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カカの天下  作者: ルシカ
619/917

カカの天下619「結婚とは何なのだろう」

 ただいまーっと、トメです。


 仕事から帰ってきた僕は適当に着替え、居間へと戻ってきたのですが……


「……ぱり」


 えーと。


「……ぽり」


 なんか、テーブルに肩肘つきながら煎餅かじりつつボケーっとテレビを眺めてる小学生がいます。多分うちの妹だと思うんですが、なんか背中が煤けている風にも見えます。


 見ているテレビの内容は――


『先輩! 仕事やめるって本当ですか!?』


『……ああ』


『やめてください!』


『んだとてめぇ』


『いえ、やめることをやめてください!』


『わかりにくい言い方はやめろ!』


『二人共もうやめて!!』


 わけわからん。


「なぁカカ。何をたそがれてるんだ?」


「私たち……結婚したんだよねぇ」


「……さも僕とアナタが結婚したみたいな言い方はやめてくれませんか?」


「なんで一緒に暮らしてるのがトメ兄なんだろ」


「要望に応えてくれてありがとう、とても不愉快だ」


 まったくこのお子様は……や、たしかに皆で結婚って言ってたから、僕とも一応結婚したことになるかもしれないけどさ。


「お、結婚特集だ」


「テレビか?」


 見てみると、先ほどの妙なドラマは終わっていた。


『本日はですね、世に残る結婚の名言! これを紹介していきたいと思います!』


 ほう、これまた都合のいい番組で。


『えー、まず一つ目。結婚とは、二人三脚である』


「これはもうやった」


 カカの言葉に頷く。この格言を作った人も、よもや本当に二人三脚しているヤツらがいるとは思うまい。


『結婚とは、人生の墓場である』


「死んでくる」


「待てぇい!!」


 本当に墓場に入られたらたまらんぞ!


「冗談冗談」


「おまえは本気で墓場行きそうで怖いんだよ……」


『それでは次の名言です――あらゆる真面目なことのなかで、結婚というやつが一番ふざけている。byボーマルシュ』


「じゃ私にぴったりじゃん」


「そだな」


 カカは常にふざけてるしな。


『結婚とは、その主人公が第一章で死んでしまう小説のようなものであるby作者不明』


「死んでくる」


「だから待てや!!」


 世の偉人たちはツッコミがいのある言葉ばかり残すなぁ。


『男と女とが結婚したときには、彼らの小説は終わりを告げ、彼らの歴史が始まる。byロミュビルュス』


「じゃあこれ最終回?」


「いやいやいやいや!!」


 最終回とか言っちゃダメですから!! 


『よい結婚はあるけれども、楽しい結婚はめったにない。byラ・ロシュフコー』


 おぉ、これは。


「私たち、楽しい結婚ができたよね」


「ああ、確かに楽しかった」


「うん……楽しかった」


「あぁ……」


「皆、笑ってたもんね……」


「うん……」


「ご愛読、ありがとうございました」


「だから最終回にすんなよ!!」


 続くよ!? まだまだ続くよ!!


『すべての悲劇というものは死によって終わり、すべての人生劇は結婚をもって終わる。byバイロン』


「……ねぇ」


「終わらないってばさ!」


 おのれバイロン。誰だか知らんが強そうな名前だな。


『女房は死んだ、俺は自由だ! byボードレール』


「死ねトメ兄!」


「なんで僕が女房役なんだよ!!」


 この人もなんつーこと言うんだ。家庭にもいろいろあるだろうけどさ!


『恋は人を盲目にするが、結婚は視力を戻してくれる。byリヒテンベルグ』


「結婚って目にいいんだ」


「違う違う違う」


 眼科いって結婚を奨められたらビビるよな。


『その女性がもし男であったならきっと友達に選んだろう、と思われるような女でなければ妻に選んではいけない。byジュベール』


「おー……これはなんだか私とサエちゃんにぴったりっぽい」


「この人はそんなつもりないだろうけどな」


『結婚は、デザートより前菜が美味しいコース料理である。byオーマリー』


「お腹すいたね」


「そだな」


 さて、夕食にするかな。




 サブタイのわりにライトな内容、いかがだったでしょうか。


 短く感じますか? 実はこれが基本の長さです。〜編とかやるたびにその後で「こんなにあっさりしてたっけ」と再確認しますね笑

 

 結婚とは――

 んー。

 したことないからわかりません^^;

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