~第十一話~ー嵐の後にー
ーードンガグールを倒して飛竜丸に乗ろうとしたルーン。すると突然、急に辺りが暗くなり雷をともなった豪雨がふりだした 。嵐だ
『竜巻!?こっちに来る!』
飛竜丸が竜巻に気づいた頃には既に遅し
飛竜丸の背中からルーンは振り落とされた
『ルーン!』
ルーンは突風が強すぎるせいで息ができない
『もう…………だめだ』
諦めかけたとき長老に貰ったエメラルドのペンダントが光を帯びルーンの身体を包み込んだ
心地よい森の空気を含んだその光は次第にルーンの眠気を誘った
『…………』
ーーそしてその光はルーンを包んだ後ゆっくりと消えていった。その直後飛竜丸の声も届かずルーンは地面へ向かって落下していった。
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ーーーーーー嵐が通りすぎてルーンは自分がベッドに寝ているのが解った
『ハッ!』
いきよいよくベッドから飛び起き目に入ったのは…………
全身毛むくじゃらの獣人
『やっと目が覚めたか』
『貴方は……ここは?いたたっ』
ルーンは腰をさする
『大丈夫か?私はゴルーダ。この城の騎士だ』
『しろ?』
『そうだ、貴殿は我が城が所有している森に倒れているところをうちの兵士が見つけここへ』
パチクリ
パチクリパチクリ
ルーンは辺りを見回してようやく事態がつかめた
『っぇええええええええええ!!!』
ルーンが大声を上げるとゴルーダは耳をふさいで怒鳴った
『うるさい!城内では静粛に』
かなり響いた様子で、耳をさすりながらルーンを睨む
『あ。ごめんなさぃ』
『まぁいいさ……で、貴殿は行くあてはあるのか?』
ここは知らない場所
森に帰る道も知らない
ルーンは考え込んだ
『フッ。行くあてが無いのならここで騎士にならぬか?見たところ貴殿は剣の使い方が素人には見えぬ』
ゴルーダはそう言うとルーンを見て不思議な笑みを浮かべた。