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カカの天下  作者: ルシカ
913/917

カカの天下913「毎日が冒険のようだ」

 こんにちは、トメです。


 今日はお仕事がお休みなので、カカと二人でお茶してます。自宅でほうじ茶すすってるだけですが。じじくさい? うるさい。


「トメ兄」


「なんじゃ」


「私、最近ね。冒険がしたいの」


 また何か変なこと言ってる。


「カカの突飛な言動のおかげで僕はいつも冒険してる気分だけど」


「じゃ感謝して」


「しないし」


「ていうかそんなんで冒険になるの?」


 社会においてトラブルを乗り越えるのは冒険と同じだ。


 そして周りが予想していない行動をとるのも当人にとってはある意味、冒険と言えよう。


「なるほど、普段とらない行動がすでに冒険ということか」


 カカもいつまでも子供じゃない。理解力もきちんと上がっているね。成長するのは喜ばしいことだ、このまま離れていくのも良いことなんだろうなぁ……


「じゃ、普段言わないことを言ってみよう」


「ほう」


「トメ兄だいっきらい」


「そういうのはやめて」


 心にくるから。


「もうトメ兄いらない」


「ごめんお願いやめて」


 ダメだ。離れることできないかも。


「ふふ、トメ兄が私を大事に想ってるからこその破壊力だね、思い知ったか」


 調子にのりやがって。


「カカもう嫌い」


「私にはそんなの効かない」


「もう顔も見たくない」


「むだむだ」


「出てけ」


「もうやめて?」


 これあかんわ。お互いダメージでかいわ。


「カカ、もう少し違う路線でいこう」


「……そだね」


 とりあえず、お互いを悪く言えないくらいの兄妹愛を確認した。


「よし、じゃーこれはどうだ」


「よしこい」


「私はタケダが好きだ」


「おえ」


「おえ」


 お兄さんはそんな相手許しません。


「うわ、鳥肌。心に無さすぎること言ったからだ」


 まぁ心配は無さそうだ。


「消えればいいのに」


 タケダが? いや鳥肌のことだよね。


「タケダ」


 タケダだった。


「そもそもどうして冒険とか言い出したんだ?」


「最近サユカンちで面白い冒険ものの漫画を読んだの。魔法とかスキルとか、そんなのあったらいいなぁって」


 なるほどね。魔法が使えたらとか子供の頃に一度は思うだろう。


「トメ兄なら、魔法が使えるならどんな魔法がいい?」


「回復魔法。最近腰が痛くて」


「じじい」


「やかまし」


 あとそれ使えればお金が稼げそうとか思った僕は、汚い大人になってしまったんだなぁとしみじみ。


「カカはどんな魔法を使いたいの」


「とりあえずラスボスお姉に勝てる魔法がいいな」


「姉かー。炎の魔法で燃やすとか?」


「そんなことしたら死んじゃうよ」


 あら意外と優しい。


「空飛ぶ魔法が良いかな」


「へ、それで姉に勝てるのか?」


「まず、一緒に飛ぶでしょ」


「仲良いじゃん。それで?」


「落とす」


「死ぬやん」


 燃やすよりひどくない?


「なんかあの人それくらいで死ななそうだし」


 わからないでもない。すごく高い上空から落としても着地して足くじいたとか言いそう。


 うん、せめて足くらいはくじいてほしいかな。一応、人だし。


「あとスキルとかもほしい」


 あぁ、特殊技能とかそんなのか。


「私にはどんなスキルが似合うかな」


「ごめん、スキルって聞いてもすぐにイメージ湧かないんだけど。例えばどんなのがあるの?」


「例えばトメ兄のスキルだと『妥協』『料理』『ツッコミ』『微妙』とかだね」


 ロクなもんが無いね! 微妙ってなに!


「あと『不能』」


 なんの話してます?


「周りに女性がいっぱいいるのに何もしないトメ兄のことを指す」


 成長するのも考えものである。こんなネタを挟むようになってしまった。お兄さん悲しいわ。


「ってキリヤンが言ってたけど意味はよくわかってない」


「そうか、よか—―よくない」


 それ単なる悪口! いや冗談混じりだろうけど。


「じゃカカだと……うーん」


 言い返してやろうかと思ったけどすぐに浮かばない。スキルとか言われても馴染みがないのだ。


 カカの言い方を効く限り、『特徴』って感じみたいだけど。


「『不敵』とか」


 似合う。


「とにかく冒険して、強敵に勝って、強くなりたい」


「勉強して、テストに勝って、社会的に強くなりなさい」


「ヤ」


「ヤじゃないの」


「それ、なんか面白くない」


「それが現代に生きる我らの冒険なのだよカカ君!!」


「その冒険の先にトメ兄は何を見つけたの?」


「この平和な日々を勝ち取ったのだ!」


「出た。スキル『妥協』」


「やかましい」


 社会人の必須スキルだ。


 哀しい。

毎度のことながらお久しぶりです。

最近こちらのサイトでも掲載されている『転生したら剣でした』にハマりまして、やっぱ小説家になろうの作品好きだなぁと思ったら書きたくなって参上しました(話の内容がもろ影響受けているのはご愛敬にしといてください笑)。

あと試しにツイッターでアカウントを作ってみました。どれだけ浮上するか、誰かと絡めるかはわかりませんが、気が向いたらフォローしてくださいませー。

ルシカ@カカの天下 @rushikakaka

ではでは、また。

今度こそもっとちまちま更新したいw

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