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カカの天下  作者: ルシカ
295/917

カカの天下295「クリスマスの予定は?」

 おはようございます、カカです。今日も今日とて飽きずにサエちゃんと登校中です。お、向こうからやってくるのはサユカンだ。


「カカすけ、おはようっ」


「おはよーサユカちゃん」


「おはよ。ねえねえサユカン、実は昨日ね――」


 サラさんって人がトメ兄にデートの誘いを、と言いかけて止めた。


 だってさ、デートだよデート。そんな話聞いたらサユカン発狂しちゃうよ!


 デート当日に聞こうものなら大爆発だよ!


 ……いいね、それ。


うん、詳細を調べてから当日に教えてあげよう。大爆発希望。


「昨日がなによっ」


「ああ、えっと、そうそう! あのさ、昨日トメ兄と話してたんだけど……クリスマスって二人とも空いてる?」


「私はカカちゃんたちと遊ぶために空けてあるよー」


「トメさんと過ごせるならもちろん空けるわよ」


 む、サユカンの返事が気に入らない。


「なにさーサユカン。トメ兄だけいればいいみたいな言い方じゃん?」


「ええ、そうねっ。できればトメさんと二人がいいな。君らは邪魔よ、邪魔」


「ガーン!」「ガガーン!」


 む、ズレた。


「サエちゃん、もう一回ね」


「うん。せーのー」


「ガーン!」「ガガーン!」


 またズレた!


「サエちゃんさ、ガガーンって言ってるよね」


「そっちのほうがショックっぽくないかなー?」


「んー、それもそっか。じゃそれで」


「よし、いくよー、せーの!」


「あ、あのさっ! わたしを放っておかないでよっ」


 むぅ、言いかけたのを止められた!


「サユカン、邪魔」


「今忙しいんだよー」


「ガガガガーン!」


 あれ、立場が逆転してる。


「朝からガンガンガンガンうるせぇな、二日酔いじゃあるまいし」


「あ、テンカ先生」


「おはようございまーす」


「おはようございますっ」


 私たちの挨拶に、手をひらひらさせながら適当に応える先生。


「カカ、てめぇも挨拶しろ」


 前言撤回、妙なとこだけ細かい。


「おはようございます。テンカ先生はやっぱりクリスマスの予定はないんですか?」


「……悪いか」


 う? な、なんか予想以上に怖い顔が。


「悪いか……悪いのか!? あぁんっ? クリスマスに予定がないのがそんなに悪いのか! 何が聖なる夜だよ何が恋人たちのクリスマスだよ! あぁ悪かったなどうせオレは『病院』で盛なる夜だよ酔っ払った変人たちのクリスマスだよ!!」


 ちゅどーん! と背景が爆発してそうな勢いで叫ぶテンカ先生。


「な、なんだか痛いところを突いちゃったみたいねっ」


「病院の変人ってあたりが重症っぽいねー」


 なんか嫌な思い出でもあるのかなクリスマス。


「あ、あの、テンカ先生? 実は私たち、クリスマスにみんなでお鍋しようって言ってたんですけど……先生も来ませんか?」


 恐る恐る聞いてみると、天高らかに吼えていた先生はピタリと動きを止めた。


「鍋?」


「は、はい」


「……変人どもと過ごすには違いないが、寂しい飲んだくれどもに付き合うよりはマシか。よし、のった!」


「はーい、じゃあ詳しく決まったら教えますね」


 これで参加者は五人、っと。


「他には誰がくるんだ?」


「まだわかりません。でも鍋会場が私の家の居間なんで、そんなに人数を集めるわけにはいかないんですけど」


 トメ兄がもう一個コタツ確保したとして、八人くらいかな?


 あと三人……誰にしよっかな。


「ね、せっかくクリスマスなんだしー、お鍋以外も何かしようよー」


「何か……って、前の誕生日みたいに仮装でもする?」


「いいね。参加者全員仮装決定! クリスマス関係の格好ね」


「自分で言っといてなんだけど、この前トメさんにサンタやるって言っちゃってたし、ちょうどいいわっ」


「私くつしたやるー」


 それ、仮装?


「オレもすんのか?」


「こないだみたいな手抜きだめですよー」


 釘を頭に刺してフランケンやってたっけ、先生。


「んー、仮装なんてする歳じゃねぇんだがな」


「トメ兄はやりますよ?」


「あいつは子守係だから仕方ない。幼稚園の先生みたいなもんだ」


「じゃあ小学校の先生もやらないと仕方ないですね」


「……しまった」


 んふふ、あげ足とった!


 さー楽しみになってきましたクリスマス。


 他にはなにしよっかなー♪


 クリスマス計画が始まってきました…限定八人のパーティーになりますが、はてさてどんなメンバーになるのでしょうか。

 まだ書いてないので作者もわかりません(笑)

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