カカの天下99「特別編、の準備」
「ねぇ、どうしよう。次で一区切りだよトメ兄」
「意味はわからんが、なんとなく僕らが言ってはいけないこと喋ってないか。わが妹よ」
トメです。
のっけからすいません。カカが意味不明なことを言うのはいつものことなのでご容赦ください。あれ、皆さんは意味をわかってらっしゃる? はてさて……
「でさ、やっぱなんか特別なことすればいいんじゃないかと」
「なんで特別なことするっていう流れになるのか疑問だけど、なんとなくツッコんじゃいけない気がするからやめとこう」
「それでいいのだ」
「……それ聞いてなんかバカ○ン思い出した」
「バカのボンボンの略? タケダ君のことか」
「あー、まぁ、それでいいよ」
なんとなくボンボンっぽいしなぁあの子。
「さ、あんなダニは放っておいて」
「ダニは駆除しないといけないぞ」
「タケダニはいつも駆除してるからおっけ。さ、次回に何やるか決めようよ」
「だから次回ってなに……ってツッコむのもタブーな気が……むむむ」
「トメ兄にとってツッコミは息をするのと同じだからね。辛いかもしれないけどがんばれ」
「……僕ってそんなにツッコんでるかな」
「やっぱ一区切りだし、大きいことしたいよね」
無視ですかぁ。
「大きいことってなんだよ」
「そだね……やっぱいつも普通な話ばっかだし、パーっと違う話はどうかな。宇宙人が襲ってきたり」
「その宇宙人が姉だったり」
ありそー。
「殺人事件が起きて名探偵カカが解決したり」
「黒幕はサエちゃんだったり」
ありそー。
「魔物が現れて戦いになったり」
「戦うのは……シュー君かな。一応警官だし」
たよりねー。
「異世界に引きずり込まれたり」
「サカイさんがゲームに引き込まれたり」
ある意味もう引き込まれてるけどね。
「アニメ化したり」
「三百回目くらいにそうなるように目指すか」
あったらすげー。
「誰か死んだり」
「死ぬとしたら……」
なんとなく僕しにそー。
「無人島に漂流したり」
「そして誰もいなくなったり」
「それ最終回じゃん」
それはないだろー。
「……なんか僕ら、さっきから大人の事情で言ってはいけないことばっか言ってないか。最終回とか」
「ほら、次は百回記念だから」
「だから?」
「つまりは特別だから」
「それで?」
「ちょっとくらいぶっちゃけてもオッケーってことよ」
「……なるほど。じゃ僕も細かいことは気にしないで行こう。それで、結局次回はどんな話でいく?」
「んとね、作者に聞いてみたところ」
ほんとにぶっちゃけてるなー。
「いろいろ考えてはみたものの、たかが百回で大掛かりな特別編書くのもどうかと、だって」
「たかが百回とは大きく出たな」
「だから次回は小さい特別編、みたいな感じにするらしいよ」
「それさ、実は考えるの面倒だったとか、書く時間なかったとかそういうことじゃないよな?」
「や、実際は特別に書きたいことが思いつきすぎて、どれにするか決まらなかったんだとか」
「ほんとかね……まぁ、さっき僕らが提案したこともいずれ書くことになるでしょ。気まぐれで書いてるしねこのお話」
「さて、読者の皆様。今回と次回は私達が大人の事情を知ってる状態なので、いつもと雰囲気が違いますけど、それはそれで楽しんでくださいね」
「そうそう、つまり僕らはいつものトメとカカじゃないわけだよ」
「じゃあ誰なのかな」
「……留と香加?」
「いいね、それいこう」
「というわけで次回をお楽しみに。お相手は留と」
「香加でお送りしましたー」
「それではまた次回」
「……ラジオっぽいから私ら独特の挨拶ほしいね」
「今回だけだし、別にいいんじゃないか?」
「んー、なんか考えておこうかな……」