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カカの天下  作者: ルシカ
350/917

カカの天下350「第十回、カカラジ!」

「みなさん、こんカカー! と言いつつ私は香加ちゃんじゃないんですけどもーこんサエってなんか語呂が悪いしこのラジオが『カカラジ』って題名だし仕方なくこの挨拶でーっていうかなんで私がーって感じの小枝ですー」


「にゃあ(アシスタントの総理大臣だゼ)」


 こんカカ、第十回目のカカラジで唯一の今までどおり、作者です。


「まったくもー、なんで私がこんな面倒くさいことをー」


 トメのお母さん――ユイナさんを怒らせたからでしょ。


「……そう、なんだよー。ううー、これは罰なんだよー。前の話を読んだ人はわかると思うけどー、あのあと楽屋に行って怒られたんだよー」


「にゃあにゃ(自業自得だYo! ボケ)」


 怒る、ねぇ。


 あのお母さんが怒るところなんか想像つきませんけど。


「うん、怒った顔は私も見てないよー」


 ……あれ? 怒られたんじゃ。


「怒られたよー。笑顔で。具体的にはねー、妙に迫力のある笑顔でずーっと見つめられてたの」


 は? それだけ? それ怒られたって言うの?


「言うよー。だって私たち、反省したもん」


 なぜに。


「拷問だったからー」


「にゃにゃにゃんにゃ(どのへんが)」


「だからー、言ったでしょ。笑顔で見つめられてたの」


 だから、それだけでなんで――


「二時間それだけだったんだよ」


 ……へ?


「にゃ?(は?)」


 それだけって、会話は?


「何を話しかけてもユイナさんの笑顔はまったく動かないのー。でも逃げようと席を立ったらがしっと肩をつかまれて、笑顔で睨んでくるのー。そして無言でずーっとずーっと見つめられてるの……私もカカちゃんもいろいろ言い訳したりしてたんだけど、私たちが喋り疲れて謝り疲れて座り疲れて見つめられ疲れてダウンするまで、二時間ずーっとー……無言なのー」 


 な、なんか想像したらたしかに拷問な気がしてきた。でもカカなら力づくでなんとかできそうなもんだけど。


「カカちゃんは『そんなことしてお母さんに嫌われたらどうするの』だってさー」


 なるほど、そりゃ手も足も出ないね。そういう意味ではカカ天最強ってユイナさんかなぁ。それにしても本当にそれだけ? 何も言われなかったの?


「最後に少しだけお説教された。女の子の告白場面でおしっこさせるとは何事かーって」


「にゃあにゃあ、にゃにゃにゃ(いやいや、してないしてない)」


「そんなわけで罰として私はカカラジの司会進行をやることにー……面倒」


 君、こんなん好きそうだけどね。


「目立つのは嫌なんだよー。少ない労力で影からこっそりおいしいところを持ってくのが私のスタンスなんだよー」


 なんというか正直デスネあなた。


「にゃあにゃ(引きこもりの娘だからな。表に立つのに向いてねーんダロ)」


「いちいちにゃあにゃあうるさいなー。どうせなら普通に喋りなよ。作者さんが面倒でしょー?」


「にゃあにゃ、にゃにゃにゃん(だって俺、ネコだモン。ネコがにゃあと言って何が悪い)」


「カカちゃんがネコになったらきっと『オッピロゲー!』とか『ビキニばんざい』とかネコにありえないこと言ってくれるのにー」


 はいはい、それくらいにしときなさい、収拾つかないでしょ……なんでこの組み合わせなんだかね。どうせなら香加と二人でやればよかったのに。


「香加ちゃんへの罰はねー、『目立たないこと』だから。この司会を降ろされることが何よりの罰なんだよー」


 む、たしかにね。香加はカカラジ楽しんでるし、それなら充分な罰になるだろう。


「いいなー香加ちゃん。楽で」


「……にゃ(おまえ、もうちょっと取り繕えよ)」


 しかし小枝ちゃんもいきなり司会まかされて緊張とかしないの? そういう可愛いとこ見せればサユカちゃんみたいな人気でるかもよ。


「ほらー、アヤちゃんも言ってたじゃないですかー。いざというとき、他人なんて所詮はじゃがいもですよー。じゃがいも程度を相手にして緊張なんてするはずないじゃないですかー」


