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カカの天下  作者: ルシカ
738/917

カカの天下738「みんな楽しみスタンバイ」

 カカです。


「カカちゃん、お花見の準備は済んだー?」


「うん、知り合いに全部頼んでおいた」


「……カカすけ、それ何もしてないのと同じでしょ」


「ううん、ちゃんと私が用意したのもあるよ」


「なに?」


「三角定規」


「何に使うのっ!」


「これで人間性を測るんだよ」


「角度しか測れないわよっ!」


「人間性の角度を測るんだねー」


「なんで納得できるのサエすけっ!?」


「私を測ると、直角とかになるのかな」


「やー、でもカカちゃんの角度は分度器でも測れなさそうだよー」


「サエちゃんこそ測った数値が正しいとは限らなさそうだよね」


「なに……なんなの、この会話っ! 花見はどこへ行ったの!?」


「サユカンは360度だね」


「間違いないねー」


「どうせわたしは測るまでもなくわかりやすい人間よっ!!」


 ともかく明日が楽しみだ。




 テンカだ。


 明日はお花見だとカカたちが騒いでいた。そしてそれには校長が絶対に出席しなければならないらしい。理由はよーわからんが。


 ともかく、校長っつー職は多忙だ。しかもうちのボスは他校に呼ばれまくるほど偉いヤツ。さらには教頭も出張中となれば、仕事はわんさかあるだろう。


 校長が花見に行くには、仕事を終わらせなければいけない。それを話すとカカたちは「なんとかしてください」と直球かつ曖昧なお願いをしてきやがった。


 ま、仕方ねぇ。面倒くせぇが、可愛い教え子の頼みとあっちゃ断りきれねぇからな。


「校長」


「あら、なんですかテンカ先生」


「仕事、たくさんあるでしょう。手伝いますよ」


「終わってますよ」


 オレは一瞬、石化した。


「さ、さっきから熱心に読んでる資料は?」


「恋愛小説の『失恋、始めました』です」


「サボってたんかい!」


「だって、もうやることないんですもの」


「明日の分は?」


「終わってますよ」


「教頭の分は!」


「もちろんそれも。ちなみに明後日の分も終わってます。今は結果待ちだったり微調整の仕事もありますけど、後で二十分もあれば片付くでしょう。おほほ」


 オレは実感した。できる人間というのは、仕事をこなす速度までズバ抜けているのだと。


「あらあら、テンカ先生もお仕事終わったのね? 作業が速くなりましたねー、おほほ」


 おほほじゃねぇよ。あんたを手伝うために死ぬ気で終わらせたんだよ!


「……明日、お花見いけます?」


「もちろん」


 結果オーライ、か。




 キリヤです。


「お弁当の件、引き受けていただき、ありがとうございます」


「いいってことよ」


 私はカカちゃんに頼まれて、明日のお花見用のお弁当を用意することになりました。なので一番身近な料理人、早い話がうちのトウジ店長にお願いすることにしたのです。


「料理長は行かないんですか? みんな集まって楽しいですよ、きっと」


「俺にゃぁ花見なんて必要ねぇ。桜で心を満たしたやつらが、今度は腹を満たしにくる。そいつらに美味い飯を食わすのが俺の役目だ」


「飲食店なのにクサいとはこれいかに」


「うるせぇ!!」


「りょーりちょー? 顔まっかー」


「とっとと行け!!」


「はっはっは! 失礼しまーす! お仕事がんばってくださーい!」


「待て! どこへ行く!」


「花見に」


「そりゃ明日だろうが! 今日はまだ働くんだろうがぁ!!」


「キリヤンうっかり」


「いいから仕事場に戻れ!」


 はっはっは! 




 トメです。


「ま、つ、り! ま、つ、り!」


「まーちゅーりー! まーちゅーりー!」


 僕が幼児退行してこのように騒いでいるわけではもちろんありません。姉がタマちゃんとクララちゃんを連れて遊びに来たので、その相手をしているのです。


 とは言っても、庭ではしゃぐお子様二人を姉と一緒に見守っているだけなのですが。


「祭りだ祭りだーです!」


「まっちゅ! まっちゅ!」


「まっつりーです! まっつりーです!」


「マッチョ! マッチョ!」


「違いますよタマ! 祭りです!」


「たまちょっくです!」


 お、クララちゃんの真似だ。なかなか可愛らしい。


 しかしそこで姉の一言。


「や、祭りじゃなくて花見なんだけど」


『タマクラしょっくです!』


 仲いいなぁ


「んじゃあたしも。姉ショーック!!」


 なんか姉がやると油ショックの類か必殺技みたいだ。


 ともあれ。明日の花見への期待は高まるばかり。


 晴れるといいねぇ。




 ……ユカです。


「明日……か」


 行こうか、どうしようか、まだ迷ってるわ。


「ワタシなんか行かなくても、別に……」


「そう言うわりには大量の服を抱えて何を着てこうか迷いまくりじゃ」


「うるさいわよジジイ!!」


 ふ、服の整理をしてるだけよ!


「でも……のう?」


「うん……ねぇ?」


 それは置いといて。


 誰も天気予報を見てないのかしら?


 明日は大雨なんだけど。




 どうなるお花見、の前に人気投票の中間発表〜

 実は仕事中に時間もらっての携帯更新なんで、てっとり早く行きまっせ〜


1 トメ

2 カカ

3 サエ

4 クララ

5 サユカとユカ

7 テンカ

8 キリヤとタケダ

10 教頭 


 こんな感じ!

 感想は感想欄にてどうぞ! 応援メッセージは引き続き受け付けてます!

 返信もがんばります笑

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