カカの天下883「デリ!」
今回のお話には少し汚い発言がありますのでご了承ください。
こんにちは、トメです。今日も居間でダラダラと雑誌を読んでます。何の雑誌かって? 料理関係ですが何か。
「クララークララークラクララー♪」
と、そんなところに某有名な音楽と共に登場したのはクララちゃん。
「こんにちはトメ。カカはいないですか?」
「いま便所」
「デリ!!」
おお、トイレまで結構な距離あるのにカカから抗議の声が聞こえてきた。
「なんですか、今のは。大きいのを出そうという気合のかけ声ですか」
「違う違う。デリカシーがない! って怒ってるんだよ」
「さすがはおにーちゃん、以心伝心ですね」
誰でもわかると思うが。
「そういやクララちゃん」
「はい、クララですが何か」
「ふと思ったんだけど。サエちゃんのことはおねーちゃんって言うのに、カカのことはそう呼ばないんだな?」
「トメ、そんなにクララにおにーちゃんと呼んでほしいのですか?」
……あれ、会話繋がってなくね?
「なんでそうなる?」
「遠まわしにそう言いたいのかなーとよく気がつくクララは思いました」
「全然違うんだが」
「勘違いでしたか!? あ、違います、気がつくのを間違えんたんですから……気違いです! クララキチガイです!」
そんなに自分を卑下しなくとも。
「ていうかさ、クララちゃん何しにきたの」
「それはどんな遠まわしですか?」
「かなり直球なんですけど。なにクララちゃん、遠まわしにハマってるの?」
「男は皆テレ屋ですから。遠まわしな感情を女が気づいてあげないと」
「どっから仕入れたそんな情報」
「あは、このテレ屋さんめー」
「頼むからもう少し会話のキャッチボールをしてくれ」
「む? どういう意味ですか。クララわかんないです」
「もっとわかりやすく喋ってくれってことだ」
「なるほど、わかりました!」
よし、じゃあ改めて質問しよう。
「クララちゃん、なんでここに来たの」
「クララ暇なんです」
わかりやすい!
「カカ! はやくうんこしてください!」
「その表現はわかりやすすぎる!」
「デリデリデリ!!」
お怒りじゃぁ、便所の主がお怒りじゃぁぁ。
「もうクララは待ちくたびれました。カカ、どれだけ出したんですか? クララが見てあげます」
「こらこらこらこら! クララちゃん!?」
「なんですか、可能な限りわかりやすいクララですけど」
「わかりやすいっていうのと遠慮がないっていうのは違う」
「クララしょっくです!」
「なんで!?」
「わかりやすいっていうのはカツコ魔王様みたいな感じと思ってました」
「や、あれはある意味わかりにくいっていうか謎っていうか、遠慮がないっていうのは当てはまるけど、とにかくアレを基準にしちゃダメだ。何に関しても」
「クララ、カツコ魔王様みたいになりたいです」
「なんで!?」
「一番幸せそうじゃないですか」
「確かに!!」
は、思わず納得してしまった。
「で、でもダメだ。アレ自身は確かに幸せだが、周りへの被害が尋常じゃないんだ! 僕なんか何度巻き込まれたことか」
「じゃあトメはカツコ魔王様が嫌いなのですか」
「へ、あ、いや」
そら毎回毎回ものごころついたときから色んなことに巻き込まれて尻拭いさせられてきて受けた迷惑を金額に直したら億は確実に超えるだろうなーとか思ってるけど。
「嫌いでは、ない、けど」
「大好きなんですね」
「そこまでじゃない!!」
「でも好きなんでしょう?」
「うぬぅ」
唸るしかない。うぬぅ。
「うんうん、やっぱりクララもトメに好かれるカツコ魔王様みたいになりたいと思います。ところでカカ、うんこまだですか?」
「デェェェェリィィィィィィ」
この後、トイレの戸を蹴っ飛ばして登場したカカがクララちゃんに襲い掛かり、そのまま追いかけっこが始まるんでしたとさ。めでたしめでたし。
しかし……うぬぅ。
「僕が、姉を好き?」
うげろ。
うん○とかいうネタはあまり好きではないんですけど、クララが言うとなんか許せちゃうので書いちゃいました。
しかし連続投稿は止まってしまいました。一回週末の忙しい仕事に当たると崩れちゃいますね……悔しい。夏の話全部書くまで毎日投稿やろうと思ったのに。
とりあえず夏いっぱいのネタは書き溜めてあるので、なるべく早めに実際の時期に追いついてやろうと思います。まだ暑いから夏ですよね!
ではでは。