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カカの天下  作者: ルシカ
911/917

カカの天下911「ベンジョンソン」

お、お久しぶりです・・・・・・|ω・`)チラ

「ベンジョンソンという名前があります」


「なんだ唐突に」


 いくつになってもカカの唐突さは治りません。どうもトメです。


「一見、格好いい名前に思えるけど、日本語には彼に対してとても失礼な言葉がある」


「ほう、それは?」


「便」


「おまえちょっと黙れ」


 いやそれ危ない。ベンジョンソンさんがこれ読んだら訴えられるレベル。


「なんでよ。私悪くないよ。日本語が悪いの」


「おまえの日本語が悪いの」


「上手いこと言ったつもりか! ちなみに私は上手いこと言ったつもり」


「やめなさい反省なさい」


「やだよ。別に悪口言ってるつもりじゃないもん。ただ、日本語には『名は体を表す』という言葉もあり」


「もうその時点で悪口だと思うんだが」


「私のカカという名前にも、意味はあるのではなかろうか」


「あー、そうだなぁ」


 かか、かか。かかねぇ……


「加禍(災いを加える)」


「なんだかすごく失礼な当て字をされた気がする」


 こいつエスパーか。


「過過 (こいつとにかくやりすぎ)」


「ねぇ」


「火加(事態の火に油を注ぐ)火課(どうも、火をつける担当の部署です)」


「ちょっと」


「菓過(お菓子食べ過ぎ)加賀(温泉が有名)」


「ねぇトメ兄」


「暇苛(暇だからサユカン苛める)」


「トメ兄ってば!」 


「なにさ。愛しい妹の名前を呼んでいるだけだぞ」


「絶対ろくなこと考えてない」


「なぜそんなことがわかる。おっと痒い。なんだ、蚊か」


「トメ兄!? いい加減にしないと」


「なんだよ」


「便をかける」


「すいませんでした」


「ふん。お返しにトメ兄を変な名前にしてやる!」


 それもさっき考えたんだけど、僕の名前ってあんまり当てられる名前無いからな。


 きっと安心だ。


「便兄」


「僕の名前どこいった!?」


「む、ちゃんと意味あるし」


「どんな」


「便利な兄」


「もうご飯作ってあげない」


「ごめん! ごーめーんー!」


 そんな可愛く謝られても許さん。


「ごめん♪」


 許す。


「はぁ……他に良い当て字ないのか」


「実は最初に浮かんだのが」


「じゃ最初から言えよ。なんだよ」


「止め兄(私たちの暴走を止める兄)」


 正解。




「もしもし、サエちゃん?」


『はいはいー、カカちゃんどしたのー?』


 名は体を表すの話をかくかくしかじか。


「サエちゃんを名前で表すとしたら」


『刺恵(恵みを突き刺す)とか格好いいかもー♪』


「や、冴える冴えちゃんでいいと思うんだけど」


『えー、もっと刺絵(頑張って誰かが書いた絵を突き刺す)とかのほうが格好いいよー』


「とにかく突き刺したいのね」


 サエちゃんたらエキサイティングで可愛い。


「ところでサユカンだと、どうなるかな?」


『刺遊完(遊ばれて刺されて完)』


「いやさすがにそれは可哀想」


『詐湯完(詐欺にあってお湯の中で完)』


「溺死!? ねぇねぇもうちょっと平和に終わらせてあげようよ」


『終わらせるのはいいんだー?』


 だって『完』って漢字が語呂いいし。


『仕方ないなー。それじゃーサユ完で』


「え、意味は?」


『もちろん、サユカちゃんが完』


「説明なしで終わっちゃったよ」


『平和でしょー』


「うーん、もう少し幸せな最期を」


『えー、もう思いつかないよー』


「頑張って考えよう」


 一晩悩んだ。


 翌日。


「サユカン!」


「なによっ、カカすけ」


「名前なんかに頼らずに自力で幸せになれ!!」


「えっ!? なに、喧嘩ごしだけど、なんか応援されてるのっ!? あ、ありがとうっ!」


「大丈夫、サユカンはいいやつだから名前が変でも大丈夫」


「やっぱ喧嘩売ってるっ!?」


「詐欺にあっても遊ばれても刺されてもお湯で溺れても頑張って」


「トメさーん意味不明なこの人を止めてっ!」


 やっぱり止め兄であった。


覚えてくれてる人いるかなぁ……

どうも、改めてお久しぶりです。

皆様、元気でお過ごしでしょうか? もし読んでくださる方がいらしたら、もう何年も前からお知り合いということになりますね笑


はてさて、久々にカカ達に会いにきたらなんとなしに一話書いてしまいました。

こいつらはほんと、のほほんとしてて楽しそうで羨ましい。


もしかしたらまた出没するやも……あ、ベンジョンソンさんがもし読んでたらほんとすいません!

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