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カカの天下  作者: ルシカ
508/917

カカの天下508「あいつが言ったことを言えって言われた」

 こんにちは、クララです!


「よーし、じゃー長いセリフ言いゲームしよー」


「どんなゲームよ」


「説明して、サエちゃん」


 今日はサエおねーちゃんとカカとサユカで一緒に遊んでます! みんないろんな遊びを知っていて、クララとっても楽しいです!


「最初に出題者の人が長いセリフを言うの。それで、他の三人はそれを聞いて覚えるの。次に、出題者の人が三人のうちの一人を選んで、その人がセリフを復唱するのー。ちょっとくらいなら間違ってもいいけど、ハッキリ間違ったり覚えてなかったら罰ゲームね」


 ふむふむ、とにかく誰かが言った言葉を覚えればいいのですね!


「それじゃーまずは誰が出題するー?」


「私やる! みんな聞いてて」


「カカですね! はい、クララ覚えます!」


 みんなで深呼吸、気合を入れてカカに注目です!


「――シュー君が神妙な顔して歩いていると、電柱に激突して車に激突して人ごみに激突して姉に激突して吹っ飛んで、カラスに激突してサユカンちの屋根に激突してバウンドして空を飛んでって月に激突した!! ざまーみろ」


 激突しまくりです!! え、えっと、えっと……


「まずはクララちゃん言ってみよ!」


 いきなりですか!? 


「えと、えと……シューが、珍妙な顔して死にました。ざまーみろ!」


「惜しい!」


「それでもいい気がするけどねー」


「え? え? ダメですか? クララもうおしまいですか!?」


 クララしょっくです!


「ちょっとそれは可哀想じゃないかしら。クララちゃん、もうちょっと頑張っていいわよっ」


「うんうん、がんばれー」


 うう、皆さんの優しさが身に染みます。クララがんばります!


「えっと……シューが、慎重な、じゃなくて、しん……しんにょうな……しんにょう? 神尿? 神の尿!?」


「も、もしもし、クララちゃんっ?」


「それ違うよー」


「おもしろい発想だ……見習わないと。それはともかく、しん、まで合ってるよ」


「しん……新緑? 神様の尿は緑色なのですか!?」


 大変です。クララ大混乱です!


「うーん、サエちゃんサユカン。これはさすがにダメでしょ」


「おもしろかったんだけどねー」


「罰ゲームねっ」


 え? え? クララ何されるのでしょうか!?


「あら。なんとも都合のいいことに、あそこから歩いてくるのはシューさんじゃないのっ」


「よーし、クララちゃん突撃ー」


「突撃して何すればいいですか?」


「今のセリフを言ってきてもらおっか。それが罰ゲームね」


 ほ……よかったです。月まで飛ばされたり、ざまーみろって言われたりするのかと思いました。そんなことならお安い御用です!


 クララはてってってーと通りすがりのシューに近づきました。


「おや? 君は……」


「シュー!!」


「は、はい」


「おまえの尿は緑色です!」


「いきなり何を!?」


「病院にいきましょう!」


「ええええ!?」


「ほら早く! 手遅れになる前に!」


「て、手遅れって何がどうなって……ちょっと、押さないで! な、なんでこんなところに病院が!?」


「すいませーん、急患です!! この人の尿が緑色なのです!」


「それは大変だ!」「それはたいへんだ!」「それはタイヘンだ!」「それはヘンタイだ!」


「なんでいきなり医師先生がズラリ!?」


「早速解ぼ――手術だ!」


「解剖!? いま解剖って言った!? え、ちょ、ちょ――」


 ばたん、と病院の扉が閉まりました。


「ふー、クララいいことしました」


「な、なによ。今のコメディみたいな光景はっ」


「きっとクララちゃんのフシギな力が起こした現象だよー」


「おもしろかった……もっかいやってほしいな」


「今度は何色の尿にするー?」


「虹色」


「尿はもういいわよっ! 次いきましょ、次」


 そういえばクララ、ゲームの最中でした! 尿が緑色になるなんていう大事件のせいですっかり忘れてました。


「じゃー私いくねー」


「がんばれサエちゃん!」


「――私はトメさんのすね毛が好きです。トメさんのすね毛を愛しています。トメさんのすね毛に愛されたいです。ビバすね毛。ワンダフルすね毛。ブリリアントすね毛! 私はトメさんのすね毛に埋もれて死にたい」


 こ、これが噂の脚ふぇちというやつなのですか!? 勉強になります!


「じゃーサユカちゃん言ってみよー」


「やっぱりわたしっ!?」


「そりゃそうでしょ。頑張れサユカン。間違えたら本人の前で今のを朗読だよ!」


「そ、それだけは避けないとっ! い、いくわよ……わ、わたしはトメさんの、す、すね毛が好きです。トメさんのすね毛を愛しています! あぁ恥ずかしい……」


「サユカ、ガンバです!」


「ありがとうクララちゃん……こほん。もう一気にいくわよ! トメさんのすね毛に愛されたいです。ビバすね毛。ワンダフルすね毛。ブリリアントすね毛! わたしはトメさんのすね毛に埋もれて死にたい!! どうよっ!?」


「ところで通りすがりのトメ兄をこちらに用意してみました」


「さ、サユカちゃん……!?」


「そんなこったろうと思ったわよおおおおおおおおおおおっ!!」


 ああ!! サユカがどこかへ大爆走していきます!!


「サエおねーちゃん、追わなくてもいいんですか?」


「大丈夫、サユカちゃんはきっとパワーアップして帰ってくるよー」


 ぱわーあっぷ……


「すね毛を生やして帰ってくるのですね!?」


「うんうん、それは壮絶なパワーアップだねー」


「クララちゃん……やっぱ侮れないな。メモメモ」


「あのさ……おまえら、何してんの?」


 トメは呆れながら首を傾げています。まったくもう、そんなこともわからないのですか。


「クララたちはすね毛をしてるんです!」


「「「どういう意味!?」」」


 みんなにツッコまれました!! クララしょっくです!




 サブタイトルはいつかの話の類似品です笑


 まだまだ遊びようがありますね、これ。

 今度また遊ばせてみようかなぁ……


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