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カカの天下  作者: ルシカ
500/917

カカの天下500「第十六回、カカラジ!」

「ども、私の名前は香加。この犬の名前は留」


「わん!」


「よーし留、とってこーい」


 天高く放り投げられるボール。そしてそれを追いかける留犬。


「わんっ、わんっ、わん……」


「さ、邪魔者はいなくなった。というわけで小話も終わりこんカカ! ついにやってきました第二回キャラ人気投票の結果発表の日が! 待ちました待ち焦がれました最近暑くてほんとにちょっと焦げそうでしたってな感じの香加です!」


 作者です。500話目にして十六回目のカカラジにして第二回キャラ人気投票発表会、開幕です!!


「今回は残念ながら人気投票発表スペシャルとなりまーす! って、なんで残念ながら?」


 えー、今回のカカラジまでに質問とか脅迫文とか妙な文とかいくつか届いてまして、一挙に紹介しようか! なんて意気込んでいたのですが……


「まとめる時間がなかったと?」


 う、それもあるのですが。ちょっと長くなりすぎそうだったのと、単純に全部書くには時間がなかったのです。お仕事もあるもので……なのでオモシロ投稿してくださった皆様、なるべく次回にお応えしますので、申し訳ありませんが今回は人気投票の発表だけで勘弁してください。


「へー。ま、いんじゃない? こんだけみんな投票してくれた企画の発表だし、充分500話の区切りっぽいし」


「区切りと言えば、前の話の詰め合わせもそれっぽかったよな」


「うんうん、あれ結構好評で――いつのまに戻ってきたのトメ犬」 


「頑張って走った。僕にも司会をやらせろ!」


「じゃあさっきトイレに流しちゃったボールがあるから、それもとってこーい」


「わんっ、わん――って取ってこれるか!!」


「ちぇ」


「改めましてこんにちは、留犬もとい留です」


 これはネット小説『カカの天下』を盛り上げるため、ぶっちゃけトークや作者の本音を語りながら人気投票の結果を発表するラジオ番組です! 留や香加、ランクインした皆様は本編自体とは直接関係ないのでお気をつけください。


「ではでは、早速いってみましょか?」


 はいはい。では留、よろしくお願いします。 


「えっと、まずは10位からだな」


「10位! 留兄!」


「待て。こんなところに居てたまるか」


「えー。こんな順位は人間じゃないって? 留兄ったら偉そー」


「そこまで言ってないだろ! ただ、その、中間発表であんだけ上にいたのに10位はヤダなぁって……」


「さてさて、そんな留兄に見下された人間以下の哀れな10位の発表です!」


「だからそこまでは――」


「えー、10位! 前期、後期合わせて15ポイントを獲得しました――姉カツコです!!」


 あれま。


「……や、驚いた」


「ホントに人間じゃなかったね」


 偶然もあるもんだ。ある意味人間以上だけど。


「ではでは、そんなお姉に登場してもらってインタビューいただきましょう! どうぞ」


 括弧があらわれた!


「酒持ってこーい!」


 カツコは飲んだくれている。仲間にしますか?


「いいえ」


「カカ即答!?」


「むしろ超いいえ」


「……で? いつの間にカカ天クエストになったんだよ」


 いやぁ、なんとなくね。ところで姉。なんで飲んだくれてるの。


「や、別に? 別に別に別に? 投票できるのが3ポイントに増えたにも関わらず前回と票数が同じとはどういうこっちゃーとか思ってないよあたしゃ」


 ……あ、そういえば前回も15票。


「しかも六位だったな、たしか」


「落ちたねー、お姉」


「うっさいやい! それというのもあたしの出番が少ないからだぞ!!」


 だから、あんたが出すぎるとジャンルがファンタジーになっちゃうんだってば。


「ちなみに姉へのメッセージはな……あれ、メッセージは?」


「なんかおもしろいの無かったから捨てといた」


「酒持ってこーい!! ちきしょー!!」


 泣きながらぐいぐい飲みまくる姉……ああ、可哀想に……


「んめー、くはは」


 でもないか。


「ホントのところのメッセージはね、『ナイス人外!』とか『これからも皆を引っ掻き回して!』っていうのが多かったかな」


「あ、捨ててなかったんだな」


「うん。さ、次いこっか。第9位! 17ポイントを獲得しました――インドちゃんです!!」


「おお、上がってきたなーカレー人」


 出番はかなり後半になったにも関わらず、無口キャラがツボに入った方たちからの熱烈投票によってここまできました!


