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カカの天下  作者: ルシカ
473/917

カカの天下473「甘いもの詰め合わせセット」

 こんにちは、クララです!


 突然ですがクララ、甘いものが大好きです! というわけで、これから甘いものを探す冒険に出ようと思います。よかったらお付き合いくださいです。


 あ、ちなみに移動は最近見かけた変な人を参考にしていきたいと思います。


 ではでは、シュバッ!




 はてさて、ここはどこでしょう……むむ、お母さんの匂い。どうやらここは職員室ってゆーところっぽいです。ここに甘いものが!?


「教頭、今日は何食べてんだ?」


「ようかんだ」


「……うまいか?」


「泣くほど」


 ど、どうやらあの人から甘いものをもらうことは不可能のようです。次へ行きます。シュバッ!




 えっと、ここは……おいしいものの匂いです! というか見覚えが……あ、クララわかりました。ファミレス東治です! クララときどきキリヤに食べ物もらいにくるので知ってるのです。


「ふ、見ろセイジの兄貴よ。この売り上げを!」


「ふん、甘いわトウジの弟よ、単純な売り上げこそ負けているが、こちらは原価率が低いのだ。すなわち、儲け自体は負けておらん!」


「甘い! 兄貴は甘いぞ。単純な売り上げが多いということは、うちの店に来る客が多いということだ! それに何より勝負するならわかりやすいものと相場が決まっている。何%がどうとか面倒なことで比べられるか!」


「……弟よ、経営者としてそれどうよ」


「ふん、商売として儲けが出ていればそれでいいのだ。計算などせずとも――」


「甘いわぁ!!」


「「み、南の姉貴」」


「まーたあんたらはくだらないことでピーチクパーチク! 鳥かいあんたらは!? だったら今すぐあたいが料理してやるぞ! あぁん!?」


「「い、いえ、滅相もない! 立派なおっさんでございます!! 食べても腹を壊します!」」

 

「だろう? 立派なおっさんがガキみたいなこと言ってんじゃないよ。勝負ならね、てめぇの料理を食べてもらったお客の顔で決めるんだね! 食べてもらったお客がみんな笑顔なら勝ち。両方の店の客全員が笑顔だったなら、それをより長く続けられたほうが勝ち! それが料理人の勝負の仕方ってもんじゃないのかい!?」


「「お、仰るとおり」」


「ったく、いくつになっても甘いんだから、うちの弟どもは」


 ……甘いもの違いだったみたいです。おばちゃん、こあいです。シュバッ! 




 さてさて、ここは……あれ。


「教頭、まだ食べてるんスか?」


「今度は饅頭だ」


「はぁ……」


「なんだテンカ君。ため息などついて」


「別に」


「仕方ないな。ほら」


「いや一つほしいとかそういう意味じゃなくて」


 あ、クララほしかったです! でも急に出てくと怒られそうだし……次行くです。シュバッ!!




 おっと、ここはサエおねーちゃんと何度も来たことのある場所です。たしかカカとトメのおうちだったはずです。


「はぁ。有休を消化するのに休みとってみたけど、カカがいないと暇だな……ごろごろ……それにしても昨日やったゲームはなかなか面白かったなー。結局は僕の勝ちだったし。カカもおもしろい答えを返してくれるけど、まだまだ甘いよな」


「甘い……」


「あれ、父さん。いつの間に」


「トメよ。『甘い』って言ったら負けな」


「なんだ、父さんもやりたいのか。じゃあ次は質問を」


「甘いわ!!」


「なんであんたが言うの」


「それくらいおまえらの雰囲気が甘かったということだ!! てめーらなんだよイチャイチャしやがって! 付き合ってんのか!?」


「ど、どこかで聞いたセリフを……そんなわけないだろ、カカは妹だぞ」


「その妹と頬を赤らめながら『好き……ぽ』とか言い合ってんじゃねぇよ! 甘すぎて吐きそうだぜバーカバーカ!」


「父さん、なんか幼くなってないか?」


「うるさいうるさい、知らねーよこんちくしょー! 俺だってカカに好きとか言われてみたいのに!」


「あんた怒ってる理由それだけだろ」


「うっせーうっせー犯罪者! 警察に捕まっちまえー!!」


「……ガキだな。放っておこ」


「偽造の準備……現場用意……凶器と証拠の捏造……タイミング……現行犯……」


「おい待てそこの本職、あんたが本気になったら洒落にならん!!」


 なんだかまた『甘い』違いみたいです。しかもトメがなんだか大変みたいですね。


 まぁ興味はないです。


 次、次っと。シュバッ!



 

 ……なんでまたここなのでしょうか。


「教頭、今度は何だ?」


「ケーキだ」


「美味いか」


「蘇るほど」


「いつ死んだんだよ」


「テンカ君? 先ほどから何かと突っかかってくるが、文句でもあるのかね」


「いや、食べてばっかりで仕事しねーのかなーと」


「君のようなノロマと一緒にしてもらっては困る。この時間を満喫するため、とうの昔に仕事など片付けたわ、この愚か者めが」


「……そんなに甘いもんばっか食ってるくせに辛口だなオイ」


「む、甘いものが足りないのだろう」


「まだ食うか」


 結局、クララは甘いものが食べられませんでした……クララしょっくです!


 でもなんだか楽しかったのでおっけーです。


 甘いもの食べたいなぁ……

 今回の話を書こうと思ったきっかけはそれだけです(ぉぃ


 ところで人気投票の一次〆切りまであと二日ですね。忘れている方はお早めにどうぞ笑

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