カカの天下625「第二十一回、カカラジ!」
――もしも、テンカ先生の誕生日のとき、結婚申し込みドッキリを仕掛けたトメがもう少し笑いを堪えていたら。
注意。579話をちらりと読むか、思い出してから続きをご覧ください。
「僕と……その……け、結婚してくれ!!」
トメがそう言ってから数秒の葛藤の後。
「…………」
「テン?」
「……ば」
「ば?」
「バーカ!!」
「は? おおお? ぐぇっ」
「トメ!! てめぇオレをバカにしてんだろ!?」
「うげ、ぐ、胸倉、はな、せ」
「オレだってこんなだが女なんだぞコラ! あぁ女さ悪かったなコラァ!!」
「うぁうぁうぁうぁ揺らすな揺らすな揺らすなぁぁぁぁ!」
「こんなとこでそんなこと言われたって返答なんざできるわけがねぇだろうがぁぁぁ!!」
「悪かった悪かった悪かったからシェイクをやめろ!!」
「言うならもっと雰囲気だの言葉だの考えやがれ! あぁん? オレが女らしくねーからそんなことは考えられねぇのかそうかそうかブッ殺す!! その前に金出せやコラァ!! 保険金は俺のもんだぁ!!」
「まだ何も返答してません!!」
「もっと死ぬほど考えて出直して来やがれ! ていうか死ね! おととい来やがれ!!」
「お、おとといには来れない」
「じゃーあさって来やがれ!」
「き、来てほしいのか?」
「バーカバーカ黙れバーカ!!」
トメを弾き飛ばし、走り去っていくテン。
ほんの冗談のつもりで始めたドッキリが、取り返しのつかない誤解を生んでしまった。それに気づいたトメは先のことを考える余裕もなく、ただ呆然とするのだった……
というわけで、第二十一回カカラジの始まりです!!
「あのぅ……作者さんや」
なんだねトメ、じゃなくて留君。
「冒頭の、ひっじょーに恥ずかしいのは、なんぞやもし?」
ほら、もしもシリーズ企画をやるって言ってたじゃん。今のは『照れるテンちゃん見たい』さんからいただきました。
「なんでよりにもよってそんなのを選ぶ!? 大体さ、テンが本当にこんな反応するのか!? なんか可愛いじゃないか!」
あれま、満更でもないのね。んじゃ今度――
「やめんか!! 別に僕らはそんなんじゃない!」
そんなんにできるのが作者――ぐぇ。
「……お、カカ。なんだ、僕の代わりに作者に天罰下してくれたのか?」
「はい、というわけで主人公の主人公の! 主! 人! 公! の私を差し置いて初っ端から目立ってくれた人気ランキング上位コンビですがねーえーえーランキング上位がそんなに偉いんですかそうですかそんなに偉いならお金も余ってるでしょう口座番号教えてもらえますか? ってな感じで怒ってる香加です!!」
ず、ずびばぜん……だってトメとテンカの絡みが最近少ないってメッセージがくるからさぁ。
「私も活躍させろ!」
仕方ないなぁ。じゃあこれやってよ。
「わ、やった。やるよ留兄」
「どれどれ……え。僕がインドちゃんの役やるの?」
急だったから呼んでないし収録もしてないの。いいからやるの。
「はいはい……」
こちらは『嘘吐きぬこ』さんからいただきました。
――もしもインドちゃんがブラジルちゃんだったら。
「ねぇねぇブラジルちゃん」
「サッカーうめー」
ちゃんちゃん。
「終わりかよ!?」
カレーうまい子がサッカーうまい子になったじゃん。
「セリフ少ないよ!!」
はいはいはいはい、じゃあこれ! 『三日月』さんからいただきました。
――もしもトメとサユカの感情が反対だったら。
「サユカちゃんハァハァ……サユカちゃんハァハァ……」
ちゃんちゃん。
「待てやコラァ!!」
「私セリフないし!!」
どう見ても犯罪です。本当にありがとうございました。はい、この番組はネット小説『カカの天下』を盛り上げるため、ぶっちゃけトークや作者の本音を交えながら談義したりするラジオ的なお話です。ここにいる留とか香加とかは本編の分身であり、直接関係はないのでお気をつけください。
「おい待て勝手に進めるな――」
はいCM。