「それじゃーインドちゃんを呼んでみよっかー! どうぞ!」


 インドちゃん、登場!


「メッセージには『どんどん可愛くなっていく!』や『俺が求めていた恥ずかしがりキャラはこれだ!! サラさんは期待はずれだった』や『ぼそぼそキャラ萌えー』などのご意見をいただいてます!」


「…………」


「あ、あれ? インドちゃん? あの、9位になった感想なんか聞きたいんだけど」


「…………」


 ど、どうやら緊張でカチコチの模様です。


「どうする、なんとかしろカカ」


「よし。こほん……ねぇ、インドちゃん。せっかく皆が投票してくれたんだよ? 頑張って少しくらい喋ってみようよ? ね?」


 優しく語りかけるカカ。


 インドちゃんはやがて……こく、と小さく頷いた。


「……か」


「うん?」


「……カレー、みんな、食べてね!!」


 あ、逃げ出した。


「緊張を振り切り、なによりも先にカレーのことを言うとは……おのれ、侮れん」


「……あ。ねえねえ留兄」


「どした?」


「今ね、インドちゃんからメールあった」


「あ、そか。ここは舞台の裏側だからインドちゃんはメル友がカカだって知ってるんだったな。で、なんて書いてあった?」


「延々と『ありがとう』の文字が続いてる……」


 なんだかとっても呪いっぽいメールだけど、とりあえず読者さんにすんごい感謝しているということなのでしょう!


「……くそー、新しい可愛さだな。負けてられないや」


「香加があんな風になったら地震雷火事オヤジがいっぺんに来るだろうな」


「ふんだ、どうせ気弱なとこなんかありませんよーだ! さ、次いくよ! 第8位、18ポイントを獲得しました……え、なんで? えと――うちの、父」


「や、なんであの人がこんな上なのかサッパリわかんないんだけど」


 ほら、日本人って忍者好きなんですよ。多分。


「……ひどい言われようだな。父は悲しいぞ」


「うあ、まだ呼んでないのに来やがった、このクソオヤジ」


「失礼だぞ留! この俺はな――」


「どれどれ素顔は?」


 シュバッ!


「あ、また消えた。あの人ここで喋る気ないのかね」


「香加が隠れてりゃ喋るんだろうけど……ま、そこまでしてやる義理はないしな。って、あれ。なんだこれ。置手紙?」


 読んでみましょう。


『前略この度は――』


 長い。堅苦しい。読むのも書くのもめんどい。ポイ。


「うあ。一刀両断」


「私も見習わなきゃならないくらいの傍若無人だ」


 ま、要は読者さんに感謝してるらしいです。彼へのメッセージは主に『ユイナさんとイチャイチャしすぎ』『ぶっ殺す』『もしくはトメを殺せ』といったメッセージが大半でした。