 さ、小枝ちゃん、なんて黒いの! いつの間にこんな黒くなったの!! 昔はもっとおとなしくていい子だったのに……


「自分を表に出すようになったらこうなっていったんだよー。単にそういう血を引いてるんじゃないのかなー」


 超納得。


「にゃんにゃににゃ(腹黒の血か)」


 黒い血かー。


「にゃにゃっ(獣の俺様でもさすがにビックリだ。よもや人の血が流れていないとは)」


「……それ以上言うと、さすがの私も落ち込むよー?」


 ああっ、ごめん、大丈夫! ちゃんと皆わかってる、小枝ちゃんが黒いのはそういうキャラ作って楽しんでるだけであって、本当の心はとても純真なものなんだってちゃんとわかってるから!


「にゃーにゃーにゃ(悪気のない腹黒ほど厄介なものはねーNA!)」


「…………けっ」


 総理大臣! おまえ大臣ならもうちょっと言動に気をつけろよ! 小枝ちゃん元気だして! え、えーと次に、って、説明忘れてた――これはネット小説『カカの天下』を盛り上げるため、ぶっちゃけトークや作者の本音などを放送する情報ラジオというような気がする番組です! 小枝ちゃんや総理大臣ラジオVer、作者等は本編自体とは関係ないのでお気をつけくださいーっということで一旦CM!




 あけましておめでとうございます、今年の初詣はぜひうちの神社に! え? もう遅いって?


 何をおっしゃる! 初詣をしてない人、結構いるでしょう? 今年のうちに初めてお参りにくればいつだろうと全部初詣です! そしてちょっと遅れてお参りにくるあなたのために、ちゃーんとおみくじも残してありますよ! 我が神社のおみくじはユニークですよーお客さん。例えばこれ、私がひいたおみくじ。こんなことが書かれてます。


『これをひいた貴様に彼氏や彼女がいなければ大吉、もしいるなら極凶、ラブラブなら凶死』


 いやー、凶死ってどんな死に方ですかねー! 気になるがどうせ俺は大吉だよヒャッホーイちきしょーめぇーい! これを聞いたおまえもこれ引けーい。大吉ならお仲間だぜ幸せになるぞイェーイ! それ以外ならサーチ&デストロイじゃボケー、くそー。このー……


 あと他にも――


 『モテるやつは死ねばいい』とか!


 『大吉になるために試験中の中吉』とか!


 『はずれ、もう一回』とか! こういう面白いおみくじまだまだあるから、ぜひ来てくれな!




 CMがあけまして。


「にゃにゃにゃ……?(これ、あの神社だよな。誰が宣伝してんだ)」


 あの東治のバイトの人じゃないことはたしかだね。あの人ならもっと個性的なこと言うもん。


「ではでは、次はおたよりコーナーでーす」


 ……ほっ。サエちゃん、飴あげたら機嫌なおしてくれたみたいだ。よかった。なんか拗ねるフリで物をせびられたような気がしないでもないが、考えたら負けだ。


「今日は他のコーナーもあるからあんまり紹介できませんがー」


「にゃんにゃ(すまんな)」


「えーと、カカラジネーム、『ゲロッピー』さんから。えー『デンジャーケロリンはアニメ化しないんですかー?』だって」


 します。


「はい次。カカラジネーム『恋する地球儀』さんから。『カカたちって告白されたりしないんですか? そういう場面って書かないんですか?』という質問」


 いずれ書きます。


「さらに――」


「……にゃーい(おーい作者。なんかこう、もっとマジメに答えねーカ)」


 え、あ。はい。すいません。一言で答えれるものばっかだったのでつい。


「さらにーカカラジネーム『血に溺れた作者代人』さん。『カカとトメと姉の父親って一体いくつですか? 答えなければこの作品の作者をこっちの作者と同じ目に合わせる』だそうなー」


「にゃにゃにゃ(作者、脅迫されてるぞ)」


 え、えーと……あちらの作者さんはずいぶん何度も生死の境をさ迷ってるし、それと同じ目にあうのは勘弁なのでサエちゃんよろしく!


「しーらない」


 え。


「しらないもーん」


 あ、あの……答えてくれないと私、真っ二つにされたりミンチにされたりするんですけど。


「それもしらないもーん」


 ……じゃあ、ケーキあげるから。


「しーらなーい」


 ……二個。


「もらおー」


 ははー。


「にゃにゃ……(作者、よえー……)」


 はいケーキ! じゃあちゃんと答えてよ。


「知らないよー」


 ケーキじゃ足りないか!


