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カカの天下  作者: ルシカ
225/917

カカの天下225「第五回、カカラジ!」

「皆様こんカカ!! 夏が終わったかと思ったら急に寒くなったり秋刀魚の旬が早かったりしてそんなに急ぐなよ地球、まだまだ若いんだから、なんて語りかけてみたい想いを胸に秘めながら生活している、なんて言ったらテヘちょっと格好いいですよね香加です!」


「胸に秘めてないじゃんめっちゃ叫んでるじゃん……皆さんこんカカ。ちょっと憂鬱な留です……はぁ」


「どうした弟。ため息なんかついて」


「あんたのせいだ」


「あ、やっぱり? へ、ザマーミロ」


「コノヤロウ」


「やっほぅ皆! あたしこそはカカの天下で唯一のファンタジー! 姉こと括弧です! あ、これでカツコって読むのね。カギカッコの括弧ね」


 はい、今回は姉という厄介なゲストをお迎えしての第五回目のカカラジです!


 ちなみに姉の名前は「」の枠に収まらず、大きな人間になってほしいという母親の想いが込められた名前です。すげー名前です。


「や、枠からはみ出しすぎでしょ」


 ですよねー。


「なんだよぅ、香加ちゃんだって人のこと言えないじゃんかぁ」


「私はまだ人間だもん」


「あたし人間じゃないの!?」


「当たり前だろうが!」


 はいはい、いい加減CMいくよー。


「あ、その前にこれは一応。こほん、これはネット小説『カカの天下』を盛り上げるため、ぶっちゃけトークや作者の本音などを放送する情報ラジオ(風味)番組ですっ! 僕ら留と香加と括弧は本編自体とは関係ないのでお気をつけください!」


「あ、ちょっと待ってあたしにもこれだけは言わせて! こほん。三人そろってカカ天です!」


「訂正します。カカ天+aです」


「というわけで、aさんは記号らしくおとなしくしててね」


「え、ちょ――」


 はいはいCMいきまーす。




 ただいま話題沸騰中でアッチッチな喫茶店を紹介します! その名も『ユーラシア大陸』というでっかい名前のお店! そしてそれに反して小さい店内! その天邪鬼ぶりは店の名前だけじゃありません! その天邪鬼メニューをいくつか紹介いたします。

 まず、とってもヘルシーで量が少ないアメリカパスタ! 店長がアメリカ嫌いなんだそうです。嫌いなら載せるなって感じです!

 次に店の看板メニュー、フィリピンコーヒー! 店長がフィリピン好きで、コーヒーも好きだからというだけでつけられた名前です! コーヒーはおいしいですがフィリピン自体は関係ありません!

 そしてお待ちかねの人気メニュー、大きな器にたっぷり盛られて超ボリュームがある日本パフェ! 日本が大きな国になってほしいという店長の願いが込められております。でもパフェなので和風なものはのってません。

 こんな楽しいメニューばかりの喫茶店『ユーラシア大陸』に、ぜひ皆さんお越しください! ユーラシア大陸の地名が一つも入っていないメニューたちがあなたのご来店をおちしております。




 CMがあけて。


「なんか、天邪鬼というよりは店長が好き放題やってるだけって店だな」


「でもそういうところってこだわって作ってくれそうだし、おいしいかもよ。留兄今度いこー」


「そだな」


「お、あたしも連れてってね。さて、それではお次はおたより紹介コーナー!! このコーナーは――」


「おりゃぁ!」


 げしっ、と留から括弧に回し蹴り攻撃が炸裂!