「それでなんで票が入ってんだろ……いや待て一つ僕に関わるメッセージ無いかオイ」


「留兄がなんか言われるのはいつものことでしょ。ゴルゴさんに暗殺依頼した人もいるらしいよ? ゴルゴさんて誰だか知らないけど」


 みんなふるって暗殺依頼してるね。さ、次々。


「サラっと流すなー!!」


「第7位! 残念ながらサラさんじゃありません」


「や、別にサラさんがいいなんて一言も」


「第7位、20ポイントを獲得しました、こちらも新参者――クララちゃんです!」


 はい、どうぞ。


「クララ、3錠です!!」


「何の薬だよ」


「違いました。参上です!」


 ポン、と小さな音と共に現れたクララちゃん。最近はサエちゃんコーディネイトで可愛くバッチリ決めています。


「メッセージはですね、『もうすべてが可愛い!』『フシギ少女っぷりがたまらない』『うちの妹になってください』等が寄せられています」


「クララちゃん、感想は?」


「はい! 7と言えばラッキーセブンです! じゃークララも何か良いことあるですか?」


 うんうん、きっとあるよ。


「やりました! じゃーなんかください」


 え、そんな急に言われても。


「なんか無い? 留兄」


「えーと、さっき僕がつけてた首輪でよければ」


「ありがとうございます!」


 あ、つけちゃった。


「わんわんです!」


「よーし、じゃあさっきトイレに流しちゃったボールをとってこーい!」


「わんわんです!!」


 あ、行っちゃった。


「……勢いで言ってみたものの。どこ行ったんだろクララちゃん」


「ま、まぁ。人間じゃないし、大丈夫なんじゃないかな、多分……香加! つ、次いこうか!」


「う、うん」


 皆様。決して現実逃避してるわけじゃないですよ? ええ。


「えー六位です! 23.5ポイントを獲得しました――キリヤです!!」


「.5ってなに?」


 いやまぁ、そういう投票があったので一応。


「メッセージには『色男!』『キリヤ君の話術最高!』『トメと付き合っちゃえよ』などが……って最後のフザケンナ!!」


 最後の意見、イタダキ。


「いただくな!!」


 ではでは、留の未来の彼氏の登場です。


「だからやめい!」


「はっはっは! 留君、そんな怒らずに。僕らの友情が眩しすぎてそういう風に見えてしまっただけさ。無論、私はどっちでもオッケーだがね!」


「ねね、キリヤン。そんなことばっか言ってるから質問きてるよ?」


「おや、なんだい香加ちゃん」


「キリヤ君は相手が誰でもいいんですかーって。読者さんから」


 あぁ、最近のファミレスで誰彼構わずに口説いてたときの話だね。どうなの桐谷君。


「ふ、いえいえ。誰でもいいなんて」


「違うの?」


「そもそも前提が違うのです。私は――楽しければなんでもいいんです!!」


 ハイハイそうですか。ありがとうございましたはっはっは。


 次!!


「作者、怒ってるの?」


「呆れてるだけだろ。僕も呆れた。ま、『留君の彼氏も面白そう』とかバカなこと言い出す前に退場させたかったから、いいけどな」


 それではいよいよベスト5! に移る前に、11位以下の方々を一気に紹介させていただきます。ちょっと巻いてますので(業界用語)一気に並べますよ!


 第11位、サカイさん!! 『サエちゃんと一緒になれるようにがんばって!』という熱いメッセージがたくさん!


 第十二位、タケダ! 『可哀想だから入れてやる』『おまえにはホントに同情する。俺も頑張るおまえも頑張れ』など泣けるメッセージがたくさん!


 第十三位、タマちゃん! 『やることなすこと可愛すぎ』『癒されます』『私の腹から生まれてきて』などちょっと怖いメッセージもあるけど可愛いとの声がいっぱい!


 第十四位、ユイナさん! 『お母さんパワーにやられました』『こんなお母さんがほしかった』『俺もあなたの胸でウハウハしたい』など留父に殺されそうな甘い希望が結構ありました!


 第十五位、シュー君! 『強くなれ』『シュー君だって頑張ってるんだよね?』『君に幸あれ』『シューは頑張っていますよ。がんばっています。とてもいいことです。でもね、人間あきらめが第一なのです。だからそれができないあなたはいつまでもそのままよ。でも私はそんなあなたが好きですよ』などという説教っぽいお言葉がたくさん! 頑張れシュー!


