カカの天下841「カカ天クエスト、Ep15」
注意:このお話はカカ達がゲームのキャラになりきりながらRPGを進める話
です。話の内容はゲームの中ですが、『もしもカカ達が異世界にいたら』みたい
な感覚でお楽しみください。
ステータス
カカ ボケ勇者 レベル1 へん
サエ 悪の魔法使い レベル1 はらぐろ
サユカ 手の平の踊り子 レベル1 さびしんぼう エロレベル4
トメ ツッコミ レベル1 つっこみ ???
ケロリン スライム レベル40 おっさんくさい 超ゴミ
またまたかなーり間を空けましたので、766話と824話を読むことをオススメします。
善いことを全くせずに金を巻き上げたりして街を闊歩する勇者カカの一行。そして魔物にも関わらず善行を積み、本物の(ここ重要)勇者として持ち上げられたケロリン。
本物と偽物の勇者が、いま激突する!
「さぁ、勇者ケロリン様! やつらを倒してくださいまし!」
「お願いします、勇者様!!」
「偽物は出てけー!」
街人の声援が響く中、対峙するカカたち一行とケロリン。
「ケロリン、どういうつもり?」
「私たちに逆らうのー?」
「裏切る気なのねっ」
カカたちはおこっている。
「……いや、俺様もわけがわからんままココに来たんだよ」
ケロリンはとまどっている。
「俺様としては街人なんざどうでもいいから、さっさとそっちの仲間に加わりたいんだが」
ケロリンは上手いことカカたちだけに聞こえる声で囁いた。
「でもそんなことしたら街人にとっての裏切り者になるよ」
「これだけ期待されてるんだから、それはそれは冷たい目で見られるわねっ」
「仕方ないねー。八百長しますかー」
戦闘が始まった!
「よし、いくぜ!」
ケロリンのこうげき! わざとミス!!
「じゃ、私がいくよ!」
カカのこうげき!
かいしんのいちげき!!
ケロリンに0のダメージ!
ケロリンは自分で吹っ飛び、身体を地面にたたきつけた!
225のダメージ! ケロリンは気絶してしまった。
カカたちの勝利!!
「あああ、勇者様がやられた!」
「この街は……この街はおしまいだぁ!!」
街人は絶望した!
「……ねぇ、サエちゃんサユカン。私たちってそこまでヒドイことしてたっけ?」
「んー、街中のエロ本を取り上げたのがいけなかったんじゃないかなー」
「どんだけエロが大事なのよ!」
「そのエロ本を全部手にしているサユカンに言われても」
「君たちが持たせたんでしょうがぁっ! 大体いまは持ってないわよ、全部古本屋に売り払ったんだからっ!」
「……ん?」
カカたちはふと黙り込んだ。周囲の様子がおかしい。
「あぁ、勇者様がやられてしまった」
「こうなったら街が生き残る方法はただ一つ」
「あの魔王様たちに絶対服従するしかない」
「魔王様!」
「魔王カカ様バンザイ!!」
街人は盛り上がっている!!
「え、ちょっと? 私たちって、いちおー勇者なんですけど」
「どうすんのよカカすけっ! 君が変な行動ばっかりしてるから勘違いされたじゃないのっ!」
街の人々が仲間になった!
「仲間になりすぎでしょっ! 何人いるのよっ」
街の総人口1268人が全て仲間になった!
「多いわっ! 普通の街で考えるとそうでもないけどRPGではありえないくらいに多いわよっ!」
「どうしようサエちゃん!」
カカはサエに応援を求めた!
「んー……」
サエは困ったように笑った!
「おお、なんという可愛らしい笑顔じゃ!!」
「あの魔王様のためなら、この身が萌え尽きても悔いはない!」
街人のテンションが上がった!!
「煽ってどうすんのよっ!」
「えー、ただ笑っただけなのに……」
「魔王サエ様!!」
「なーに?」
サエは小首を傾げて微笑んだ!
街人の攻撃力が120倍になった!
「サーエーすーけー! 所構わず誘惑しないのっ!!」
「えー、笑っただけなのにー」
サエ固有スキル『エンジェルデビルスマイル・レベル2』効果:可愛すぎてヤヴァい。
「どうしよう、カカすけ」
「私も魔王カカだ!」
「ノるなぁぁぁっ!! どういうつもりよ!」
「や、せっかくいっぱい仲間ができたし、このまま魔王城まで突っ走ればラクかなーと」
「滅茶苦茶じゃないの……RPGの常識無視にも程があるわよっ」
「早くトメ兄助けないと」
「わたしも魔王よっ! キリキリついて来なさい愚民どもっ、自爆呪文は全員覚えたんでしょうねっ!!」
サユカは変わり身が早い。
「さぁ皆! 私たちが本物の魔王だよ! 他の魔王を潰しにいくよ!」
『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!』
「魔王様! 異変を察知した魔物が街に襲いかかってきました!」
「えー、どうしよー」
サエは困った顔になった。
街人353名がいきりたった!(主にロリコン趣味が深い人たち)
魔物が襲い掛かってきた!
街人353名のこうげき!!
魔物に4290のダメージ!!
魔物は消滅した!
「ちょ、ちょっと? 強すぎない、これっ」
「サエちゃんの笑顔で攻撃力も増してるしね、これなら楽勝でいけるんじゃないかな」
「みんなー、その調子でいくよー」
サエは「えいえいおー」と街人を励ました。
街人はとても絵にかけない様子になってイロイロとステータスが倍化した。
「魔王城目指して、GO!」
なんか見た目、魑魅魍魎の行進っぽいのが始まった。
とてつもない戦力を確保してしまった勇者魔王カカたち! 果たしてこのまま魔王城へ辿りつけるのか! というか簡単に辿りついちゃったらどうなってしまうのか! 想像するとなんか恐いのですぐには辿りつかないかも! あとケロリンいい加減に起きろ。次回、『魔王の行進』をどうぞお楽しみに!
その頃、魔王城では……
「これすげー」
魔王はまだエロ本を読んでいた。
「ぐー、ぐー」
トメと村娘Aは読み飽きて、コタツで寝ていた。
もう最終回!? とお思いのソコのあなた!
すぐには終わらないのであしからず。