「姉はゲストだろうが! 仕切るな! でしゃばるな! 喋るな!」


「な、なんだよ弟! 喋るなって言うならあたしは何してればいいのさ!」


「そこにいるだけでいい。姉が喋るとまわりの環境が汚染される」


「なによ、あたしが放射能でも吐いてるみたいな言い方してさ」


「ゴジ○だね」


「ああ、似たようなもんだ。同じ怪物だし」


「ねぇ、ゲストってさ、もっと丁重に扱われるもんじゃないの!?」


「うるさいゴ○ラ」


「うるさい未確認飛行物体a」


「弟、その伏字だとゴリラかもとか思われるからやめてくれる? あと香加ちゃん、あたしいつどこを飛んだの?」


「いっつも頭が飛んでる」


「あ、なるへそ」


 あんたらさ、コーナー進めなさいな。


「ま、まずい。作者を怒らすな。前回の最終回の夢が正夢になるぞ」


「それはヤダ!!」


「む、あれはあたしもやだな……なんか皆嫌な人になってたし。ちょっとおとなしくしてよ」


「よし、じゃ今度こそ行きます。このおたよりコーナーは感想欄やメール、電話などで読者様からいただいた質問などに答えるコーナーです」


「留兄、電話ってなにさ」


「ん、作者に直接友達からかかってきたやつ。まぁ今回は感想欄とかにも結構あるし、そっち優先するみたいだけど」


「へー。ま、いいや。とりあえずお姉もきたことだし、こないだの質問に答えとこうか」


「ん、なになに?」


「前回な、姉への質問があったんだよ。それもあって今回呼びたくも無いのにゲストできてもらったんだけどさ」


「弟さんや、お姉ちゃんはね、お姉ちゃんはね……お姉ちゃんなんだよ!?」


「はいはいうるさい。じゃその質問読みます。えー『キツツキ』さんからで『姉カツコは、喧嘩で最高何人まで一度に倒したことがあるの? 姉カツコの旅の最終目的って何?』の二つだね。じゃ最初の質問、喧嘩で最高何人倒したことがあるか、聞こうか」


「いっぱい」


「タマちゃんみたいな答え方しないの。指の数越えたら数えられまちぇんか?」


 香加のバカにしたような言葉にも、慣れている括弧は「いやーあっはっは」と笑いとばしています。これが彼女らのコミュニケーションの取り方なんですね。多分。


「一番多かったのは……旅に出る前でまだここに住んでたときに、とある高校の番長を殴り飛ばしちゃったときの喧嘩だと思うんだけど」


「ちなみになんで殴り飛ばしたの?」


「ぶつかってきてあたしが食べてた焼きそばパン落としたから」


「……それで倒される番長も哀れだな」


「でね、一緒にいたグループと喧嘩になったんだけど……最初は8人いたのね。まぁこれくらいならいけるだろうと思ったんだけど」


 8人をこれくらいって……


「そしたら誰かが電話したのか、次から次へとおかわりきちゃってさ。もう大騒ぎ」


「おかわりって、わんこそばじゃないんだから」


「だからよくわかんない。お腹いっぱいになったから四十以上は余裕でいったと思うけど」


「やっぱゴジ○だ」


「そだな。深くツッコむのはやめとこう。じゃ次、姉の旅の目的は?」


「何かを見つけること! 人生ってのはいつも旅さぁ!」


「で、ノリだけで飛び出してって、タマちゃん見つけてきたわけね」


「人生何が起こるかわからないさぁ」


 ほんとその通り。


「この姉の行動にたいした理由なんて無いんだよなぁいっつも……というわけで『キツツキ』さん、わかりましたか? 姉はゴジ○です」


「さ、次は私読むね。えっとカカラジネーム『カツコはこのゆっきー様が頂くぜ』さんからいただきました『ところで、カツコは俺と結婚を前提にしたお付き合いをしてくれないのでしょうか?』だって。ゴジ○好きなんだねこの人」


「あのさ、キミ達。あたしってゴジ○決定なの?」


「というわけで『ゆっきー』さん。まずは地球防衛軍に入りましょう。そしてゴジ○を見つけてください。全てはそこからです」


「あのさ、弟君も結構たまに無茶言うよね?」


「無茶するお姉よりマシだよ」


「やかましいぞそこの姉妹。あー、でもやっぱ姉。一応ちゃんと答えてあげて」


「あいあい、ゆっきー君。あたしが好きなのはよくわかった。じゃあまずは身体を鍛えろ! で、あたしに勝ったら付き合ってもいいぞ! そうだね……ボクシングでチャンピオンくらいになればいい勝負になるんじゃないかな。だからまずチャンピオン目指せ!」


「相手はゴジ○だし、妥当かな」


 もしもし留さん、それ、妥当なんでしょうか……


「じゃ次読みますね」


 あ、香加ちゃん次いっちゃうのね。えっと、『ゆっきー』さん頑張って!


