カカの天下200「第四回、カカラジ!」
「こんカカ! 最近急に寒くなってきたなーと思ったらたまに暑くなったりして、暑いのか寒いのかはっきりしろよ地球! と大いなる星に叫んですっきりしてみたい今日このごろな香加です!」
「こんカカ。まぁいつも通りな留です」
「二人そろってカカ天です! って、なんでいつも通りなの。留兄は世界に対して文句とかないわけ?」
「や、ないことはないが」
「じゃ言ってみ」
「いいのか?」
いいよー。
「作者がそう言うなら言わせてもらうが……」
「うんうん」
「僕以外にもツッコミ役増やせよ!!」
カカ天世界に対しての文句きましたねー。
「でも最近サユカンが勉強中だよ?」
そうそう。
「むぅ……そうかぁ。でもサユカちゃんってどっちかというと、いじられ役じゃないか?」
「留、じゃなくてトメ兄だってしょっちゅういじられてるじゃん。おんなじおんなじ」
「それもそうか……じゃ、気を取り直して。これはネット小説『カカの天下』を盛り上げるため、ぶっちゃけトークや作者の本音などを放送する情報ラジオ(風味)番組ですっ! 私たち留と香加は本編自体とは関係ないのでお気をつけください!」
というわけで、四回目のカカラジスタートです。
「ではでは一旦CM!」
「今までの常識を覆す居酒屋が登場! その名も『病院』だ! 名前からして個性的なその店では、臓器移植漬け、手術盛り、脳みそポテトなど珍しいメニューが盛りだくさん! そしてただいまイベント割引を実施しています。知り合いの飲み会を盗み聞きしたい、知り合いの飲み会中に突然現れてお経でも唱えて脅かしてみたいなど、どんなイベントでも結構です! 院長先生っぽい顔の店長が、粋な計らいをしてくれます。サプライズやスリルを居酒屋で味わいたい方は、ぜひ一度ご来店ください。『病院』と関係ないサービスじゃん、というツッコミはNGで!」
CMがあけて。
「……割引かぁ。なんかビール安かったの、そのせいだったんだな」
「抜け目ないね、テンカ先生。でもあのとき食べたポテトって……いいや、食べたの私じゃないし。とりあえず次のコーナーいこ」
「次って言ってもこれしかないけどな」
「うっさい。ではおたよりコーナーのはじまりはじまり」
「なんか今回は感想欄とかメールとかで、結構いくつかいただきまして」
「前に実際に紹介したのが効いたねっ」
「効いたとか打算的なこと言わない! さ、読んでくぞ。えー、カカラジネーム……って書いてないからそのままでいいのかな。『キツツキ』さんから。『トメ兄の"台所シリーズ"と姉カツコの"寝ぼけシリーズ"を他にも幾つか教えて下さい』だとさ」
「あー、80話あたりで言ってたやつね。私知らないんだけど」
「香加が小さいときのことだしなぁ。ちょっとした若気の至りなんだけど、まぁ僕は留であってトメじゃないし……でも恥ずかしいな。よし、ちょっと省略して言っちゃおう」
「どゆこと?」
「まずは台所シリーズ。皮むきですね毛を――とか、包丁で剣士っぽく素振りしてたら包丁がすっぽ抜けて――とか」
「なんか省略部分が怖くてすごい気になるんだけど」
「寝ぼけシリーズは、目薬をさそうとしたら口に――とか」
たまにあるよねっ。ないか。
「半分寝てるせいで朝御飯食べる度に忘れて、三回くらい食べちゃったあとさらに――とか」
おばあちゃん?
