カカの天下678「今年も三人娘」
あけましておめでとう! カカです。
今日はいつの間にか神社に来てました。知らない間に晴れ着も装備していました。ミステリー。
「カカちゃん、何が出たー?」
「太吉」
「何よそれっ」
そんなわけで、私は仲良し三人組でおみくじを見せ合ってます。
「私は中吉だったー」
「わたしは小吉よっ」
「三人の中でサユカンのが一番おっきいのにね」
「どこ見てんのよカカすけっ!」
ご想像にお任せします。
それはそれとして、内容のほうを見てみようか。
「やっぱり気になるのはカカすけの太吉よねっ」
「んー、でも普通に大吉っぽいこと書いてあるねー」
「どれどれ?」
『失物――出る。高いところ』
「高いところ……」
三人して上を見上げる。
半分は青い空、半分は雪でも降らせそうな濁った雲。
なんかあるかな?
失ったものが、見つかるかな?
「あ」
「どうしたの、カカすけっ」
「首が痛い」
「……あそ」
「あー!」
「どしたのサエちゃん」
「失くしたと思ってた百円玉の置き場所をなぜか思い出したー」
おお、本当に見つかるとは思わなかった!
「便所だ」
トイレって言おうよ。
ともあれ、めでたしめでたし……あれ、私のおみくじじゃなかったっけ。まぁいいけど。
「さて、次は?」
視線をおみくじに戻す。
『争い――勝つことやすし』
「やすしって誰。どこにいるの?」
「きっとあなたの心の中にー」
「サエすけ、その返しはいまいち」
「あの、ここにいますが」
「そこにいるんかいっ!?」
おお、たまたまそこにいたのか、やすし君!
「よし、やすし!!」
「は、はい!」
「勝て!!」
「あ、はぁ、励ましありがとうございます」
「気にスンナ」
「がんばれー」
「え、ええと、よくわかんないけど頑張って勝ってねっ」
なんか感動しながら去っていくやすし。うん、いいことした。
「でも本当に普通の大吉な内容だね」
「……君のやってることは普通じゃないけどね」
「む、そういうサユカンのおみくじはどうなのさ」
「わたしのだって普通よっ。ほら」
どれどれ? サエちゃんと一緒に覗き込みー。
「おお……」
「おおー」
「なによ、そんな驚くようなことなんて書いてないでしょっ!」
「や、これ」
『出産――安し』
「やすしが出産!?」
「え、あ、はぁ。頑張って産みます」
「やすしまだいたのっ!?」
ていうか無理だろ。
「あはは、出産しやすいってことだよー」
「だよね、あはは。で、サユカン産むの?」
「産むわっ!!」
おっと、ちょうどいいところにトメ兄がやってきた。
「はぁ……大凶……ん? どうした三人娘。なぜにそんなジッと僕を見つめる。まさか大凶っぽいことを早速――」
「と、ととと、トメさん!!」
「はいよ!?」
「わたし、今年の抱負は『産む』ですっ!!」
「熟む?」
「サユカちゃん! 出産後に注意、とも書いてあるよー!」
「気をつけましょう、トメさんっ!!」
「あ……うん。よくわかんないけど気をつけような。人生いろいろあるからな」
「転んだりしたら大変ですっ!」
「うん、人生転ばないようにしないとな」
すごーい。サユカンが子供産む計画がちゃくちゃくと進んでる。
生まれたら私も叔母さんかぁ。年取ったなぁ。
「それで、トメ兄のおみくじはなんて書いてあったの?」
「大凶っぽい内容で色々と気をつけろって書いてあるけど……一つだけ、違うのがある」
『待人――来る。たよりあり』
「これ、いい意味じゃない?」
「でも大凶だし……悪い意味じゃ」
誰かが波乱でも持って来るのかにゃ?
「そういえばサエちゃんのおみくじは?」
「秘密だにゃー」
昨日、おみくじの内容をちょろっと書いたので、今日はその話をば。
ちなみに姉とお母さんはひたすら甘酒飲んでます。それだけですので出演させませんでしたが、それでも見たいという方はお書きください。明日書くかもしれません。
でも明日はカカに初変なことでもさせようかと思ってるし、どうしよっかなー……ま、気分で笑