表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カカの天下  作者: ルシカ
905/917

カカの天下905「なんだか広まる不誠実な展開」

 こんにちは、キリヤです。ヘルプで入っていた居酒屋でたまたまトメ君たちと出くわし、どんなドッキリで驚かしてやろうかと思っていたら私のほうが驚かされてしまいました。


「まさかトメ君とテンカさんが、付き合うなんて」


 いや、意外かといえばそうではありませんが、こんなに早く決着がついてしまうとは思っていませんでした。風の噂で話を聞いて、せっかく皆さんのドロドロとした対決を楽しみにしていたというのに!


「そうだ」


 告げ口しましょう。




 そんなわけで話を聞いたカカです!


「らしいよ!」


 そして即広めています。話を聞いたサエちゃんとサユカンは絶句。


「つまり、酒の力でトメお兄さんをたらしこんだわけだねー」


「そういうことだよ!」


「これは真似するしかないねー。ね、サユカちゃん?」


「……決めたわっ」


「え、何を? おーい」


 話を聞いてから少し黙っていたサユカちゃんは急に踵を返し、どこかへ行ってしまった。


「サユカン、トイレかな」


「いやー、いま、決めたわ! って言ったでしょー」


「トイレですっごく大きな仕事に取り掛かることを決めたのかも」


「なんでトイレにこだわるのかよくわかんないけどー、きっと作戦を決めたんだよ」


「作戦?」


「うん、つまりはー、酔わせてー、既成事実を作ろうっていう作戦だよー」


「なるほど。でも酔ってるときに言ったことって意味あるの?」


「カカちゃん、男に二言は無いって言葉、知ってる?」


「一応、聞いたことはあるけど」


「男のつまらないプライドを利用した脅迫材料のことだよー」


「ねぇサエちゃん。中学になってから図書館によく行くようになったけど、いろんな言葉を覚えたのはそのせい?」


「女は成長してなんぼだよー」


「私も勉強しとこ」




 どうも、そんな会話に聞き耳を立てていたカツコです。


「あ、トメの姉です。どうも」


 誰に挨拶しているのか? それは聞いてはいけない。なにせ久しぶりの更新だからね。忘れた人とかいるかもしれない。え、あたしがなぜそんなことがわかるのかって? 姉ってそういうもんなんだよ。


「さて、サラちゃんに言わねば」


 シュバッと噂を持ち帰り、早速バラしました。


「テンカさんがお酒の力を借りて……なんと卑劣な!」


「うんうん、真似して対抗しないと!」


「真似するといわれましても、同じことをしても効果はないでしょうし」


「もっと上の発想を行かないとね。そうだ、そのおっぱいからお酒を出して、それを飲んでもらえば」


「カツコさんは私を何だと思ってるんですか!」


「おっぱい」


「人間です!」


「皿か」


「人間ですって」


「裏にした皿が二枚あると、おっぱいみたいだよね」


「……だからどうしたんですか」


「サラちゃんはやっぱりおっぱいにしか見えないってことだよ。どっからどうみても」


「どんだけでかいと思ってんですか!」


「もみもみ」


「やん♪ ってなに触ってるんですか!」


「どんだけでかいかと思って確かめたんだけど、でっかいねー。そんだけありゃマジでお酒くらい出せるって。それでカルアミルク作ってよ」


 カルアミルクってカクテルの名前ね。コーヒー牛乳みたいで飲みやすくてお酒初心者におすすめ。あたし好き。


「あ、それとも巨乳サワーとかの方がいい?」


「どうでもいいです! 今はトメさんです」


「うん、だから弟ちゃんにどういう酒を飲ませようかという話で」


「私にセクハラしてるようにしか思えません!」


「それはそれ、これはこれだよ!」


「どういうことですか!」


「どっちもしてるってことだよ!」


「片方にしてください!」


「おっぱいは両方あってこそおっぱいだよ!」


「そんな話はしてません!」


「や、待てよ。世の中には片乳に萌える人がいるのか。チラリズムだよね。ごめんサラちゃん、あたしが間違ってた。おっぱいは、おっぱいだよね」


「他人の話を聞けー!!」


「やん♪」


「可愛くない上に似合いませんよ」


「……やん」



 

 と、いう話を聞いていた一般おばさんです。


「聞いた? 奥さん」


「聞きましたよ奥さん」


「あの娘、出るんですってね」


「ええ、出るのね」


「母乳よね」


「母乳だわ」


「妊娠よね」


「間違いないわ」


「相手は誰かしら」


「トメとか言ってなかったかしら」


「あぁ、あのトメさんね!」


「きっとそうよ、私にとっちゃスーパーで特売品をよく争奪戦する戦友で、よく話すけど、確かサラちゃんと仲良かったはずだもの!」


「あんな顔して、やることはやってるのね」


「めでたいわ」


「きっと母乳も飲んでるわよ」


「頭もめでたいわね」


「ええめでたいわ。早速みんなに知らせましょう」


「ええ、包み隠さずぜーんぶ」


「町内会はいつかしら」


「今日だわ」


「運命ね」




毎回書いてる気がしますが、お久しぶりです。本当にお久しぶりです。毎回書きすぎて読んでる方にとってうんざりされたらイヤなので凹むので控えめにすごく謝ります。更新までに色々とメッセージを送ってくださった読者様、本当にありがとうございました。励みになります。書けるときに書いていきまっせー。次は比較的早く更新できそうです。明後日あたりに。多分! またよろしくです!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