表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

早朝の星

 この世はクソだ。

 琴音霧子ことねきりこの生をうけてからなにも良いことはない。

 音楽活動で家族とぶつかり絶縁。

 一人で切り盛りし、スクールライフを送るもバンドのメンバーに裏切られ音大を強制退学。

 挙句の果て逮捕。


 今日もコンビニバイトを終わらせ廃棄処分の弁当を持ち帰る日々だ。

「よっと。」

 秋葉原にかつてあった地下駅、万世駅。

 私達はここにアジトを作って生活している。

「ただいま。」

 

 メンバーは私含め4人。


 葉加瀬龍太はかせりゅうた

 男の娘ってやつだな。

 男の娘専門のキャバクラで働いている。

 情報収集専門。

 

 双葉春美ふたばはるみ

 メンバーの中で一番頭がいい。

 本の読み聞かせで色んな学校を回っている。

 知識専門。


 十神朱美とがみしゅみ

 最近18になって夜勤アルバイトを始めた。

 いつもぼーっとしている。

 癒し専門。


 私は。

「今日はサバ弁当な。」

 飯担当だ。

「んにゃんてめ遅いんだよ!」

 龍太がフラフラとこっちにやってくる。

「ずいぶん飲まされたな。」

「あたりまえだろぉ?稼ぎ時だぜ稼ぎ時。」

「はいはい。朱美と春美を呼んできてくれ。」

「あいよー。」

 フラフラと壁に頭をぶつけながら龍太が歩き始めた。

「・・・。お前ここで寝とけ。」

 数分後。

「あら。今日は遅かったですね。」

 本を読みながら壁に頭をぶつける春美。

「ご、ごはんー・・・。」

 寝ぼけながら壁に頭をぶつける朱美。

「何やってんだお前ら。」


 龍太が愚痴り始める。

「やっぱさー。リーダーってボクじゃね?未来永劫ボク可愛いし。」

「ジジイになっても女装続けるつもりですか?」

 春美が水を差す。

「なにおー!?てめぇそのツインテール引きちぎってメガネ叩き割るぞコノヤロー!」

「じゃああなたのち〇ぽ引きちぎって、きん〇ま叩き割りますね。」

 いつもどおり仲悪いなこいつら。

 朱美がぼそぼそと喋り始めた。

「きりこおねえちゃん。ごはんくれるからりーだー。」

「何お前妹ロリキャラやってんの?言っとくけどお前が一番クズだからな!」

 龍太が水を差す。

「・・・あ?」

 朱美の顔が変わる。

 流石に見てられない。

「やめてくれ。私の唯一の癒しは朱美なんだ。私がお願いしてやってもらってるんだ。」

「まあた!キーちゃんはいつも朱美ばっか可愛がって!ボクの事なんかどおでもいいんでしょ!」

 龍太がわんわん泣きだす。

 何故私がリーダーなのか。

 それは簡単である。

 龍太は酒カス。

 春美はヤニカス。

 朱美はパチンカス。

 まともな奴が私しかいないからである。

 一番マシなのが龍太で、春美と朱美は人が変わる。

 だから食べ物担当の私がリーダーなのである。


「皆お疲れ様。」

 私達メンバーにもルールがある。

 火曜と水曜は休みだ。

 と言ってももう火曜日の7時なのだが。

「今日の夜久しぶりに散歩しないか?」

 春美がタバコに火をつける。

「いいですね。新しい本も欲しいし、タバコも買いたいし。」

 朱美がパソコンをいじりながらつぶやく

「ククク…新台の日じゃねえか!匂うぜ・・・!金の匂いが!」

「喋り方。」

 私は朱美に注意する。

「・・・チッ。あー。あしたぱちんこうつー。わくわくするー。」

 うむ、それがいい。

 そしてもう一つルールがある。

「さて、寝よう。」

 それは皆で寝ることだ。

 本当にこの世はクソだ。

 なにも良いことがない。

「おやすみ。皆。」




 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