『――臨時ニュースをお伝えします。えー……一昨日から行方が分からなくなっていたトメテン推進委員会『TTIU』の会長である鶏助氏が本日未明、都内のホテルにて遺体で発見されていたことが明らかとなりました。
警察の発表によりますと、検死の結果、体内からトメテン成分が検出されず。また、同氏の遺体発見現場であるホテルの一室からルシカ氏に宛てた大量の脅迫状が発見されたことから、死因は体内のトメテン成分の枯渇からの心身衰弱によるもの、という見方が強いとのことです。
また、同氏死亡の旨をうけ『TTIU』は、
「トメによる数多くの女性との恋愛フラグの乱立が今回の悲劇を生んでしまった。このような悲劇をこれ以降起こさない為にも、いち早くトメとテンカには一線を越えてもらわなくてはならない」
との声明を発表しました――」
CMっぽいニュースがあけて。
「なぁ、これ全部ツッコまなきゃダメか?」
別にいいよ、皆さん大体わかるだろうし。
「TTIUってなに?」
(T)トメと(T)テンカが(I)いちゃいちゃ(U)うっふんあっはんだそうです。
「ツッコまないぞ……あえてツッコまないぞ僕は」
今回の冒頭のもしも話でトメテン成分を吸収して生き返ってくれたら幸いです。
「しかしこの人よく見るよね。こないだ私の誕生日にプレゼントで報告書みたいなのも出してなかったっけ?」
ええ。この『鶏助』さん、言わずとしれた脅迫状の発案者なのですが、企画が生まれるたびに、というか何か思いつくたびにいろいろ送りまくってくれまして。私としては一人の読者を贔屓したくはないのですが、問答無用でおもろいものを送られてしまうと……ねぇ?
「……確かにあの報告書はおもしろかったけどさ」
あい。ここで紹介してもよかったのですが、ひったくり犯のネタが温かいうちに紹介したかったので。カカの誕生日プレゼントに勝手にしちゃいました。
「そういや他にも色々とおもしろいプレゼントあったんだって?」
はい、しかし過激すぎたりお話の進行上辛いものは不採用とさせていただきました。本当に申し訳ない!
「どんなのがあったんだ?」
意外とかぶってたのが、トメ&テンカ先生使い回し券とか、誰でもなんでも言うことを聞く指輪とかの命令系ですね。
「勘弁してくれ」
あとはカカに日本刀の真剣とか、
「もらったら銃刀法違反だし」
腹黒を治す薬とか、腹黒にする薬とか、皆が子供化してしまう黒魔術的な薬とかもジャンルがファンタジー化してしまうので諦めました。あと腹黒セットとして犯罪用具が詰まったものもありましたね。
「誰へのプレゼントか一目瞭然なのがすごいね」
面白かったのがこれ!
――プレゼント案。
『義母さん』:巨大な箱の中には? 産親VS育親!!
『お母さん』:巨大な箱の中には? 産親VS育親!
「……並んでる二つの箱からいきなり二人が飛び出して口喧嘩を始める光景が目に浮かんだぞ」
「もうこれ本編でやっちゃっていいんじゃない?」
私もそう思うので考えてみます、ありがとう『三日月』さん。
「この方もたくさん送ってくれてるんだよな。数撃ちゃ当たるとばかりに」
「や、常連みたいなのができて嬉しいね嬉しいね。他の人ももっと頑張ってね」
さて、誕生日の話題もこのくらいにして、ふつおたでも紹介したいと思ったのですが……それよりもちょっと、話題にしておきたいことが。
「なんじゃらほい?」
――最近のでゅみゅみゅみゅう率の異常な高さについて。
「……あぁ」
「……それね」
いまや感想欄をざっと見て、でゅみゅみゅみゅうという言葉を見ない日はないんですけど。
「挨拶にしてる人もいるしな」
「誰さ、でゅみゅみゅみゅうなんて変な言葉言い出したの」
おまえだ。
「私カカじゃないもーん。香加だもーん」
「同じようなもんだろが」
ちなみに実話だけど……作者用のメッセージ欄あるのね、読者さんには見えないけど。それが……
件名:でゅみゅみゅみゅう(ついに件名にまで…)
件名:でゅみゅみゅみゅみゅう!!