「そうじゃなくてさ、私本当に知らないんだよー。香加ちゃんにも聞いたことないし」


 言われてみれば……じゃあどうすれば。


「作者が答えなよ」


 その手があったか!? って最初から言ってくれれば――


「んぐんぐ、あまーい♪」


 言ってたらケーキはもらえなかったもんな、あっはっは……相変わらずちゃっかりしてるわ。


「にゃにゃ(で、答えは?)」


 48です。


「……にゃ?(マジカ?)」


 マジです。


「あんな48歳やだー」


 たしかに歳のわりには元気すぎだけどね。


 しかしトメ父の年齢とユイナさんの年齢、さらに最初に姉を生んだ歳を考えると……けっこーすごいことに。


「お父さんってロリコンだったんですねー」


 そのことについて、トメ父さんにコメントをもらっています。では、どうぞ。



『あなたはロリコンなんですか?』


『そうだ、悪いか!』



 以上です。


「トメお兄さんと違ってキッパリしてるねー……と、ちょうどよくトメお兄さんの話題が出たところで、次のコーナーいってみましょう」


「にゃにゃんっにゃ!(特別企画! トメとサユカの微妙な関係!)」


 はい、実はこのカカラジ、トメサユのデート話をぶった切ったような形になってしまいました。そこでこのコーナーで半端に話が切られてモヤモヤ中のあなたの心を少しでも落ち着かせてあげようというのです!  


「はたしてトメお兄さんもお父さんの血を継いでロリコンなのでしょうかー? そこのところを実際にトメお兄さん、はダメだから留お兄さんに聞いてみましょー。えっと、電話電話」


 小枝ちゃんが電話を取り出しぴっぽっぱ。やがて留の声が聞こえてくる。うん、電話ごしでもこちらに聞こえますね。


『なんだいサエちゃん』


「あ、留お兄さん。ちょっとお聞きしたいことがありまして」


『ん、なんじゃらほい』


「留お兄さん、サユカちゃんに告白されたじゃないですかー? それのご感想は」


『もうね、サイッコーの気分だね!』


 ……え。


「にゃー(えー)」


『前々から狙っていたサユカちゃんが僕のものになるなんて! いやー、これから楽しみじゃわい。うはうは』


「そうなんですかー、がんばってくださ――」


「待たんかい!!!」


 あれ!? ビシッと『なんでやねん』ポーズでいきなり登場したのは、たった今まで電話ごしに話していた留!?


「小枝ちゃん、そういうことに声マネを使うな! 危険すぎるから!」


 声マネ……って、いまの電話から聞こえてきたと思ってた声って、小枝ちゃんの声か!?


「ちぇー、読者さんがおもしろい反応してくれると思ったのにー」


「にゃんにゃんにゃ(危なかったな、留)」


 ふむ、とりあえず小枝ちゃんの陰謀はいつものことだから置いといて、せっかくここにいるんだから本人に聞いてみましょ。


「な、なんだよ」


 サユカちゃんの告白、どうでした?


「……や、その、なんだ……」


 ほれほれ、お父さん見習ってズバッと答えなさいな。


「ほれほれー」


「にゃれにゃれー」


 私と小枝ちゃんのニヤニヤ声、そして総理大臣の奇妙な声に急かされて、あたふたしていた留はようやく意を決して口を開いた。


「恥ずい!! 以上!!」


 あ。逃げた。


「にゃっはーにゃ(まーズバッと言ったからいいじゃねぇか?)」


「ズバッと言ったけど内容は微妙だよね、どうなることやらー」


 サユカちゃんのほうは繋がんないの?


「ん、電話してみるねー……お、繋がった。もしもし、今の心境は?」


『恥ずいっ! 以上っ!!』


 プツッ、ツー、ツー、ツー。


「……にゃにゃぬにゃ?(今の、小枝の声マネじゃねーよな?)」


「なんというかー、もうお似合いなんじゃないですかーこの二人」


 何怒ってるの。


「CM!!」


 ねー小枝ちゃん。何を焦っ――


「えーと、ここで急遽、カルガモの出産現場へと取材しに行っている香加ちゃんと中継が繋がっています。それでは香加ちゃん、CMどうぞ!」


 聞いてよぅ。




 ……無視された。顔赤くして可愛いんだからー。


 はい、というわけで中継が繋がってる香加、今回のカカラジ初登場ですね。それではカルガモのCMをはりきってどうぞ!