 以下、すいませんがメッセージを略させていただきます。


 第十六位、サラさん。第十七位、コタツじじい。第十八位、アヤちゃん。第十九位、総理大臣。第二十位、デストロイヤー教頭。


 なお、同票のキャラの順位の上下はメッセージの熱さで判断させていただきました。 


 それ以下に票が入ったキャラ、こちらも同票が多いですが、票が多かった順に並べています――院長店長、ケロリン、イチョウさん、校長、タクヤ君、明彦さん、ラスカル、武田遠衣、ニシカワ、チビカカ、ハヤテ君。 


「うわーツッコミたいとこいっぱい」


「でも時間ないのですぐさま五位発表に移ります!」


 細かいツッコミ、変なメッセージ紹介は次のカカラジでやりますね。


「ふふふ、ついに私の反撃が始まるんだね! さぁ五位は誰!? 私に負けた五位は誰なのさ!!」


「それではいきます!! 第5位! 60ポイント獲得で――」


「で? で?」


「……カカ」


「帰る」


「待て! 待てって!!」


「はーなーしーてー!! 私なんてどうせ主人公じゃないんだー!」


「そんなことないさ! ほら、メッセージだってさ、『やっぱカカがいないと始まらないでしょ!』とか『大好きです』とか『こんな子が近くにいてほしい』『友達になってほしい子NO1!』とかいっぱい来てるしさ!」


「……それはありがと」


 ほっ。落ち着いたか。


「でも負けたことには変わりないし!」


 落ち着いてねぇ!!


「な? 香加さ、前に言ってたじゃないか。カカの天下を読みに来てる人はカカを見に来てるようなもんだ。だから全員私に投票してるようなもんだって」


「そんなもん強がりに決まってるでしょ!!」


「ぶっちゃけた!?」


「いいもんいいもん。カカ天じゃなくてサエ天でもサユ天でもトメ天でもテン天でも――好きな天ぷらを丼にして食べてればいいんだもん。お腹すいたから食べてあげるもん」


「な、カカ。いじけるなよ。いじける必要なんてないと思うぞ?」


「……むぅ」


「いいじゃん5位。6位の倍はポイント差がついてるぞ? 主役としては面目躍如だと思うし、きっと上とだってそんなに差はないさ」


「……んむぅ」


「大体さ、この物語の大半におまえが出てるんだぞ? 香加がいてこそ他のキャラも活きるんだ。おまえが中心だってことは変わらないんだよ」


「……ほんと?」


「当たり前だ。なにせ『カカの天下』なんだからな、これは。だから、ほら。司会やろう? それは香加にしかできないと思う」


「……じゃ、やる」


「ほっ」


 よかった。さすがはお兄ちゃん。確実に自分のほうが順位が高いくせによく言った。


「留兄消えろ!!」


「あんたねぇ!? 人がせっかく説得してやったってのに、なんだその言い草は!!」


 はいはい、二人とも元気いっぱいになったところで、次いこー。


「まったくもう……はいはい、やればいいんでしょ、やれば!!」


「そうそう、その意気だ。じゃーいくぞ。第4位! 64ポイントで――サユカちゃん!」


「む、本当に差はあんまりなかったんだね」


 任務話、告白話と、まさしく恋バナ専門の女の子。まだまだ小さいながらも恋に生きる少女、サユカちゃんが前回と同じく四位となりました!! そんなわけで沙由歌ちゃんの登場でーす。


