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執事
「・・・・・・ふぅ」
今年も見事に桜も散り、私が長年執事として勤めしている桜小路家にも新しい顔ぶれが仲間に加わり、少しずつではありますが、何時も緊張して強張っていた顔つきから、笑顔を浮かべることが多くなり、周りに溶け込んで馴染みだしてくる頃。
そんな時に私は力なくため息をついてしまった。
「服部どうしたの?あなたがため息をつくなんて珍しいわね」
桜小路家、8代目当主娘である、美香さまに心配をかけてしまった。
「いやはや、申し訳ありません」
「謝らなくて結構。何かありました?」
「いえいえ、何も問題ありません。どうやら今朝食べた朝食が体に障ったようです」
「あらあら、
いやいや、そうではないです。確かに私は歳を数えるのも億劫になるほどのか弱い老人であり、そんなのだから、ため息なんて力がないのは当たり前なのですが、そうではないのです。
肩や背中にかけての激痛や酷い眩暈や吐き気はいつものことだが、今朝はそれとは別に違和感を感じた。まる0で左右対称に靴を履いてしまっているような、ベットに入る前に枕元に置いたはずの懐中時計が何故かベット脇にあるテーブルの上に置かれているようなそんな違和感。