件名:でゅみゅみゅみゅうなんちゃって
――なんて並んでて、軽くウィルスにでも感染した気分なのですが。
「パソコン開いてファイル名が全部『でゅみゅみゅみゅう』になってたらホラーだな」
そうそう、トシさんからの誕プレ案にあった『じっくりコトコト煮込んだでゅみゅグラスソース』ってのもおもしろかったです。
「かけたい!!」
「僕はかけたくない」
まーほんと色々なことに使われてるんですよ。
「この言葉のどこが皆の琴線に触れたんだかさっぱりわからないんだが」
「んー、わけのわかんなさがちょうどよかったんじゃない?」
そういう香加の言ってることこそ、わけわかんないんですけど、まぁそれがカカ天の味でもある……のかな?
「カカ天の味といえばさ、最近メッセージで『シュールギャグに路線変更ですか?』とか『最近ほのぼので軽い話が多いですね、疲れてきました?』とかいただいてるけど」
えー、イベント続きで忘れられてるかもしれませんが。カカ天は元を辿ればシュールな話やほのぼの話、なんでもないワンシーンを描くのが基本ですので。確かにちょっと作者のリアルが忙しくなってきたのもあって休憩に入る意味もありますけど。
「元を辿って最近またリニューアル再開したしね」
はい、やはり一年も経ってから文章を見直すと粗とか読みにくい場所とかわかるのでね、毎日少しずつでもいいから見直ししていきたいと思います。
「また余裕なくなっても知らないぞ」
本当に余裕がなくなってきたら、少しの間だけ休止……とかも少し考えてるんですけどね。
「あれま。ここまで毎日続けてきたのに?」
もちろんできる限りは書いていきますよ。ただ、私も働かなきゃ食べていけませんし、これしか書いてないわけでもないので……もし十日間くらい休みたいって言っても怒らないでほしいなぁ、なんて。
「そんなこと言いつつ書き続けるに一票」
「私も。てか続けろ」
うぐ、はい、頑張ります。と、ここで脅迫状コーナー!!
「あ、逃げた」
えーと、カカラジネーム『旅行者』さんからいただきました! どうぞ!
『きょーはくじょーを送りつけます。
さて…何を要求しましょうか?
……取り敢えず自分の要求を呑まない場合、カカの天下作者であるルシカ先生を精神的に追い詰めます。
具体的に言うと、月火水木金土日の各曜日毎に色んなモノの説明を作者に送りつけます。
月曜日に銃火器の説明(グロい解説付きで)
火曜日に食器の説明(お腹が空くような解説付きで)
水曜日にホラー小説や映画の説明(自分が持ってる文章力を駆使してリアルな解説付きで)
木曜日にアニメの説明(東京のあるところに居そうな感じの説明付きで)
金曜日に刃物の説明(吐きたくなるような解説付きで)
土曜日に食べ物の説明(食べに行きたくなるような説明付きで)
日曜日に殺し方の説明(身の毛もよだつ解説付きで)
とまぁ、こんな感じでやりますよ?
ところで要求の方ですが、トメテン話かトメとカツコの学生時代の話、チビカカの3つの内のいずれかを675話までに書いて下さい。
書かなかった場合、マジデヤリマス』
異常です! じゃなくて以上です!!
「なかなか愉快な脅迫状だねぇ。んで作者、これをチョイスした理由は?」
この月火水木金土日の説明さ、見たい。
「……は?」
というわけで、ちょっと脅迫状の内容を変更させていただきます。前に書きましたよね? 私の修正が入るかもしれませんって。だから修正して……
『ところで要求の方ですが、トメテン話かトメとカツコの学生時代の話、チビカカの3つの話を全て675話までに書いて下さい』
ってことにします。そして私はこのうち2つしか書きませんので、どうぞ一週間頑張ってください旅行者さん!! 書いていただくのはいつでも構いませんよ♪
「あんたが脅迫してどうするよ」
あっはっは! この私にこんな愉快な挑戦をしたことを不運に思って書いてください。もちろん感想欄に書いていただけると読者さんも読めるのでベターですけど、恥ずかしいならメッセージでもいいですよ? まぁカカラジで発表させてもらいますが……くっくっく。
「やっぱ脅迫してるし」
いえいえとんでもない。ここまで言ったら書いてくださるしかなくなるだろうなーなんて思ってませんよ? ここで書かなかったら負けた気分になるぞーとかも思ってませんよ?