『カルガモはねん』


 切れた。



「以上です。さ、次は――」


 なんだ今のは。


「にゃんにゃーにゃ(あえて無意味にちょこっと出ることで、目立ってないってことを強調してるんじゃねーカ?)」


 なるほど、余計みじめになるもんな。これ罰だし……頭いいなおまえ。


「にゃーにゃ、にゃにゃ(まーな、伊達に大臣選挙に受かってないぜ)」


 ……受かったの?


「にゃにゃにゃ(ネコのは、な)」


「そこー、静かにしてよー。進められないでしょー?」


 や、つい。『カルガモはねん』の続きも気になるし。


「それはー、カルガモはねん♪ って可愛く言ったっていうことで、いいんじゃないかねん」


 そうかねん。


「にゃねん(そういうことにしとくねん)」


「さてさてー、というわけでお送りしてきましたカカラジもそろそろ終了ですのねん」


 しかし、ここにきて投票型の新企画が!


「にゃっ!(お、こないだ言ってたやつだな!)」


 皆様知っての通り、ただいまカカ天では微妙な恋のバトルが繰り広げられているようないないようなよくわからんけどそれっぽいものはあります。そしてそんな彼女らにとっての重要イベントがもうすぐありますね。そう、バレンタイン!!


「去年と違って大きな話になりそうだねー」


 その通り。カカ天もキャラが増えまして、誰に誰がチョコをあげるのか、もしくはそのまま告白しちゃったりする人が現れるのか……波乱万丈になりそうな予感がしますね。そこで読者の皆様には――『誰が誰にチョコを渡してほしい!』という意見を投票お願いします!


「そう言うからには、皆が皆トメお兄さんにあげてハッピー、みたいな『モテすぎだコノヤロウEND』にするつもりはないんだねー」


 ええ、それじゃ面白くありませんから。


 というわけで、バレンタイン当日までに読者さんが送ってくれた『誰が誰にあげてほしい』という意見の中で、一番票が多かった二人だけ話中でいい思いをさせてあげましょう!


「……にゃあ、にゃにゃん(なあ、もしかして男から男にでもアリなんか)」


 アリです。票が多かったらトメと教頭でも幸せにしてやります。


「私それに一票いれるー」


 さぁ早速票が入りました! はてさてどうなるでしょうか……投票方法は前回の人気投票と一緒で、感想欄に書くか、もしくはメッセージで送ってください。簡潔に『誰が誰に』と書くだけでも全然オッケーですので投票待ってます! もちろんメッセージとかつけてくれたら嬉しいし、その内容によってはバレンタインに影響があるかもしれません……


「作者って本当に行き当たりばったりだねー」


 まぁ、このカカ天って今までずっとそんな感じで話のストックも何もなしに書いてきてますからねぇ。内容はノリで決めます。


「にゃにゃにゃ(少しくらいストックしねーと、また今回みたいにリアルの都合で毎日更新危うくなるかもしれねーぞ)」


 う……き、気をつけます。


 なにはともあれ! バレンタインの話は確実に当日書きますので、それまで皆さんの投票を待ってます。誰と誰がうまくいってほしいのか……読者さんたちの意見が楽しみです!


「それでは最後にー、出番が少なかった香加ちゃんに」


「にゃにゃ!(お、最後はでるのか!)」


「カカラジチョップをくらわせてやりましょー。現場の香加ちゃん?」


『ぐほっ』


「はい、とてもいい声でしたねー」


 香加にチョップしたの誰だよ。


「ではではー、カカばい♪」


「にゃにゃにゃー(この番組は、謎の神社と『ぐほっ』の提供でお送りしましたゼ)」


 そういやあの神社、名前言ってないね……


 と、いうわけで! バレンタイン企画、要するにカップリング投票ですね^^結果は当日の話をもって発表という形にしますので、お楽しみに♪

 ではでは、明日からは注目のトメとサユカちゃんが…どうなるんでしょうね^^;

 ちなみにもしくっついたとしてもバレンタイン投票の結果次第で逆転も……笑

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