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カカの天下  作者: ルシカ
889/917

カカの天下889「誕生日を祝え、そのに」

 どもども、カカです。引き続き「おめでとう」と言ってもらう旅を続けようと思います。


「おう、カカちゃんではないか」


「お姉、おっす」


「誕生日おめっとさん。これでいくつになったんだ?」


「たくさん」


「そりゃめでたい。うんうん」


 変な会話。


「んで、あたしに何か用かい?」


「はい、ここでお姉の『今日あった面白い話』のコーナー」


「おっとぅ、初めて聞くコーナーが始まっちまったぃ」


「さ、張り切ってどうぞ」


「これはさっきの話なんだけどね。通りがかりのスーパーで母子がいたの。よくあるじゃん? 子供が『あれ買って! あれ買って!』って駄々こねて、母さんが『はいはい、行くよ。置いてくよ。ばいばーい。じゃあねー』とか言うと『やぁーだぁー! やぁーだー!』と子供は泣きべそをかきながらも追いかけてくっていう」


 うん、たまに見るね。


「あたしが見たのは『はいはい、置いてくよー。じゃあねー』の部分だったんだけど」


「ほほぅ、子供は?」


「それがなんて言ったと思う?」


「これで俺は自由だ」


「そんな子供は嫌だわさ」


「んで、なんて言ったの?」


「いや、それはダメだ! ってめっちゃ男らしく」


「そんな子供も嫌だわさ」


「あたしも思わず吹いたわ。母親のほうが更に『ばいばーい』って言うと子供は『ダメだ! おい? ダメだ!!』って繰り返してんの。全く泣きもせずに。妙に偉そうに」


「将来が楽しみだね」


「ほんっと。あいつテンちゃんの生徒にならねーかなぁ。絶対おもしろいと思うんだけどなぁ」


「うん、満足した。じゃね、姉」


「あぁ、遊びに来ただけだったのね。ばいびー」


 しかし即興で作ったコーナーにあそこまで応えてくれるとは。さすがは私の姉だ。


「やっほ、サラさん」


「あれ、カカちゃん」


 続いてこの人。まぁ職場に遊びに来てるわけだから、お姉がいる近くにこの人もいるわけで。


「カカちゃん……誕生日だったよね……おめでとう」


「なんでそんな、めでたくなさそうな顔で言うの」


「私ね……最近、嫌がらせされたの」


「また皿扱いされたの?」


「うん」


 当たった!


「で、でも今更じゃん」


「そうだけどぉ……あまりにもひどいんだもの」


「何されたの」


「こんなの送られたの」


 そう言ってサラさんは豊かな胸元から一枚の手紙を取り出した。


 受け取って見てみると、そこにはまずこう書いてあった。『お皿の展示会、出展依頼』と。


「ぶはははははは!」


「カツコさんと同じ反応!?」


「出ようよサラさん! 展示されよう?」


「そこまで一緒!?」


「水着と全裸、どっちがいいかな」


「なんでその選択肢しかないの!? ていうかどんだけ同じこと言うのこの姉妹」


 おぉう、まさかそこまでお姉とシンクロしていたとは。


「もうあっちいってください!」


「あ、嫌われちった」


「嫌いになんかなりません! でもあっちいって!」


 律儀に否定してくれるのね。サラさんてばかーわい。


「さて、ではあっちに行ってみよう」


 あっちに行ってみました。


 そしたら見知った顔がまたいました。


「あれサカイさん」


「あらあらカカちゃん、誕生日おめでとー」


「何してるの? って聞く前に大体わかった私ってすごい?」


「何がわかったのー?」


「お皿の展示会の主催者あなたでしょ」


「そだよー」


 やっぱりか。あんな冗談を送れるのは身内だけだしね。


「どれだけ喜んでくれてるか様子を見に来たんだけどー、大成功ねー」


「若干泣いてたよ」


「泣くほど喜んでくれるなんてー」


 本気で嬉しそうだこの人。


「カカちゃんも来る? 展示会」


「参加するのかなぁ。そもそも参加するとしたら……どうなるんだろう」


「ふふふー、カカちゃん? お皿は動く?」


「動かない」


「服は?」


「着ない」


「そゆことー」


 この人すげぇ恐ろしい。


「その展示会の招待状を誕生日プレゼントにしてあげるー」


「超ありがとう」


 ぶっちゃけ超見たいし。


「じゃ、私はおめでとうって言ってもらうのに忙しいからこれで」


「またねーカカちゃん」


 次はどこ行こうかなぁ……そうだ。学校の方へ行ってみよう。




 雑談話が続きます。あんまり誕生日が関係ないところがミソです。


 しかし最近寒いですねぇ。風邪が二週間くらい続いてます。栄養とって治そうと良いもん食べ続けてたら太りました。おのれ風邪め。

 皆さんも気をつけてねー。

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