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カカの天下  作者: ルシカ
325/917

カカの天下325「第九回、カカラジ!」

「皆さんこんカカ! 新年あけましておめでとうと言いつつこないだちょこっとお邪魔したときもう言っちゃったなぁなんて『空気読め!』『漢字テストじゃ出ねぇが感じ取れ!』『ダジャレじゃないぞ』みたいなことを思ってしまったーまだまだ未熟者の香加です!」


「ども、相も変わらず長ったらしい口上を述べる妹に付き合ってる留です」


 そんなわけで始まりました、第9回カカラジ!


「先日は年賀状なんか送ってみたけど、ちゃんと届いたかな? 『裏』年賀状は感想欄の人にはあまり当たらなかったから内容が気になる人もいるだろうけど……秘密です」


「最初にも言っちゃったけど、やっぱり改めて言っとくべきだよね。みなさん、あけましておめでとうございます。今後もこの作品ともども、よろしくお願いしますね!」


「ほんとなんでもない日常ばっかだけど、よろしくな」


 くっくっく、そんなん好きでしょお客さん。


「新年から飛ばすなよ作者。酔ってるのか」


 お酒は大人のたしなみですよ。留だって飲むでしょ。


「そりゃ、まぁ」


「私も飲む!」


 香加にはまだ早い!


「でもおもしろくなるかもよ」


 許可! 別に小説だし飲んでもいいや。


「ホント飛ばしてるなー作者」


 うるさいやい。進めなさい進行役。


「はいはい。えー、説明! これはネット小説『カカの天下』を盛り上げるため、ぶっちゃけトークや作者の本音などを放送する情報ラジオみたいな番組です! 僕や香加、作者やこれから登場するゲストさんは本編自体とは関係ないのでお気をつけください」


「今日はお姉こないのかな」


「なんせ京都で牢屋だからな。こないだろ」


「じゃあ平和だ」


 平和、それはどうかなー。今日のゲストは今話題のあの人だし。


「そうなんだよなー。ちょっとやりにくかったりするんだが」


「私は嬉しいよ」


 はいはい、私も作者として嬉しいですよ、カカラジ初登場のあの方がゲストなんですから! というわけで、まずはCMいってみよっ。




「今日のニュースをお伝えします。えー、昨夜未明、京都府のとある旅館にて殺人事件が起こりました。事件が発覚した直後に「あたしがやった」と犯行を認め逮捕された容疑者姉は、ここにきて容疑を否認しており、捜査は難航を極めている模様です。なお、誰の姉なんだとツッコミたいのは私も同じです。なんだか知りませんが警察のほうから『容疑者AってなんかヤだからAじゃなくて姉にしろ』という要請が届いており、その理由は聞いたところによると――その容疑者姉が『それが通らない場合は牢屋の鉄格子を全部叩き折る』とかいう脅迫じみたことを口にしているから、とのことです。ワケがわかりません。実際に事件の犯人なのかどうかは知りませんが、逮捕しておくに越したことないと思います。さて、次のニュースです――」




「これCMっていうかニュースじゃん。というか何やってんの、お姉」


「アレはいつ何やっててもおかしくないからな。ほっとけ。さて、改めましてこんカカ! それでは早速ゲストを紹介いたしましょう! 去年の暮れあたり、読者の方々に見事衝撃を与えた――僕や香加や括弧のお母さん、結菜さんです!!」


「いぇーい! お母さんバンザイ!」


「ふふふー、こんにちは、皆さん♪」


 いつもテレビにて視聴者を魅了するステキ笑顔を振りまきながら、話題のお母さん、本名結菜、芸名結乃さんが輝きまくりで登場です。


「ようこそ母さん。聞いた? 反響すごかったって」


「誰も気づかなかったみたいだよ」


「ふふふ、トメ君やカカ君がバレないように気を使ってくれてたからね♪ でもサエ君やサユカ君にならすぐ教えても別によかったのに」


「や、でもさ」


「わたしは君らが生まれる前からこのお仕事やってるんだよ? パパ君もついてるし、あまり気を使われて君らのお友達と仲良くなれなかったりしたら、さびしいな」


「……ん、わかった」


「でもあんまり教えるとお母さん取られると思って」


「ふふ♪ 仕方ないなぁ。そんなことないってわかるように、あとでいい子いい子してあげるわね」


「うん!」


 ……え、えーと! カカラジにはありえないくらい和んじゃいましたが進めていきましょう!