「お、留兄の質問が連続してる。うん、お姉はいい加減うざいしちょうどいいかも。えっと、カカラジネーム『密かにトメのツッコミファン★(*>m<*)』さんから。『トメの好きな女性のタイプが知りたいですっ!! あとドキッとする仕草とか許せない行動とか…誰かさんの参考にもなると思いますのでっ♪(笑)』だそうです」


「誰かさん、ね」


「…………」


 留さん? なに黙ってるの?


「続いてカカラジネーム……は書いてないのでそのままで。『謝謝』さんから。『トメさんの初恋はいつですか?理想のタイプなども教えて下さい。姉と妹が結婚したらなんて言わずに、トメにも幸せになって欲しいな〜』だそうです。留兄モッテモテ!!」


「……恐縮です」


「んでもさ、これ。その誰かさんをゲストに呼んだときに聞いたほうがいんじゃない?」


「む」


「おー、そだね。次はあの子をゲストに呼ぼうか。お姉もたまには良いこと言う」


「や、あの、そのさ」


「ふっふっふ、弟君がなぜ慌ててるか当ててみせようか。ここにいる留君はカカ天本編には関係ない……カカ天を読んでいる別人物に過ぎない。つまり、作中のトメが知らない誰かさんの想いも、留は全部知っているのだ!!」


「あは、きーまずー♪」


「うぅ……」


 図星さされたのか赤くなる留。


「やー、次回が楽しみだねー!」


「次回は姉いないけどねー」


「や、出るよ。どうにかして」


「ダメ。さ、次のおたよりを――」


「え、ちょっと! その誰かさんはもうゲスト決定なの!?」


 あ、あとトメの初恋の話ね。今度書きますわ。


「ちょっと待て作者あああああ!!」


「ナイス作者。さ、次ね。カカラジネーム『トメ兄嫁にきてくれの弟』さんから。トメ兄男にもモッテモテ」


「……や、僕そっちの気ないんで」


「ツッコミも疲れてきてるねー弟」


「誰のせいだ」


「あたしらだ! たはー」


「読むよ。『カカ天のメイン出演者のフルネームが知りたいです。トメさんやカカちゃんの名字やタケダの名前など、出てきた覚えがないので』


「僕らの苗字は一番最初に出てるよな。笠原留って」


「そうそう、なにげに最初だけは漢字で自己紹介してるんだよね。で、他の人だけど……」 


 フルネームを最初から出していないのは、覚えやすさ優先という他にちょっと理由がありまして……まあ名前を出していないキャラ全員に理由があるわけじゃないんですけど。作中でやがて明らかにしますので、もう少々お待ちください。


「だそうです」


「とかなんとか言って、考えるの面倒なだけなんじゃ」


 考えるの面倒なら小説なんか書きません。


「……ごもっとも。ではこれくらいにしておきましょうか。CM!」


「あー、長いコーナーだったわね!」


「誰のせいだ!」




『えー、皆さん。私はデストロイヤー教頭です。今回私が立候補したのは、この日本の教育に憂いを感じたからです! 暴走していく若者、手を拱いているしかできない大人たち……このままではいけません! 道徳を壊す若者を許すな! 倫理に欠ける大人を許すな! 道徳を壊さず、常識を壊さず、腐った社会を壊すのだ! 私、デストロイヤー教頭はその名にふさわしく、甘ったれな親の考えを破壊しながら教育に当たっていきます! 当たって砕け! これが私のモットーです!! デストロイヤー教頭、デストロイヤー教頭をよろしくお願いいたします! 以上です。ご清聴、ありがとうございました』




「……なんだこれ。選挙?」


「破壊破壊って言ってるけど結構いいこと言うね。でもどこに立候補したんだろ」


「教頭なんでしょ? じゃ校長に立候補したんじゃないの?」


「なぁ姉。僕は学校のことあんま知らないけど……校長ってそうやってなるのか?」


「たぶん」


 うそつけや。


「ほらほら、CMにばっか構ってないで。エンディングの前にもう一つコーナーがあるんだから」


 おっと、そうでした。


 ではここで、サユカちゃん髪型投票コーナーの結果発表をしたいと思います!


「「「おーぱちぱちぱち」」」


「一応確認しておきます。このコーナーは、いまだ公開されていないサユカンの髪型を、読者の皆さんに選んで投票してもらおうというものです!」


 時間もおしてますし、ちゃちゃっと発表させていただきます。


 第一位!


「え、もうかよ」


「盛り上がりないなぁ」


 うるさい外野。第一位、セミロング!


