表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カカの天下  作者: ルシカ
434/917

カカの天下434「喫茶店でインタビュー」

 み、皆さん! こんにちは!


 皿です! じゃなくてサラです! 


 今日はその、バイトもお休みして喫茶店なんかに来ています! デートです!


 相手はトメさん……ではなく!


「ん?」


 なんと、あのユイナさんです!


「あら、なぁにサラ君。そんなに見つめられるとテレちゃうわ♪」


「あ、すすすすすいません! 私なんかが視界に入れるなんて恐れ多いですよね!」


「ふふ、嘘よ嘘。見られてなんぼの商売ですもの。いくらでも見ていいのよ」


 あぅー、ステキすぎるー。一般人にバレないようにと帽子とサングラスで変装中だけど、そのアイテムがまたお洒落! 似合う! 美人と一目でわかる! 胸元も開いててセクスィー! ってなんか私オヤジみたいですか!?


「あらあら。見ていいとは言ったけど、そんなところ見つめられるとー」


「もももも申し訳ありません! だって開いてるんですもん!」


「ふふ、最近暑いもの」


 えぅー、やっぱ本物の美人さんって変装してても美人とわかるんですねぇ!


「それにしてもごめんなさいね、いきなり連絡しちゃって」


「いえいえいえいえ! 着信を見たときには思わず悲鳴をあげてひっくり返ってしまいましたよ!」


「あら、なんだか死人から電話がかかってきたみたいな反応」


「私にとっては死人も同じです! あ、すいませ! 雲の上の人って意味で――」


「ふふ、ありがとう」


 緊張して慌てまくる私を優しく受け止めてくれるユイナさん……は、恥ずかしいです……


「こちらこそ、あのときの約束を覚えていただいて……」


「本当はもっと早くご一緒したかったんだけど、お仕事が忙しくてなかなか、ね」


 なんてステキな人なんでしょう。


 クリスマスにした約束を、まだ覚えてくださっていたなんて!


「というわけで、サラ君。せっかくだから気の済むまでおしゃべりしちゃいましょ」


「はい! あの、私、どうしても聞いてみたかったことが!」


「なぁに?」


「あの、旦那さんとはどうやって知り合ったんですか?」


「あら、パパ君のこと気になる?」


「はい! えっと、忍者、なんですよね」


「ええ、そうよ」


「忍者って、なんですか? どういうお仕事……」


「うさんくさいお仕事です♪」


 あ、あら? なんだかユイナさんの後ろのほうに、ボトってなんか落ちました。


「え、えと……どうやって知り合ったんですか?」


「パパ君が元々わたしのストーカーでね、あんまりしつこくて面倒くさいから結婚してあげたの」


 あ、あの? なにやらユイナさんの後ろで号泣してらっしゃる方がいらっしゃるんですが。


「その……旦那さんが理想の男性というわけでは」


「全然違うなぁ。んー、しいて言うなら理想はトメ君かな、可愛いし」


「だ、旦那さんは?」


「便利♪」


 あのあの、なんだか血涙を流してる人がユイナさんの背後に!!


「なーんて、うそうそ」


「か、かぁさああああああん!!」


 よしよし、と後ろを振り向いてその人――旦那さんの頭をナデナデするユイナさんはとてつもなく楽しそうでした。


「あの……やっぱり仲いいですね!」


「べつに?」


「がぁざぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!」


「ふふ……ほらほら、男の子がそんな泣かないの」


 と、とことん楽しそう……


「お二方はどうしてそんなに仲がいい夫婦なんですか? トメさんとか産んだのを考えると、ずいぶん長いお付き合いですよね、どうやったらそんなに続くんですか!?」


「いやー、離婚もいっぱい考えたけどね」


「オイ待ってください初耳なんでございますが!」


「だって言ってないもの」


「俺のどこに至らぬ点が!?」


「暗いとこ」


「だって忍者だもん!!」


「うさんくさいし」


「それ今日二回目だぞ!?」


「ふふ、サラ君。こうやって適度に怖がらせてあげるのが長続きさせるコツだよ。安心なんかさせちゃダメ。男なんてすぐダラけたり浮気したりするんだから」


「うう……そう、不安だからいっつも裏で引っ付いてることになるのだ、俺は」


「わたしって愛されてるぅ」


「ええ、ええ、愛してますともさ!」 


「ここまでくると正直すこしうざいけど」


「うわあああぁぁぁん」


「よしよし」


 はー、やっぱり仲いい! いいなぁ。


 ユイナさんはやっぱり私の憧れの女性です!


 あんな風になるには、まず自分が強くならないと!


 強く……?


「そういえば、ユイナさんって意外と意地悪なんですね。テレビとかで見ると優しい印象ばっかりなのに」


「ふふー、それはね」


 ユイナさんは私に顔を寄せてきました。


 そして旦那さんには聞こえない、小さな声で。


「好きな人には、意地悪しちゃうの♪」


 こんな可愛いことを言ったのでした。


 



 その後も、ユイナさんと旦那さんの三人でお喋りしました。


 お二方とも気さくな方で、緊張もすぐにほぐれ、とても楽しいひと時を過ごせたのでした。


 もし、トメさんと結婚したら、あの人が私のお母さんに……


 あ。


 なんか燃えてきました。


 ユイナさん久々の登場です。お休みとれて戻ってきた……ということでクリスマスにしたサラさんとお茶する約束を果たしましたね。

 まぁトメ父いじってたばっかにも見えますが笑


 それにしてもこの話載せようかなーと思った直前にちょうど「忍者の父と女優の母はどうやって出会ったんですか?」っていうメッセージきたので驚きました。

 ……エスパー?笑


 とにかくまぁ、こういうことです^^

 詳しい出会いの模様はいつか書きたいなーと思ってます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