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第13話 視線を感じる

シーサーペントを退けてからは平穏な日々が過ぎていく。もくもくと陸地を目指して歩いているだけなんだけどね。


それにしてもゴーレムの体は便利だ。食べ物も必要ないし、呼吸もしなくていい。ゴーレムじゃなかったらとっくに死んでいたところだ。でも、この体の動力源はなんなんだろう。魔法がある世界だけにマナでもあるのだろうか。考えてもどうしようもないことは考えないでおこう。


ーー3日後


気のせいだと思うのだけど、ここ数日視線のようなものを感じる。ストーカーか? もしかしてシーサーペントがお礼参りにでも来てるのか。あんな巨体が近くに来ればさすがにわかると思うんだけど、近くには何も見えない。


気配探知やソナーみたいな能力があれば便利なんだけど、そんな便利能力は持っていない。


たまに近くにくる生き物もいる。ヤドカリ。なんかかわいい。しゃべらないから【通訳】が発動しない。意思の疎通は出来ないが癒やされるわ。


ツンツンとつつけば貝殻の中に引っ込むところもかわいいね。ヤドカリは癒やしだ。



ーー2日後


まっすぐ歩く。気のせいだろうか、すこし上から差し込む光が弱くなった気がする。もしかして陸地とは逆の方向に歩いているとか・・・・・・。


いや、そんなことはないだろう。万が一あったとしてもずっと同じ方向に歩いて行けば何とかなるはずだ。


決意も新たに進もうとしたところ、目の前に海藻が流れてきた。このあたりで海藻なんて見たことないんだけど。なんとも怪しい。


こういうのは触ったりすると何かのイベントが始まってしまうのだ。触らぬ神に祟りなし。海藻を大きく避けて進もうではないか。



ーー3日後


やはり海藻はイベントフラグみたいだ。なぜなら、気がつくと目の前に海藻がある。流れてきているとかじゃない。


まるで意思を持っているかのようにいつの間にか我の目の前に現れる。うむ、触らぬ神に祟りなし。海藻を大きく避けて進もうではないか。



ーー4日後


心なしか海藻がしおれてきているような気がする。そして我との距離が徐々に狭まっている。やはり、この海藻は意思があると見て間違いないだろう。


だって、もう隠すことなく1mくらいあとをぴったりとついてくるんだぜ。それでヤドカリとかをつついてほんわかした後に、さぁ、進むかとしたら顔を上げたら、目の前に海藻があるのだ。


こうなれば海藻との根比べだ! お前が先に折れるか、我が先にくじけるか。いざ、尋常に勝負だ!

我の【諦めぬモノ】の称号が伊達ではないことを見せつけてくれる!


{ログ:【悟りしモノ】の効果により、興奮状態が沈静化しました}

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