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第11話 水の中

光に包まれたと思ったら、なんか水の上に移動していた。そのままドボンと水の中に落ちてしまう。


ゴーレムだからそのまま沈む。やばい。やばい!

いきなり水の中とか勘弁してくれ!


必死にもがくがいっこうに浮かばない。どんどんと沈んでいく。呼吸も出来ない。浮かぶことも出来ない。とうとう底についてしまった。


{ログ:【悟りしモノ】の効果により、パニック状態が解消しました}


あぁ、我はまたしても死んでしまうのか。


ーー10分経過


ふっふっふ。ゴーレムに死角はなかった。

呼吸なんて必要ないので死にません!


{ログ:【悟りしモノ】の効果により、興奮状態が沈静化しました}


ちなみにここは海なのか湖なのかもわからない。だって口なんてないから味なんてわからない。そもそもしょっぱいからって海とは限らないしね。地球の常識で物事を考えても仕方ないのだ。


浮かぶことはできないけれど、底を歩くことは出来る。ゴーレムの体は食料もいらないし、呼吸もしなくて大丈夫。錆びないかは少し心配だが、どうしようもないね。ということで陸地を目指して歩いてみることにしよう。


どっちに進めばいいかわからないから、適当に歩いてみるだけだ。



ーー3日後


うん、まったく陸地に着く気がしない。そもそも方向がわからないから、仕方ない。ゴールはわからないが、まっすぐ歩いていればいずれは陸地にぶち当たるだろう。


ちなみに、地球の場合は赤道一周の距離は 40,075kmだ。時速4kmで歩いたとして1年と2ヶ月もあれば一周できる。


だから、この世界も地球と同じだと仮定して、1年くらい同じ方向に歩けば陸地にぶつかると思う。がんばろう。



ーー1ヶ月後


水の底を休むことなく歩き続けてはや1ヶ月。体内時計でもあるのか、なんとなく時間の経過はわかるのだ。


この1ヶ月の間には色々あった。さすがは異世界というところだ。めっちゃでかいイソギンチャクがいたり、我と同じくらいの大きさの蟹の大群がいたり、その中でも一番面倒だったのが竜だ。


メタルゴーレムのキラキラボディに引かれてたまに竜がやってくるのだ。竜というよりシーサーペントといった方がいいかもしれない。あいつらマジででかい。一番小さかったヤツでも10m以上はあった。


【通訳】があるので意思疎通ができるのかと思ったら、こっちの意思を伝える手段がない。我には口がないから発声できないんだ。でも、【通訳】のおかげであいつらの叫び声が何と言っているのかはよくわかった。


第1のシーサーペント

「ギャギャウ、ギャウギャウ!」

(やっほい、キラキラしてるの発見! ホームに持って帰るべ! )


第2のシーサーペント

「ギャギャ? ギャウギャウ!」

(なにあのキラキラ? ホームに持って帰りましょ! )


第3のシーサーペント

「ギャギャギャ。 ギャウギャウ!」

(えぇもんが落ち取るやないか。 ホームに持って帰ったろ! )


どいつもこいつも頭悪そうだった。ただシーサーペントにはホームがあるようだ。それぞれ個別に巣を持っているのか、シーサーペントがまとまっている巣があるのかはわからないけど。


とりあえずシーサーペントたちは巻き付いてきたり、ブレスを吐いてきたり、魔法を撃ってきたりとうっとうしかった。ただ我にはまったくダメージがなかったんだけど。


あまりにもうっとうしいので反撃で1発殴ると、大体140〜160くらいのダメージを与えることが出来た。扉には28のダメージだったのに、シーサーペントには140以上。扉が強かったのか、シーサーペントが弱いのか。どっちなんだろう。


シーサーペントたちは大体1発殴るとふらふらになって逃げ出す。まったく迷惑な奴らだぜ。

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