カカの天下896「第?回コタツ記念日」
こんにちは、トメです。最近はめっきり寒くなってきましたね。
「めっきり!」
うちの妹もこう叫んでおります。
さて、皆様はコタツ記念日というのを覚えておいででしょうか? 毎年コタツを出すたびに人が集まってくるという摩訶不思議なイベントです。
「早く出してくださいよっ」
「さむーいー」
「コタツに入りながらビール飲みたいぜ」
「ふふふー、テンちゃん。ちゃんと用意してありますよー」
「おぉ! あたしのも頼むよサカイちゃん」
「か、カツコさん。私もいいですか?」
「サラさんも飲むんですねぇ。え、わたし? あーあー、飲めないんでいいです!」
「ユカさんはこのキリヤンの前でしか飲まないのです! ふはははは!」
「キリヤンの頭がおかしいでしゅ」
「きっと寒いからです! クララもおかしくなりそうです!」
「む、クララ殿。そんなに薄着では寒くて当然です。目の保養になるので、そのままでいてください」
「ゆ、ゆーたさん。そこは上着とか貸してあげるところでは。あ、僕シュー君です、忘れてる人のために念のため」
「トメ兄、まだ?」
よし、一言いいか?
「こんなに大勢で一つのコタツに入るわけないだろ!?」
「じゃあ交代制でいこうよ」
「おまえらは何がしたいんだ!?」
「コタツに入りたいに決まってるじゃん」
「自分ちで入れ」
「わかってないなぁトメ兄。うちのコタツと他所のコタツを一緒にしないでよ」
「一緒だろうが。主にサイズが」
「いいじゃん、皆が集まれば体温で部屋が温かくなるし」
「じゃコタツいらないだろ」
「それとこれとは話が別だよ」
「いま現在どういう話になっているのかさっぱりわからんのだが」
そんな堂々巡りの会話をカカとしているうちに、集まったバカどもはすでに宴会を始めていた。
「かんぱーい! いやぁもう今年も終わりかー!」
「カツコさん、結構まだ日はありますよ」
「サラさんは頭がかてぇなぁ」
「皿ですからねー」
「サカイさん、あなたは本当にいつもいつも」
「まーまー、そんなに怒ると割れますよー」
「そうそう、こんだけ寒けりゃもう冬だ、年末みたいなもんだろ」
「そ、それは極論だと思いますテンカさん」
「いちいちツッコミがかてぇんだよ。ほれ飲め、そして柔らかくなれ」
「んぐんぐんぐ……かめさん」
「おぉ、もう酔ったのか。早速わけわかんねぇこと言い出した」
「失礼、私にも一杯もらえますか」
「あーあー、キリヤが飲んだら帰りどうするのよ!」
「泊まっていけばいいじゃないですかー」
「サエすけ、それ君が決めることじゃないわっ」
「お泊り……むふふ」
「ゆーたが怪しげな笑いをしています!」
「ころすでしゅ」
「タマさま! そんなことを言っては逆に殺されます! きっとなぜか僕が」
ワイワイがやがやと……
「なぁカカ」
「ん?」
「もうコタツ関係なくね?」
「そだね。何かつまみ作ってよトメ兄」
「結局ただの宴会か……ったくもう!」
「なんでそんなに怒ってるの」
「作るなら作るで材料用意しとかなきゃならないから事前に連絡くれ!」
「あ、作るのは別にいいのね」
「何にすっかなー。茄子あったし、きのこもいくつか……」
「コタツに合った料理にしてね」
「例えば?」
「みかん」
「今から作れと?」
「そうコタツが申しております」
「そんなコタツは片付けてやる」
「や、やめて! 実は私がそう言ったの! コタツは悪くない!!」
「そうですね」
「そうですね」
「そうですねー」
「そうですねっ」
「おやサエちゃんサユカちゃん。何か食べたいものある?」
「コタツ」
「カカは黙れ」
「私は中学生らしいものが食べたいですー」
「レベル高いこと言うな」
「わたしはチャーハンが食べたいですっ」
「普通のことを言うな」
「「「じゃあ何を言えと」」」
さーて適当に作るかな。
そして皆でコタツを囲んで宴会しましたとさ。
結局、コタツには誰も入らず。だって誰か入ったら他の人も入りたがるだろ? だから本当に囲んだだけだった。
意味ねー。
ひっさびさの更新です!
いやー正直仕事が忙しすぎて身も心も限界間近です。一月始めさえ過ぎれば暇になるはず……それまで死にかけですが、ちゃんと今年の終わりっぽい話は書きたいと思います。まぁ忘年会ピークは来週までですので少しは身体が空くかと。
いや、ホント限界っぽかったんだけど、ふとカカたちの顔が浮かんで、書いてみたらすごく癒された気がします。やっぱりたまにはこいつらの顔みないとだめだなーと思いました。
毎日更新がいつのまにやら曖昧極まりない更新になっちゃいましたが、またお付き合いくださいな。
しかしウチの今年のコタツ記念日は早かった。寒すぎでしょ最近!