、個性と言ったものでしょうか。

このお話は私が一つの形になるまでの物語です。


ーーーーーーーーーーーーーー


高校一年生の四月下旬

誰しもが期待に胸を踊らせるであろう時期

周りの奴らは既にいくつかのグループを作り、連絡先を交換し合っているようだ。

そんな中、クラスで何人か孤立している人間がいる。

俺はその一人だ。

言い訳するつもりではないが、いくら元女子校とはいえクラスの男女の関係が男子四人に対し女子三十六人、というのはいかがなものだろうか。

それに残りの男子三人は中学の頃から仲の良い三人組だと噂で聞いた。

その中に仲間に入れてほしいと話しかけるなど、俺のようなヘタレには畏れ多い。

というわけで今日も一人、教室で弁当を食べ、制服の中に籠り寝たふりをする。


ーーーーーーーーーーーーーー

授業を終え、放課後

部活に入っていない俺は、そのまま塾へと向かう。

歩くと一時間はかかる距離だが、バスを使わずに歩いて向かう。

ほら、バスに乗って誰かと鉢合わせって気まずいじゃん?

歩き始めて15分、平日の昼間ということもあり歩いている人は少ない。

よし、今なら…

「ねぇ、今日は月曜日だからコンビニで立ち読みしてから塾に行かない?」

"俺"が"僕"に話しかける。

「うん、そうだね。せっかくだから軽くチキンでも食べようか。」

"僕"が"俺"に提案する。

「今日も特に誰とも話せなかった…

やっぱり自分から話しかけないとダメなのかな?」

"俺"が"僕"に相談する。

「うーん、やっぱり何かの機会がないとね…

体育の授業の時なんてどう?」

"僕"が"俺"に答える。

「おぉ、さすが!やっぱ俺のこと一番分かってるだけある!」

"俺"が"僕"に感謝する。

"俺"にとって"僕"は唯一の理解者。

親とも、友達とも違う、唯一俺の気持ちを理解できる人。

だから俺は僕のことがこの世で一番好きだ。

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