「そ、そだな。こほん! えーと、では早速読者の皆様から投稿されたお便りを紹介していきましょう! カカラジネーム『でんでんでんぐりがえってパイパイパイ』さんからいただきました!」


「パイパイ?」


「ママが恋しいのかな♪」


「えーと、『283話のセイジ食堂と東治の対決で、バイト店員が「今回の半額にする理由自体『それ、アリか?』なことなんですから、大丈夫でしょう。詭弁には詭弁で対抗です。文句を言われたら僕がうまく言いくるめますよ」と言っていますが、いったいどうやって言いくるめたんでしょうか。気になって夜も眠れずパイパイです』だって」


「パイパイって何?」


「そこはスルーしとこうよ。えと、これはあれだね、姉とカカとご町内みんなで「半額にしろー」って東治を脅迫したときのことだね」


「あら、そんなことしてたのカッ君たら」


「でもそこで働いてるバイト君の話術でうまく切り抜けたみたいだよ。ではそのときの様子をどうぞ!」




「おい、そこのあんちゃん!」


「はい、なんでしょうかお客様」


「この料理、たったこんだけしかねぇのか!?」


「はい、値段が半分ですので量も半分となっております」


「なんだそりゃ!? そんなこたぁ聞いてねぇぞ、今日は半額だってビラが貼ってあるから喜んできてみりゃ……こりゃ詐欺じゃねぇのか!?」


「そんなことはありません。だって『料金は半額にします』とはビラに書いてありますが『量はそのままです』なんて書いてありませんもの」


「あんだと? そんなの普通なら」


「普通? ではお聞きしますがお客様。普通に考えて半額、つまり350円で出されるお料理といえばこれくらいではないでしょうか」


「ぐっ」


「350円でこの量に不満でも?」


「しかし」


「350円でこの量を出す全世界の店にケチをつけると?」


「んなっ」


「350円でそこまで文句をつける自分の姿が恥ずかしくないとでも?」


「んぐぐぐ!」


「それではお客様、ごゆっくりどうぞ。もし追加注文される場合はお呼びください」




 こんな感じでみんな言いくるめられたそうです。


「まー無茶言ってるのは客のほうだから、正論持ち出されたら負けるわな」


「この人と対決、してみたかったな」


「カッ君と言い合いしてもいい勝負になりそうね。ふふ、今度挑戦してみたら?」


 それも面白いかも。


「それじゃ次のお便り。えーカカラジネーム『パフェの人』さんから」


「カレーの人のライバルかな」


「んと、『殺し文句のお話、おもしろかったです。ところでカカちゃんのお父さんやお母さんの間には殺し文句とかあったのでしょうか? PS・トメ兄のニヤニヤ言葉が衝撃的でした』だってさ……なんだよその目は」


「ニヤニヤ」


「ニヤニヤ♪」


「な、なんだよぅ」


「何をお借りになりますか?」


「君を、無期限で!」


「言い直さんでいい!! さっさと答えろよ母さん!」


「そんな照れなくても♪ ふふ、はいはい答えるからむくれないのトメ君。殺し文句かぁ。パパ君からはそういうのあまりなかったけど、わたしのほうからはあったかなぁ」


 ほぅ意外。なんて言ったんですかお母さん。


「そうね、たとえば……パパ君がなかなかはっきり好きって言ってくれなかったときのお話なんだけど。『どうも忍者なんかやってると、隠れたり逃げたりするばかりうまくなって……その……すまん』なんて謝ってきてね、『大丈夫、それならわたしの心にずっと隠れてていいですよ、わたしの忍者さん♪』とか答えたり」


 うあー! 聞いてるだけで恥ずかしっ!!!!