「サエちゃんより黒いんじゃないかなこの作者……」
ふ、当たり前です。サエちゃん書いてるのは私だぞ。
というわけでですね、旅行者さんに期待しつつCMに行かせていただきましょう!
巷で噂のあの言葉!
『でゅみゅみゅみゅみゅう』が何でか知らないけど音楽に!
その曲名とは『でゅみゅみゅみゅみゅう!!』
そのまんまじゃん! とかのツッコミは一切受け付けません!!
作詞:さぁ? 俺。
作曲:誰だろう? おまえ。
出所:もうおまえんちでいいよ。
評価:でゅみゅみゅみゅみゅみゅみゅみゅ(以下略)
有る意味話題作!
普通に見れば問題作!
どうみても違法作!!
むしろサクサク!
そんなぶっちゃけ意味不明な曲はたぶんそのうち発売!!
ぜひ御清聴あれ!
どうなっても知らないがな!!
どこで売るかも知らないがな!!
この言葉の意味も知らないがな!!
誰か教えろ!!
CMがあけて。今のは『三日月』さんからいただきました。
「ほんとこの人ばっかだね」
や、なんか最初のころにいただいた案が紹介されなくて燃えてきたらしく、ほんと沢山送ってくれてるのね。もちろん色んな方からも案は頂いているのですが、まだ一味足りません! 皆さん懲りずに送っていただけると嬉しいです!
「でもさ、もしもシリーズは思いつきやすいらしくて本当にいっぱいもらってるよな」
「一つずつ紹介するつもりが、初っ端から三つも紹介してるしね」
ええ、とても面白いものばかりで……なんだか冒頭にちょこっとやるだけじゃ勿体ないようなのもいっぱいあって、どうしようかと。
「そんなにおもしろいのが余ってるなら、たまに本編でやったらどうだ?」
……はい、それも考えてます。ほんとそれだけで一話できそうなのばっかりなんですよ。
「じゃ、その方向で善処するってことで。コーナーのおさらいでもしよっか」
ほい。
普通の質問受け付けます。ふつおたコーナー。
どんな宣伝でも面白ければOK! CMコーナー。
ファンキーな脅迫状待ってます、脅迫状コーナー。
もしもな寸劇、見てみませんか? もしもコーナー。
以上です!
「新しい募集はないのね」
いろいろありすぎるとカカたちも読者さんも疲れるでしょうしね。
「それじゃ、いつものチョップいってみようか」
その前に、一つだけいいかい?
「なにさ作者」
サラさんとイチョウさんの、ささやかな共通点を皆が見つけてるかなーと。
「あ、そういや姉妹だって明かされたの最近だったね。何かあるの?」
えっとですね、何か驚いたときとか、サラさんもイチョウさんも「あぅ!」とか「えぅ!」とか言うんですよ。
「……それだけ?」
うん。
「……ほんの、数箇所だけじゃない?」
ダメ?
「そんなもんわかるかぁぁぁぁっ!! カカラジチョップ!!」
おあとがよろしいようでー!!
この番組は、『なんかいろいろ鶏助さん』と、『とりあえず飛べ! 社』さんと、皆さんの提供でお送りしました。
だんだんとカカラジがラジオっぽくなってきました。ネタを考えるよりも読者さんの投稿をいじる率が増えてきて楽しい限りです^^
こちらも色々と自由にさせていただいてますが、不満とかあったら遠慮なく言ってくださいね。できる限り善処させていただきます。
あと、私のリアル事情なんかもたまーにさらっと書いちゃってますが、それによって投稿時間やペースが乱れたりすることもあるので念のため……って意味でも書いてます。ラジオ話はぶっちゃけることにしてるのでいいかなーと……もしうざかったらスルーしてくださいね^^;
ではでは、明日からはしばらくのほほんとしますが、またお付き合いくださいな!