アルテマ人
ダムガンWのコクピットにいるピノとフーナは、あれほどの攻撃を受けたのにかすり傷ひとつ負ってない、ダムガンWが原型を無くすほど壊れているのにだ。
「福太郎!!」
謎の黒い人型と戦っていた福太郎が黒い空間に食われた。
「お父さま!ええいノイズが多くてわかりずらいですわ!!」
モニターに映し出されている黒い空間は丸く、大きさは百メートルはある
「あれってアストランタンの黒い玉に似てるけど!?」
『いやアレはブラックホールではないな、空間の周りの歪みが小さい、だがとてつもないエネルギーだ、あの内部は水深一万メートル、1000気圧並みと予想できる』
「駄目じゃん!!助けないと!」
「ここから出してください!」
『出たら死ぬよ、福太郎君はダムガンのコクピットが1番安全と知ってるから君達をコクピットに残したんだ・・』
グーーーーーーーーン
モニターに映された黒い人型の両手が黒い空間へと伸びた、ゴムゴ◯の実でも食べた人間の腕のように伸びた。
バシン!!
伸びた両腕の手の平が巨大化して黒い空間を掴む、ギチギチと音がする、それは黒い空間を圧縮しようとしてるみたいだ。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴーー
地震のように砂漠が揺れる、雷が鳴りはじめる、振動でダムガンWも激しく揺さぶられた。
「ど、ど、どうすんのよ!このままじゃ福太郎が潰されちゃうじゃないのさ!!」
「キャアー!おとうさまーー!!」
もちろんこのまま終わらない
ブシューーッ!!!!
2本の虹色の刃が黒い空間を突き破り伸びてきた
〔グ、、ガガガつ、、◼️◼️◼️◼️が、、〕
巨大化した手の平ごと黒い空間を突き破った虹色の刃はどんどん太くなる、そしてグルリと一瞬で黒い空間を半分に斬り裂いた。
ピカッ!!ドン!!!!!
そして大爆発、物凄い光と爆風がサハラ砂漠を吹き飛ばした、この爆発で直径1キロメートルのクレーターができる、吹き飛ばされたダムガンWはコクピットのみを残して消滅した。
ジ、ジジジ、、、
真っ暗なコクピットの中でピノは
「どうなったのよ!外が分からないんだけど!博士!!」
「いたた、、わたくしたち生きてますの・・・?」
『無事なようだね、衛星カメラの映像を送ろう』
真っ暗な空間に映像が映し出される
巨大なクレーター、砂が真っ赤に焼け溶けて溶岩のようだ
「真ん中、そう、それよ!拡大して!!」
クレーターの中心に福太郎は立っていた、虹色のエネルギーを全身に纏ったまま、虹色のビームソードを黒い人型に突き刺し大地に串だしにしたまま踏みつけている。
〔なぜ、、だ。再生シなイ、、〕
黒い人型は両腕と下半身が切り落とされていた。
「なるほど再生か、当然だな、お前たちみたいなのはしつこいからな、でもこのチカラとは相性が悪いみたいだな」
〔◼️◼️◼️◼️!〕
「◼️◼️◼️◼️?なんだ、何語なんだ、話せるんだろ日本語が、カタコトでもいいから話せよ」
ググググっと足に力を込めて踏みつける
〔わた、、アルテマ、、人だ、クククくクククククククククククくククク、ギャハハハハはははーーーー〕
白い口を大きく開けて狂ったように笑う
「アルテマ、人?」
宇宙人か?
〔チガウ、、招待してやる〕
ピタリと笑うのを止めた黒い人型はそう言うと
パン!
風船のように破裂した、
瞬間、世界が変化する
ぞわわわっ
とてつもない悪寒、違う!ここは地球ではない!!
ようこそ、
ようこそ、
ようこそ、ヨウコソ、よ、う、こ、そ
赤い大地、空には沢山の小惑星が浮いている、まるで木星の輪のようだ、しかし木星ではない
〚ようこそ、アルテマ星へ〛
さっきから頭に響いてくる声
周りを見ても何もいない、赤く荒れ果てた大地のみ
〚ここは中位次元帯00000089に存在する滅びさった惑星〛
声と共に俺の周りに黒い人型がぽつりぽつりと出現する。
〚お前達が超高次元体と呼んでいるモノ達に壊された宇宙〛
いったい何匹居るんだコイツラは・・
〚千人だ、わたし達はこれ以上増えることは許されていない・・・〛
「なあ、思うんだけど俺達は戦う必要なんてないよな?」
千匹だと、冗談じゃない
〚このような姿になったわたし達に残された道は進化することだけ、そのためにシネ〛
俺を囲んだ千匹のアルテマ人は一斉に笑った
ギャハハハハはははーーーー
ヒャハハハはははーーーーーーーーーー死ね
そして千匹から放たれる黒い光の糸が一斉に俺めがけてとんでくるのであった・・・