「な、なんか、なんか……ねぇ!?」


「ねぇ!?」


 皆さんもそう思うでしょ!? ねぇ!? なんか、なんか、ねぇ!?


「で、でも母さんみたいな綺麗な人にそんなこと言われたら……たしかに殺し文句だ」


「お父さん生きてた?」


「鼻血出して倒れました♪」


 ほんとに殺し文句だ。


「お父さん……情けない」


「それに比べて母さん格好いいなぁ」


「伊達にいろんな役演じてないわよ♪」


「そか……そうだよなぁ、場慣れしてそうだもんなぁ告白の場面とか」


「それに比べて忍者なんかまるっきりそういうの下手そうだよね」


「恥ずかしかったのは確かだけどね」


 こんなん恥ずかしそうに言われたら威力倍増だべ?


「なぜに作者が方言っぽくなったかは置いといて、次いきましょう! えー、カカラジネーム『姉と妹が俺に復讐してやるーとか言って辞書で殴りかかってきたんでカウンターのつもりでプロレス技で【*Z{”&$%】な状態にしてしまったけどまぁいいやと思った青年』

さんから」


「なげー」


「楽しそうな家族ね♪」


「そ、そうかな。なんか波乱万丈っぽいけど」


「あら、カッ君と君らだって似たようなものじゃないの」


 そかもね。


「質問は『トメカカのお袋さんて、母の日に子供達から何もらってるんスか?』だってさ」


「母の日! ふふ。毎年当てるのが大変なのよね」


「僕らもそれを狙ってるからな」 


「トメ兄とお姉と勝負してるもん」


 なんのことだかわからないとお思いのそこのあなた。真相は今年の母の日あたりに書きますので、先は長いですがお楽しみに♪


「あとですね、たくさんの方からきたのが『トメたちのおじいちゃんやおばあちゃんは?』っていう質問と、『トメ父母の出会いが知りたい!』っていう要望ですね」


 おじいちゃんとおばあちゃんについては、まだしばらく書くつもりはありません。なぜかというと、あまり新キャラを出しすぎるとせかせかしてる気分になってカカ天らしくないからです。


 このお話はあくまで日常をのんびりまったりする話なので、ちょっと山があったら一休み……みたいな形で書いていきたいのです。


「じゃあ先月わたしがお騒がせしたから一休み、ですね♪」


 そういうことです。まぁ近々姉の話でどたばたしそうではありますが。


「父さんと母さんの出会いは?」


 これは近々本編で書きたいと思います。トメ父の登場率もあがってきましたしね。


 そのほか、たくさんの質問や要望をいただいておりますが、すべて掲載してると文章量が膨大になってしまうので割愛させていただいております。ですがちゃんと全部メモしているのでご安心ください。今後の本編で少しずつ回答していきたいと思います。そして本編では答えにくい質問、またはカカラジに載せたほうが面白そうな質問はこちらで扱わせていただきます。


「いつもみんな色々送ってくれてありがとねー!」


 先日のランキングのような投票企画はちょこちょことまた考えているので、そちらもお楽しみに!


「そういえばさ、作者。メールの返信ってあんましてないよね」


 うぐっ、その……感想欄の返信は一度で済むのですが、メールを返すとその……続いちゃうんですよね。私基本的にメール不精ですので返すの遅くなっちゃうし、かえって申し訳ないかなと……でもちゃんと全部読んでますよ! 誤字知らせてくれたりとかありがとうです!