「こんカカっ! みんなありがとうっ!」


「えっと、メッセージはね。『暴走娘、可愛いです』『頑張ってトメを落として!』『法律なんかシラネ』とか!」


「うんうんっ、がんばるわよわたしはっ!」


「他には『もっとエロく』『もっといやらしく』『もっと淫らに』とか」


「うんうんっ、がんば――がんばらないわよっ!? なによそれっ、何の指導なのよっ!?」


「いや、なんかそんなの来てるんだもん」


 いつのまにやら半ばエロ担当になってましたからね。小学生のくせに。


「サユカンたら、やーらし」


「うっさいわよ香加すけ! やらしいのはそんなこと言う皆でしょっ!?」


「うん、それは間違いない」


「とにかくわたしはそんな役いやよっ! エロい衣装なんて着ないんだから」


「作者、着ないの?」


 着せます。


「ちょっとぉっ!?」


「はい、サユカンの今後の方針が決定したところで、次にいきましょうか」


「……留さんは、そういう衣装、見たいですか?」


「え……み、見たいかと聞かれれば、その」


「わ、わかりました。じゃあ、その、がが、頑張ってみます!」


「ハイそこー。ラブってないでちゃっちゃと次いくから。サユカン出てって」


「む、なによ香加すけ。わたしより順位低かったくせに」


「いいから出てけ!!」


「きゃああああっ!!」


 吹っ飛ばされてった沙由歌ちゃん。それでも幸せそうだったのは、やはり留とラブったからでしょうか。


「こりゃもうスペシャルな衣装着せるしかないね」


 考えときます。


「…………」


「口挟まないんだね留兄」


 なんだかんだ言って見たいんだよ。


「このむっつりスケベめ」


「うっさいわ!! はよ次いけよ!」


 はいはい。じゃー次は香加に任せた。


「任された。ではいきます。えーとなになに? 第3位! 74ポイントで――」


「おお、いきなり点数飛んだな」


 あれ? どしたの香加。


「第3位は?」


「……トメ、兄、だ」


 ぷ。


「ぷふ」


「なんだその反応は!! もっとなにか無いのか!?」


「ざまーみろ」


 やーいやーい。


「こ、こいつらは……! や、別に順位に不満なんかないよ? 僕は大人だもん。一位が当然だー、なんて全く思ってませんでしたから」


 まぁ。聞きまして? 奥さん。


「聞きました聞きました。この男なに言ってるんざましょかね」


 一位が当然だなんて。恐ろしい子。


「そしてざまぁない子」


「人の話を聞きんしゃい!!」


 まま。私たちの本心を暴露するのはこのくらいにしておきまして。留にはそりゃーもうたくさんの熱いメッセージが届いてます。『兄貴、最高!』『やっぱりツッコミ』『格好つけるときがたまらない』『トメが一位になるのは気に食わない、けど入れる』とか。


「や、その、ほんとありがとうございます」


「他にも『モテモテ男は地獄に落ちろ』『死んでしまえ』『誰ともくっつくな』とか」


「ありが――ありがとうって言えないし!」


 あとね、『テンカとくっつかないと殺す』『サユカちゃんとくっつかないと殺す』『サエちゃんとくっつかないと殺す』『カカとくっつかないと殺すけどくっついたら社会的に死ぬ』みたいな感じの。


「どうしろっちゅーんじゃ!! 何しても死ぬじゃん!」


「誰ともくっつかなきゃいいんじゃ?」


 や、でも『いい加減誰かとくっつけ。殺すぞ?』っていう意見も。


「なんでみんな僕をそんなに殺したがるのん!?」


 そりゃまぁ。『カカ天』っていう作品を好きでいてくださる読者様からすれば、一番羨ましいポジションだし。


「でも今回は3位。ぷふー」


「……ずいぶんと嬉しそうね、香加ちゃん」


「うん。もう機嫌直った。さ、こんな男は放っておいて次いこかー」


「……うん、いいよ放っておいて。いじられればいじられるほどドツボにはまる気がするし」


 懸命ですな。ささ、香加ちゃんどうぞ?


「はいはい! 元気いっぱい夢いっぱい笑いいっぱいで2位の発表です!」


「笑え笑え」


「はっ、ざまぁ」


「鼻では笑うな!!」


「はいはい。2位いくよ? 残るはあと二人。誰が残っているかは皆さんもうおわかりですね。問題はどっちがどっちか……いきます!」


 ごくり。


「第2位! 75ポイント――我が心のオアシスにして永遠の相棒、サエちゃんです!!」


「おおお! 出ました腹黒少女!」


 これまた前回と同じ順位ですが、出番が少なめにも関わらずこの激戦区で見事順位を死守しました! というわけで……どうぞ、小枝ちゃん!!


「呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーん。どーも、小枝でーす」


 笑顔がステキでちょっと恐ろしい小枝ちゃんにも、様々なメッセージが届いております。えー『サエ様こそ真のヒロイン!』『腹黒サイコー』『サエさまステキ!』『やっぱりサエ様が一番可愛く思いました』『サカイさんと幸せになってほしい!』などなど!