「おー、ぱちぱちぱ――」


 第一位、ポニーテール!


「おい」


 第一位、ツインテール!


「待てやオイ」


「全部一位なの?」


 はい、これはマジです。感想欄やメールでいただいた投票、友人の意見などを合わせるとちょうど同じ投票数なんです!


「ほぇー、そんなこともあるんだねぇ。おねーさんビックリだ」


 では、正解を発表します。


「は? 正解て」


「これクイズだったの?」


 や、一応作者自身のイメージがありますのでね。でもあえて読者様の意見を聞いて、キャラ作りの参考にさせてもらおうと思って応募したわけです。でも結果によっては私が「そっちのほうが合うなー」と思えば採用したかもしれません。


 しかし正解(?)はちゃんとこのトップの中にありました。ちょっとホッとしています。


 私自身のサユカちゃんのイメージは……ポニーテールです!


 理由は特にありませんが、このキャラを書くときに自然に浮かんできたのです。それが文章にしていないのにも関わらず、読者の皆さんに伝わっていたのがちょっと嬉しいです。


「まぁ、ありきたりっていうか人気ある髪型の定番だしね」


 香加ちゃんそれ言わないで。


「というわけで、これからもポニーサユカンをよろしく」


「妙なあだ名つけるなよ。なんかの製品名みたいだろ」


「会社名にもありそうだねぇ」


 さて、そろそろ――


「お! こんなとこにおもしろいものが!」


 終わりに――おい括弧。


「えっと座布団の下に隠れていた『カカカカ』さんからのおたよりです! 『カカ、サエ、サユカで一番モテるのは誰ですか?ちなみに俺はサユカンファンです♪』だってさ!」


「そんなの私に決まってるじゃん」


「あたしだよ!」


「お姉はカウントされてないでしょ!」


「あー、意外とサユカちゃんじゃないか? この『カカカカ』さんもファンだって言ってるし」


 正解は姉です。


「ほらみろ!」


「「嘘!?」」


 や、本当です。ことの真偽は近々本編で書くつもりなのでそのときに。


 ちなみに小学校ではカカが一番人気。可愛いしやること派手だし、やっぱ目立ちますからね。


 でもカカと仲良くなってから地味だったサエちゃんが表に出てきまして、見た目の可愛さもあって人気急上昇中。


 サユカちゃんは意外と人気は少ないです。確かに可愛いんですけど、仲がいい人にしかそういうところを中々見せないので……そんな部分に気づいた男子はちらほらいるみたいですけどね。


「なるほど。姉が人気あるとかいうタワゴトは捨てといて、カカ達のことは納得だ」


 さてさて! 今度こそ本当に――


「ねぇねぇあのさ」


「カカラジチョップ!!」


「あいたぁ!? な、なに。あたしなんで叩かれたの!?」


「おまえがグダグダ無駄に喋るから、そのせいで放送予定時間を大幅にオーバーしてるんだよ! もう黙っとけ!」


「……あぃ、すいません」


「よし! では今回のカカラジはこの辺で。お相手は留と!」


「今日はチョップが私にこなくてよかったー、な香加と!」


「もごもご」


「こういうときは喋っていいんだよ! 融通きかないな!」


「扱いはひどかったけどいつものことだし、散々ひっかきまわせて楽しかったー、な括弧でした!」


「それではまた次回、お会いしましょー!」


「この番組は『ユーラシア大陸以外を盛り上げる会』と、『校長選挙委員会』の提供でお送りしました」


「あ、やっぱ校長の選挙だったんだ……」 


 第五回カカラジ! いかがだったでしょうか?

 五回中最大の長さです。姉が脱線しすぎです^^;まぁ予想できたことではあったんですけど……

 

 ひとつお詫びをば。いつもより更新時間が遅くなって申し訳ありませんでした。前回が前回だけに「もしかしてあれ本当に最終回だったんじゃ」とか思われた方もいらしたみたいで……そんな風に不安を煽るつもりはなかったのですが、ちょっと仕事の都合で更新がぎりぎりになってしまいました!

 でもなんとか書き上げることができてよかったです。長くなったのも読者の皆さんのお声のおかげですので嬉しい苦労をさせてもらいました。これからもどうかカカ天、カカラジともどもよろしくお願いいたします^^

 それでは次回のカカラジ、250回まで本編をお楽しみください。ではでは^^)ノシ

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