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カカの天下  作者: ルシカ
722/917

カカの天下722「最近の日々の詰め合わせ、いち」

 サエですー。


 なんでしょー。なんだか長い間、出番が極端に少なかった気がします。


「ん? どうしたのよサエすけ」


 私の横には同じく出番も存在感も少なかったサユカちゃん。


「失われた時間を取り戻すにはどうするかー」


「なに言ってるのよサエすけ」


 よし、思いつきました。


 久々に話の主役を張れるとはいえ、時間は有限。短期間で私たちの印象を強める方法とは!


「とりあえずサユカちゃんがヒーヒー言ってれば問題ないと思うのー」


「なんの話よ!?」


「ヒーヒー言わすぞこらー」


「ぐ、具体的には?」


「ヒィィィヒィィィィ! 言わすぞこらー」


「何も変わってないでしょがっ。わたしはヒーヒーなんて言わないからね! ヒヒじゃあるまいし」


 ヒヒの鳴き声ってそんなんだっけ。


「違ったわ。ヒヒの鳴き声ってウワーウワーだった」


 うわーうわー? なにそのタケダ君みたいな鳴き声。泣き声?


「とにかくわたしはヒーなんて言わないのっ」


「ここに取り出したるはサユカちゃんの妄想ノート」


「ヒィィィッ!?」


「愛の例話その一。『わたしは泳がないタイヤキになりたい。トメさんの手で、ずっと炙られていたい。どこぞのタイヤキ君みたいに逃げ出さないの。毎日毎日、ずっと、ずっとわたしの恋心を炙って! あぶらかたぶら』って最後の何? あ、ノートの隅っこにあったー。『かしこ、と同じ意味』だって。すごーい」


「ヒィィィィィィッ!」


「おー、サユカちゃんが羞恥で悲鳴をあげてるー。でも実際こんな炙られてる光景を目にしたときの一般人の反応こそが『ヒィィィィ!!』だよね」


「返しなさいよ! っていうかどこから持ってきたのよそれっ!!」


「サユカちゃんの部屋の机の三段目の引き出しの一番奥のアルバムに重ねて隠してある『LOVEきゃは』ファイルから」


「事細かに答えてんじゃないわよっ!!」


「愛の例話その百三十五。『わたしは愛のから揚げになりたい。トメさんの手でわたしの恋心を揚げて! ジュー! 上げ上げヒャッフー!』ひゃっふー? 似合わなー」


「ひぃぃぃぃぃあああああああああ!?」


「この最後のあぶらかたぶらはもちろん揚げ油にかけてるんだよね? あ、するとさっきのも炙りとかけてたのかー」


「もうやめてぇっ!!」


「ヤ。もっとヒーヒー言わすー」


「いくらでも言うわよっ! ヒーヒーヒーヒー!!」


「もちっと短い間隔で言ってみようか」


「ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒッ」


「…………!」


「普通に引いてんじゃないわよっ!」


 私はこんな感じで日々を過ごしています。たーのしー。




 カツコです。


「ただいまサラちゃん」


 帰ってきたのは家ではなくお仕事場所、花屋さんです。


「あ、カツコさん。おかえりなさい、どこ行ってたんですか?」


「営業」


「え」


「何件か契約とれたよ。これで今月も売り上げ更新!」


「オチは?」


「は?」


「オチは!? あなたはカツコさんでしょう!? 違うんですか!」


「や、そうだけど。あたし普通に仕事したらダメなわけ?」


「ダメです!」


「うわぁお、断言されちゃったよ」


「昔の滅茶苦茶はどこへ行ったんですか!? 聞きましたよ、過去の変態ブラコンぶり! 恥ずかしい! 悩ましい!」


「サラさんさ、あんたも今けっこー滅茶苦茶よ?」


 口調とかノリとか。


「私のことはいいんです! トメさんの元カノが現れたんですよ!? もっと何かないんですか」


 何かって言われてもね。


「あんね、サラさん。あたしもトメも立派な大人なんだよ。面倒見なきゃいけない年齢なんてとっくに過ぎてんの。いちいち構わなくても、向こうは向こうでなんとかするでしょ」


「そりゃ、そうですけど……」


 さて、今日はどういう理由でトメんとこ顔出そっかな。


 ……ん? 面倒見ないんじゃないのかって? 構わないんじゃないのかって?


 そんなことは一言も口にしてないが、というわけであたしはトメの家に通って様子見しながら日々を過ごしている。別に寂しいわけじゃないよ? うん。

 



 タケダです。


 覚えていますか? バレンタインで、なんか玉砕して倒れ、公園に放置されていた俺を。


「あ、流れ星」


 俺の願いや、いかに。


 そんな感じで日々を過ごし――って家に帰ってないのか俺!? 何日もぶっ倒れていたと!? 殺す気かオイちょっ――




 インドです。


 あ、別にインドにいるわけじゃありません。インドっていうあだ名のノゾミです。


 ええと、ですね。私、一生懸命作ったんです、バレンタインのチョコ。ちゃんとカレールーじゃなくて、チョコを作ったんです。いっちゃんに説得されて、辛いものは一切いれませんでした。


 だから堂々とタケダ君に渡せると思っていたんです。


 でも……タケダ君……バレンタインの日から姿を消したんです。


 一体どうしてるんでしょうか。私はそんな心配に身とカレーを焦がしながら(もったいない)日々を過ごし……ふと小腹が空いたのでチョコを食べてしまいました。


 なぜか辛かったです。




 イチョウです。


 最近、買い物途中に通る公園でボロボロのゴミを目にいたします。どことなく人間っぽい気もするのですが、もしもそうだったら怖すぎるので放置していました。


 そしてある日。カラスがソレを突いていました。


 ソレがぴくりと動くと、カラスが逃げ出しました。


 わたくしも逃げ出しました。


 それだけの話ですわ。オチがなくて申し訳ありません。わたくしはコメディチックな日々など送っていないもので……え? そのゴミがコメディチック?


 またまたご冗談を。




 ここ数日間、過去編で費やした日々を詰め合わせでーって思ったんですけど。

 予想以上に出番少なかったキャラが多くて戸惑ってます。ホワイトデーまでにも一つの詰め合わせで全員分をーと思っていたのですが、ちょっときつそうですね。ホワイトデー挟んだ後に詰め合わせさんを書こうかなー、なんて考えたけどすぐカカラジじゃん!?

 どうしよっかなー。次の詰め合わせに詰めまくるかー。


 あ、ちょっと感想欄でツッコミきましたが。例によって返信遅れて申し訳ない……過去編全部終わったら一気に返そうかななんて(イイワケ

 今晩仕事終わった後に返しまくりますのでご勘弁^^;

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