「……なんで様づけばっかなの?」


 サエちゃん人気は、なんといいますか……サエちゃんにゾッコン! みたいな人が多くて。いつだったか、『サエちゃんファンクラブ会員番号一番』みたいな人が感想欄に現れたんですよ。そしたら『本当の一番は俺だ!!』みたいなメッセージがいくつも来たという秘話が……


「り、リアルで末恐ろしいな、小枝ちゃん」


「えへへー」


 その天使な笑顔に惹かれてか、『サエさまに3ポイント!』っていうのが多くてですね。しかも大半の人が申し合わせたかのように『さま付け』するという摩訶不思議。


「さすが私の相棒だね! 大人気だ」


「みんなありがとー。そんなに人気があるなら、作者さんがきっと素晴らしいお話を書いてくれるから待ってるんだよー?」


 『はーい』って合唱が聞こえてきそうな気がする。っていうかプレッシャーかけないでください! 書けるように努力はしますがねっ。


 こほん。そんな人気な小枝ちゃんに質問が届いております。えー、『留お兄さんのことをどう思ってますか?』という質問ですが。


「好きですよー」


「えええ!? ど、どどどど」


 どうどう、香加落ち着け。


「どのくらい!?」


「シュークリームより好きー」


「えええええ!! そんなに好きなの!?」


 え? え? 驚くくらいに好きな部類なのソレ。


「でも留さんよりエクレアのほうが好きかな」


「ほっ……ならよかった」


 よかったの? うーん、基準がわからない……どう思う? 無難にやり過ごそうと無言な留君。


「振るなよう。こういうの答え辛いんだよぉ。立場的にさぁ」


「留兄はヘタレだね。でも! 小枝ちゃんと恋人になるのは私だけだからね!」


「ふふ、ありがとー香加ちゃん。私はいつでもオーケーだよー?」


 あ、あれ。なんかこの光景、いつだったかカカラジで小枝ちゃんゲストに呼んだときにも見たような。


「なんならここで、いますぐ、なるー? するー?」


「な、ななな何になるんでしょうか!? 何するんでしょ――」


 ちゅ。


「!!!!!??????」


「えへー」


 何をしたかはご想像にお任せします。


「帰っていい?」


「帰るな香加! そしてさりげなく小枝ちゃんをお持ち帰りするな!!」


「や、もういいや。どうでもいいや。満足」


「カカラジではホントにラブラブなんだよねー私たちは」


「ねー」


 これ以上はいろいろ危険なので、小枝ちゃんアウト!!


「あ、消えた!? 小枝ちゃんどこ!!」


 退場していただきました。ほら、最後の仕事が残ってるよ?


「うー……ま、いっか。後でイチャイチャしよーっと」


 え、えっと。カカラジでこうなったからって本編でもこんなんなるとは限りませんからね!? あくまでここは裏側で別世界なんですからね!!


「作者、そんなに必死になんなくても」


「香加、仕方ないさ。ここのおまえらはちょっと過激すぎるんだ。歳のわりに」


「そっかー。ほのぼの世界だもんね。気をつける」


 はい、気をつけて気を取り直してとうとう第1位の発表です!!


「もう皆さん、誰なのかおわかりでしょう!」


「私が発表するね。第二回、カカ天キャラ人気投票第1位!! 77ポイントと縁起がいい数字で――テンカ先生でーす!!」


 元から高かった票数がお見合い話で一気にラストスパート! トメを抜かして見事、初の第1位を獲得したのでした! 上位三人が同点数で並んだときはどうなるかと思いましたが……ともかく天下先生、召喚!!


