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カカの天下  作者: ルシカ
708/917

カカの天下708「オリジナリティあふれる元気の素」

 こんにちは、クララです!


 もうすぐ春がやってきます。その事実にうきうきなのですが、その前に一つ、見逃せないイベントがあります!


 それはバレンタインデイ! 別にクララがチョコを誰かにあげるわけではありません。だってお金ないですし。そう、クララの話ではないのです。注目すべきは最近タマと一緒に通っているタケダ医院の病室にいる、あの女の人。バレンタインという単語を聞いて憂鬱な顔をしていたあのおねーさんに、どうか元気を出してもらいたいのです!


 もう一人、元気を出してほしいお姉ちゃんもいましたけど、それは他の友達さんたちがうまくやってくれたようですし。クララにはクララにしかできないことをするのです!


「とはいうものの! 一番元気になりそうなことはもうしましたし、何をしてあげれば喜んでくれるでしょうか」


「あのおねーちゃんのことですか?」


「そうです! タマ、何か名案はないですか?」


「めーあんですか?」


 タケダ医院にタマと一緒に向かいながら、クララ相談です! 


「そうですね……タマはどんなときに元気になりますか?」


「おべんじょ」


 確かにお便所中は元気じゃないと色々困りますけど。


「他にありませんか?」


「おっきいおべんじょ」


「ほ、他には!?」


「すごくおっきいおべんじょ」


「お便所から離れましょう!」


「はなれたおべんじょ」


「そうじゃなくて!!」


 まったくもう! お便所で育ったとしか思えないほどのごり押しです!


「いいですかタマ。あのおねーさんは今、元気がないでしょう?」


「べんきがない?」


「元気です! 元気がなかったでしょう!?」


「うん」


 どうしてでしょう。人あらざるものの力のおかげでしょうか。クララにはわかります。


 そう、今……クララはツッコミになってます!! 


「ええと、言い方を変えるです。タマ、元気がない人は、何が足りないから元気じゃないんだと思いますか?」


 そうです、何かをプレゼントすればきっと元気になります!


 足りないものをあげれば!


「タマ、元気じゃない人に足りないものは!?」


「げんき」


「そりゃそうです!! 他には?」 


「すっごいげんき」


「さっきのお便所と似たような展開です!」


「げんきにおべんじょ!」


「二つを合わせろなんて誰も言ってないです!」


「すっごいげんきにおべんじょ!」


「すっごく気持ちよさそうです!! ってそうじゃないです!」


「げんきなおべんじょ」


 クララの脳裏に浮かびます、用を足された後の白い便器が「うまかったー! げーっぷ!!」と元気に言う光景が。ちなみに声の出演はカツコです。


「もう、タマ! お便所以外に元気になるものはないのですか?」


「んー」


 タマは考えます。


 そして答えました。


「ありません」


「クララしょっくです!!」 


 元気になるためにはお便所しかないなんて……すごく限定されたお便所人生です!


「じゃあ、お便所で元気になってもらうですか? ど、どうしたらいいんでしょう。クララには想像もつきません!!」


「おならがでそう」


「会話しましょうよ!?」


 なんだかトメが乗り移ったかのようなツッコミっぷりになってる気がします!


「あれ、タマ。なにやってるですか?」


 タマは大きく横に両腕を広げて、思い切り振りかぶって――パン! と一回拍手しました。


「タマ? 何を」


 ぷぅ。


「ごまかせました」


「誤魔化せてないです!! 拍手とおならのタイミングがズレすぎです! 音をちっとも消せてません!」


 クララも子供だ子供だと言われてからかわれてきた気がしますが、甘かったです! 本物の子供には敵わないです!!


「そ、それでタマ? あの女の人を元気にするにはどうしましょう!?」


「おべんじょ」


「だからお便所をどうするのですか!?」


「おべんじょにつきおとします」


「悪魔ですかあなたは!?」


 なんということでしょう、便所の子ではなく悪魔の子でしたか!! もしくは悪魔便所! ハッ、ということはタマの親代わりであるカツコこそが悪魔便所!! 理解しました、今度カツコと出会ったときの第一声は「この悪魔便所め!」で決まりです。「いつか用を足して流してやります!」とか脅したら効果的かもしれません!


「とにかく却下です! ほら、もうすぐタケダ医院に着きますよ、歩いて歩いて!」


「しゅばっとはいかないんですか?」


「今はそれはできないのです。ほらほら、歩く歩くです!」


 こうなったら直接聞くしかないです!

 

 きっと少しは元気になってくれていると思いますし、話を聞いてくれるはずです!!




 でも、その日は会えませんでした。元気かどうかもわかりませんでした。


 明後日、二月十四日なら、面会できるそうです。




 ちょっとお下品なお話となりましたが、ほら。子供しか出てませんし? 子供ってそんなもんですし?

 純粋なお便所話ならいいですよね。

 便所なのに純粋も何もないって? いやいや便所は清潔で綺麗であるべきです、うん。ならば純粋でもあるのが道理でしょう。

 わけわかんないですね。この子らの思考もよくわかんないので作者もたまにわけわかんなくなるのです。うん。


 さてさて、お次はバレンタインのお話です。伏線があまりないように見えますねぇ。あっさりいくんですかねぇ。どうでしょうねぇ。ふふ。

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