「不出来な作者ですいません!」


 じゃあ香加やってよ。


「まともな感想に『トッピロキー!』とか返すよ。それでもいいの?」


 ……却下。


「ふふ、とにかくお便りは随時募集中です♪」


 というわけで、CM!




 大人気ドラマ、ついに映画化! 日本中の恋する青少年に数多の希望とお手本をもたらした『初恋は実らない』が大波乱と共に帰って来る! やっとのことで結ばれ解かれループに終止符を打ち、幸せな生活を送っていた二人に三十路女の魔の手が伸びる! うはうはヒャッホーイな熟練のテクニックに純愛は勝てるのか? いま、二人の愛が試される……来月、いよいよ上映!


 


 CMがあけて。


「これ、サユカンと行くんだよね、留兄。じゃなくてトメ兄が」


「トメ……お前の鈍感さは僕が一番よくわかっている。おそらく普通にデートするだけじゃ気づけないだろう。だからサユカちゃんがんばれ」


「トメ君、自分のことちゃんとわかってるんだね♪」


「それわかっててもサユカンのこと気づけないんだから意味ないけどね」


「さ、さて、そろそろお別れの時間となってしまいましたー! いやー姉いないとスムーズにいくなー」


 誤魔化しましたね……まぁいいや、こほん。えー、最近長くなる一方でしたので、カカラジの流れもここらで一休み、ということで。


「でも一休みしたからには、次には何か企画を考えないといけませんね♪」


 む……そですね。考えてみます。


「それでは、恒例のカカラジチョップを――母さんにお願いしたいと思います!」


「お母さん、がんばれ!」


「ん? 何をすればいいのかな」


 えっとですね、なぜかは知らないですが、この番組の最後は誰かが誰かにチョップするっていう決まりがありまして。


「りょーかい♪」


 あら、お母さん? そっちは壁ですよ。


「カカラジチョーップ」


 ぺしっ。


「母さん、壁なんか叩いたって反応があるわけ――」


「痛っ!?」


「あったよ!?」


 なんと、お母さんが叩いたスタジオの壁がぺらりとめくれ、そこからトメ父が!!


「パパ君、いつまでも隠れてないで最後くらい出なさいな」


「お、お母さんよく気づけたね」


「夫婦ですから♪」


「はっはっは! どうだこのバカップルぶり! 羨ましかろう」


「出てけよ鼻血オヤジ」


「黙れ色ボケ鈍感息子――む、香加ではないか! さらば!」


 本編ならともかく、ここでくらい顔見せればいいのに。


「恥ずかしいではないか!」


「ほんっと情けないな……」


「そこが可愛いのよ♪」


「どうだこのバカップルぶり!」


「うるさい消えろただのバカ!!」


「あ、ほんとにシュバッと消えちゃった……私いつになったら顔見られるのかな」


「今も覆面してたしな」


「ふふ、あとで説得しておくわ。ではでは、今回のカカラジはこの辺で♪」


「なんか、さりげに司会役とられてないか僕」


「強引なお姉とは違った奪い方だね。ともかく、この番組は『京の都の今日のニュース』と『初恋は実らない製作委員会』の提供でお送りしました」


「京と今日……ダジャレが番組名でいいのかな」


「わたしもまさか自分の言ったダジャレを番組名にされるとは思わなかったわ」


「母さんがつけたのか!?」


「プロデューサーさんがわたしのファンだったの♪」


「はー……そんな裏話が」


「それではカカばい♪」


「ぇ、あ! カカばい!」


「カカばいばい!」

 

 今日は少し短めのカカラジです。いかがだったでしょうか?


 勢いがちょっと少ないながらもお母さんパワー炸裂だったと思います。というか最近ニヤニヤ系が多いような気がするのは気のせいでしょうか。気のせいではありませんね、はいすいません。たぶん私がニヤニヤしたいからです笑

 明日からはどんな感じにいこうか……まだ全然決めていませんが、よろしければまたお付き合いくださいな^^

 それでは、カカばい!

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