「……ったく、だからよ。もうオレはこういうの興味ねーんだって」


「そんなこと言ってるわりに口元にやけてるぞ」


「嬉しいんだね」


「う、嬉しくねーよ別に」


「親友である僕に見抜けないとでも思ったか?」


「……ああそうさ嬉しいさ! さんきゅーてめぇら!! ざまぁみろトメども!! ふはははは!」


 見事に開き直ってくださった天下先生には『カカ天の中で誰よりも男らしいです!』『こんな先生いてほしい』『僕に個人授業してください。いや、そんなことしたら死ぬかな、でも本望』とかきてますね。


「そんなのより一番多いのが、なんといっても『トメとくっついてほしい!!』『もう付き合っちゃえよおまえら』『絶対一番お似合いです』『お見合い話で惚れ直しました。やっぱりトメとの二人がいい!』っていう、留兄とのラブラブ希望意見だよね」


「んなこと言われてもなぁ? 留」


「なぁ?」


「ないよなー」


「なー」


 頷きあう二人から仲良しオーラがぷんぷんするのですが……やはり愛情より友情が強いっぽいですね。


「じゃあ聞くけどさ、天下先生」


「あんだよ香加」


「先生がいま、一番好きな男の人って誰?」


「留だな」


 おお、即答!!


「……でも即答ってことはやっぱり特別な意味はないんだよね」


「もちろんだ。留だってそうだろ?」


「ん、おう」


 じゃ、留にも聞いてみますか。


「留が一番好きな人って、誰?」


「……げ」


 あれ。なんとなく聞いてみたけど……もしかしてこれって皆が一番気になってることじゃないの!?


「……や、その、それは」


「んだよ留。男らしくねぇな」


「そうだよ。天下先生を見習いなよ。このままじゃ本当に誰かのお嫁さんになっちゃうよ?」


「で……でも」


 優柔不断ですねぇ。


 ねぇ、みなさん?


「そうよそうよっ! と、留さん? 遠慮なくわたしって、言ってもいいんですよっ!? きゃ、言っちゃったっ!」


「留お兄さんと過ごしたあの一夜のことを想うと……うーん、どうしてもって言うなら私も好きって言ってあげてもいいですよー? ぽ」


「留、男らしくないです! 男じゃないんならなんですか? メスですか? そういえば最初は犬でしたね。このメス犬!! 早く言うです!」


「はっはっは! 私でもオールオッケーですよ留君! おもしろいので」


「留よ……俺だけはやめてくれよ。父子でなどと吐き気がする」


「ふふふー、留君。お母さんが好きなら甘えてもいいのよ?」


「絶対カレーだ……絶対そうだ……」


「今回やっと初登場!! ラジオだからってラジーちゃんじゃないですよ、サラです!! 留さん、どうか私を!」


「なんだなんだなんだどっから出てきたおまえらー!!」


 いつの間にか囲まれている留君なのでした。


「弟君や、覚悟を決めなされ」


 誰が一番好きなんだい? 今日登場した皆が答えを待ってるよ?


「…………」


 はい? なんだって?


「……香加だよ、香加!! どうせ妹が一番好きなんだよ! 悪かったな!」


「カカラジチョーップ!!」


 ぼきゃ、と香加のチョップが満面の笑みで炸裂!!


「恥ずかしいでしょーが!!」


 言いつつ顔はニッコニコな香加ちゃんでした。


「やれやれ。まだ妹離れできねーんだな」


「留お兄さんが妹離れできたそのときこそ、恋愛が始まるんですねー」


「妹離れ……するのかしら、留さん」


 さぁ? それはあなた方の努力次第。


 ――さてさて。長々と続けてきましたがここで一区切り。


 たくさんの投票、本当にありがとうございました。そして500話。ここまでお付き合いいただき、感謝の言葉が溢れすぎて書けません。


 この物語はカカたちの日常です。なんだかんだとありますが、結局はそれだけ。


 その日々を見守ってくださる方々と、今後も楽しく、ほのぼのと、のんびりと歩いていけたら幸せだなーと思います。


 明日からは、また普通のお話。


 物語はどんどん続くでしょう。願わくばこの楽しい時間も、同じく続いていきますように。


 ではでは、カカばい!


 ――この番組は、愛する皆さんの提供でお送りしました!!


 クサいって言うな!!




 ちょっと焦らしたりいろいろありましが笑

 これにて500話、完遂です。

 ではでは皆様。

 また明日、です^^

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