「間違えて僕の制服着てそのまま登校――とか」
「で、トメ兄はお姉の制服着て登校を――」
「するかっ! ちゃんと予備の着てったよ」
「姉はそのまま一日過ごしたの?」
「うん。なんか誰よりも男らしくて好評だったらしいぞ」
簡単に想像できるなぁ……
「あと、『姉は喧嘩で最高何人まで一度に倒したことがあるの?』と『姉カツコの旅の最終目的って何?』という質問をいただきましたが……これは姉に聞いてみないとわかりませんね」
じゃ今度ゲストで呼びますか。
「……まじで? 姉呼ぶの? うぇ」
「いいじゃん留兄。おもしろくなりそうだし。ま、とにかくこの質問のほうは保留ということで、次いきます。カカラジネーム、『人生は七転び八起き、打倒我が家の姉貴に燃えてる弟』さんからいただきました」
「おし、がんばれ弟。僕はめっちゃ応援するぞ」
「えっと、『最近思ったんですけど、キャラクターの容姿って具体的にどんなんですか?』という質問です。ほい、さくしゃー」
はいはい。
えー、この作品はですね、ご存知の通りキャラの容姿の描写をほとんどしていません。もちろん私の中にはイメージがありますけど……あえて書きすぎないほうが読者の皆さんの想像が膨らんでおもしろいかなぁと思ったからです。
「でもこれだけ長くやってるんだし……少しくらい公表してもいいんじゃないか?」
ですね。じゃ香加。うちの看板三人娘の髪型でも公表しちゃって。
「りょかい。カカはショートです。サエちゃんはロングヘアーでさらさらで、これがまた似合ってて可愛くて――」
「長くなりそうだからカット。はい次」
「むぅ。えっと、サユカンは……あ。そだ」
ん、何か思いついた?
「読者の皆さんに質問です。サユカンはどんな髪型っぽいですか?」
……はぁ?
「や、全部ばらしちゃうのもつまんないじゃん? だからサユカンっぽい髪型はどんなのか、募集してみようかと」
おー、なるほど。じゃ……これを読んでいるあなた! 感想欄でもメッセージでもいいので、あなたが思うサユカンっぽい髪型を書いて送ってみてください! もしお暇でしたら!
「ご意見まってまーす。ではCMへ!」
『ついに最終回を迎える人気ドラマ、『名探偵カカの事件簿』は急展開!
「私犯人やりたい」
そう言い出して聞かない主演のカカ!
「私が一番犯人っぽいよー」
ごもっともなことを言うカカの親友役、サエ!
「わたしだってたまには目立ちたいっ」
魂の叫びをあげる、毎回『たまたま証拠見つけた人』とか『第一発見者』とかチョイ役のサユカ!
「あの、僕もたまには……」
おずおずと手を上げる、毎回被害者役のトメ!
なぜか犯人役をやりたがって争い始める主演達!
その中で起きる殺人事件!
そして自分が犯人だと主張しまくる登場人物達!
果たしてこの話は収拾がつくのか? 犯人役を勝ち取るのは一体誰なのか? いっそのこと全員で殺しあって残ったやつが犯人でいいじゃないかという意見はダメなのか!?
無駄に密室とかトリックとか使って回りくどく犯人役を勝ち取ろうとする主演達の愛憎劇。どこに愛があるかは疑問だが、脚本がまとまり次第公開!』
「しかし……前から思ってたけどさ、こういう読者を交えた形式の話ってアリなのかな? 大丈夫なのか?」
「んー、読者様的におもしろければ別にいいんじゃない? たまにしかやらないし」
まぁ、ストップがかからない限りは続けましょう!
「りょかい。さて、番組では引き続き、質問や意見、感想などを募集しています。感想欄でもメッセージでもいいので、『カカラジ用』とかわかりやすく書いて送ってくださったら嬉しいです」
今回は感想欄にいただいたメッセージを主に載せさせていただきました。本当にありがとうございます!
「ところで留兄。読んでないのが一つあるんじゃん?」
「……や、そんなことは」
「えーっとカカラジネーム『トメ毛』さん」
「あ、こら」
「遅い! 『近い将来、トメさんには良い意味でハゲて欲しいです(笑)』だって。ぷぷ、やーいハゲハゲー」
カカラジチョップ!
「いたぁん!」
「いい意味でハゲるならハゲでもいいじゃないか!」
「……そのいい意味って具体的にどんな」
「また次回!! お相手は留と!」
「にげたー」
「留と!?」
「……香加でした」
「ではまた次回!!」
「うぅ、横暴兄貴め」
「この番組はのんだくれ病院と、名探偵カカの事件簿製作委員会の提供でお送りしました」
「製作委員会なんてあったの」
「作者の頭の中に」
「……あそ」
今回はおたよりコーナーにて『キツツキ』さん、『コロコロ』さん。後半に『トメ毛さん』のメッセージを使わせていただきました。
実際にこういうメッセージをもらえてすごく嬉しいです! 本当にありがとうございました!
でもほんと……大丈夫なのでしょうか、この話^^;