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カカの天下  作者: ルシカ
265/917

カカの天下265「カカ天クエスト Ep0」

「こんなの買ってみたー」


「KYクエスト……ロールプレイングゲーム?」


「へー、パソコンのゲームなのねっ」


「うん、みんなでやろうかなーと思って」


 カカです。今みんなでサエちゃんちに集まっています。


 先日に伝説の右クリックを披露して以来、サエちゃんがパソコンを触ってないとのことなので……教えるついでにパソコンで遊ぼうということになったのです。


「私がやるとまた伝説作っちゃうからー。カカちゃんお願い」


「えー、私伝説見たーい」


「わたしもっ」


「やってやってやってー」


「しないもんしないもんしないもん!」


 頬を膨らませてぶんぶんと首を横に振るサエちゃん。


 伝説は見たいけど……これが可愛いから許す。


「しかたないなー。まずはゲームをインストール、っと」


 ディスクを入れ、画面に出る指示に従って操作していく。


「……トオルさんできたー?」


「誰よそれっ」


「え、だから、カカちゃんが今インストオルってー」


「トオルさん」


「インスが苗字」


「「ぷふー」」


「もう喋らないもん!」


 ああごめんサエちゃんでもなんであなたはそんなに可愛いのもう鼻血出すよホントに。


「さ、なんにせよトオルさんできたよ」


「頑張ったわねトオルさんっ」


「……二人とも、きらーい」


 だってサエちゃんをからかえる機会なんてパソコンしてるときだけだし♪


「えーっと、まずはキャラ作成だね。主人公の勇者と仲間の設定……おお、魔王の設定までできるんだ」


「勇者はカカすけでいいっしょ」


「私は魔王でいいよーだ、ふーんだ」


「サエちゃーん、そんなこと言わずに一緒に冒険しよ? ね?」


「……むー、仕方ないなー」


「んーっと、職業も結構あるみたいね。サエすけは……うん、悪の魔法使いって感じよね、っと、あら」


 『ひとりめのなかま サエ しょくぎょう 悪の魔法使い』


「ほんとにあったわ悪の魔法使い……あ、名前を入れたら性格も出るのね」


 『せいかく はらぐろ』


「うわビンゴだわっ」


「空気読めるねこのゲーム!」


「ああっ、それでK(空気)Y(読む)クエストってわけねっ」


「いいもんいいもんいいもーんだ」


「……や、むしろ読めてないよ」


「ご、ごめんねっ、ほら、腹黒ってサエすけのキャラでしょっ、だからつい」


 さて、サユカンがサエちゃんを慰めてる間に私の設定もしとこ。えーっと……名前を入れて、職業が勇者!


 『しゅじんこう カカ しょくぎょう ボケ勇者』


「ボケってなに!?」


 『せいかく へん』


「変ってなに!?」


「こ、このゲーム恐ろしいわね……名前を入力しただけでここまで読み取るなんてっ」


「じゃー次はサユカちゃんだよねー!」


「うぁサエちゃん元気になった!」


「サユカちゃんの職業はね、踊り子!」


「あれ、意外と普通なチョイスだね」


 『ふたりめのなかま サユカ しょくぎょう 手の平のおどりこ』


「手の平のってなにっ!?」


「私の手の平で踊るんだよー」


「どんな職業でどんな仕事よそれっ!?」


 『せいかく さびしんぼう』


「「あー」」


「ちょっとなんで納得してるのよ君ら!?」


「じゃー次、トメいってみよー」


「聞きなさ――トメさん!?」


 『さんにんめのなかま トメ しょくぎょう ツッコミ』


「あのさ、これロープレだったよね?」


「ツッコミってどうやって戦うんだろー」


「さすがはトメさん、ゲームでも一味違うわねっ」


 『せいかく つっこみ』


「なんかもうツッコミしかないんだねトメ兄」


「カタカナとひらがなで何か違うのかなー」


「さすがはトメさん、一途なのねっ!」


「じゃー他のも適当に振り分けてみよっか」


 結果。


 『カカ しょくぎょう ボケ勇者 せいかく へん』


 『サエ しょくぎょう 悪の魔法使い せいかく はらぐろ』


 『サユカ しょくぎょう 手の平のおどりこ せいかく さびしんぼう』


 『トメ しょくぎょう ツッコミ せいかく つっこみ』


 『テンカ しょくぎょう 王様 せいかく オレオレしゅぎ』


 『姉 しょくぎょう 魔王 せいかく バケモノ』


「大まかな設定はこんなとこだね」


「……なんていうか、空気読むというより、わたしらが読まれてるわね」


「えっと説明書によると……『現実のプレイヤーの性格も読みながらキャラを作り、さらに設定されたキャラたちの雰囲気を読みながら物語を作っていく新感覚RPGです』って書いてあるよー」


 いろいろ読めるんだね、ゲームも進歩したもんだ。


「あとは登場人物の配役をいくつか……これは性格とか職業でないみたいね」


「これもちゃちゃっと決めちゃおう」


 と、そんなこんなで今日は設定だけで日がくれてしまった。


 冒険はまた今度になりそうだ。


 でもこのゲーム……名前入れただけでよく正確な性格出せるなぁ。 


 シャレだよ、笑ってね。


 鼻で笑わないでね。


 カカ天のRPGっぽいの書いてみたいなー。

 なんてふと思ったことから始まりましたこのお話。

 Ep1からはカカ達が入り込んでゲームをしてるという形で、RPGという別世界でのカカ天を書いてこうと思います。

 もちろんこればっか書くわけにもいかないので(笑)今後ちょっとずつ書いていく予定です。Epいくつまで続くかはカカ天がいくつまで続くかと同じくらいの謎です^^;

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