罪とバツ
いつも読んでくださりありがとございます
なんか知らないけどパトカーに乗せられた俺とピノ、ワンコとタマコには朝食はまた今度と言って別れた。
「で、エルフの若者が強盗したって?」
「うーん、未遂なんだけどね」
「あたしらに関係ないじゃん、警察の仕事でしょ?」
「まあ、関係無いとは言えないんだ、とくにピノっちはね、詳しいことは署で話すよ」
姫路警察署にはすぐに着いた、姫路大病院の隣かよ
「付いてきてくれるかな、件の容疑者が取調室にいるから」
婦人警官に付いて警察署に入ると沢山の警官アンドロイドさんが働いていた。
「みんな真面目に働いてるんだな、誰かと違って」
「?」
誰の事だろう?と、とぼけた顔をする婦人警官と一緒に取調室に入った。
「あ、あんた達!!」
室内に居たエルフの若者達3人を見て驚くピノ
『ピ、ピノさん・・・』
包帯まみれのエルフ三人は情けない声でピノの名前を呟いた
「知り合いか?ピノ」
「ええ、あたしがパチンコを教えた三人組よ・・」
そういえばそんな話をしたなー、エルフで始めてパチンコを打った連中か
「どういうことなのさ」
ピノがイトオに問いかける
「ああピノっち、詳しく簡単に話そう」
そしてイトオは語ってくれた
昨夜11時ごろの話だ
「イラッシャッセ〜」
駅前のコンビニに彼等エルフ3人が入ってきた、そして
「お金だ、その機械に入ってんだろ、そ、それを全部ください!」
「こ、ここ、この袋に入れて!!」
コンビニのレジに居たアンドロイドさんに金を渡せと言うエルフの若者
「は、早くしてくれ!!」
それを聞いてアンドロイドさんは袋にお金を入れた、そしてそのままレジの外に出る。
「そ、それをこっちに渡せ!」
そう言うエルフにアンドロイドさんは
「はあ〜、欲しかったら力ずくで来な」
とダルそうにエルフを挑発した、あとで聞いた話によるとそのアンドロイドさんは茶髪のヤンキー風味な女性だったらしい。
「なめるな!」
バキ!!
飛びかかってきたエルフを回し蹴りで仕留める
「1人」
「くう!コイツ強いぞ!」
「女のくせに!!!」
2人目が殴りかかる
ゴキン!
それを余裕でかわし裏拳で仕留める
「2人」
「こ、この化け物が!!」
三人目のエルフは魔法を使った、風魔法だ、
ヒュルルルルルルルル!!!
風が渦を巻きヤンキーアンドロイドさんに迫る、軽自動車ぐらいなら吹き飛ぶ威力だ
「テメエ!店の中だぞ!」
怒った彼女は渦巻きに突っ込んだ、その瞬間その風魔法は消滅してしまう
「バカな!魔法を消したのか!?」
「魔法対策なんてお前らが来る前からやってんだよ!!」
ヤンキー女の右ストレートが三人目のエルフの顔面に突き刺さる!
バギャー!!パリーン!!
吹き飛んたエルフは窓を突き破り道路に叩きつけられた
「つ、強え・・・」
ガクリと気を失うエルフ達
「3人・・ああ〜、だからコンビニの店員は嫌なんだよ、ジャンケンで負けたから仕方ないけどさ!」
ぶつくさと言いながら警察へと連絡するアンドロイドさん、その姿は古き良き頃のマイルドヤンキーそのものだった。
アンドロイドさん強くね?
婦人警官が話終えるとエルフの若者達は
『す、すみませんでした!!』
と、土下座をした。
「なんであんた達がそんなことを・・!泥棒なんて!」
ピノが詰め寄るとエルフの若者達は泣きながら
「お金が欲しかったんです」
「パチンコで勝てなくて、でも打ちたくて!」
「打つお金が無いんです僕達!!」
若者達の懺悔を聞いたピノは
「・・・・・・」
口を開けたまま固まった
「な、ピノっちにも関係あるだろ?」
「俺は関係ないから帰っていいかな?」
パチンコで負けすぎてパチンコを打つお金欲しさに盗みを働こうとしたんだな
エルフはもともとお金などには余り興味をもたない種族だ、他の生物より長寿で魔法が得意なうえに身体能力の高い彼等は生きていくのにそれほど苦労はしない、必要な衣、食、住さえあれば余裕で生きていけるからだ
そんな種族がお金を使う楽しさを知ってしまった、ギャンブルという最悪な方法で
「あわわわわわー帰らないでよ福太郎!!」
「そうだよ福ちゃん、君の大切な相棒が困ったことに巻き込まれてしまったんだ、帰れないだろ?」
『いや、俺は帰る』
とか言えないのは俺の弱い部分だな
さてこの後はどうなるのか
そして朝食も食べてないので腹が鳴ってることには誰も気付いてくれないのか?
もう勘弁してくれよな
秋から春にかけて私生活が忙しくなりますが、頑張って書き続けるつもりです、評価とかしてくれたらありがたいです。




