そして始まる 03
姫路城の前にある大手前公園、
ここでエルフ3人組が地球側の転移ポイントを作っていた。
「あっちへ行くのは簡単なのよ、ちゃんとした転移ポイントがあるから」
エレムミーネが地面に並べられた石板に魔法で紋様を刻んでいた
「地球側にも目印が必要じゃからな」
師匠が魔宝石を使って祭壇の様な物を作っている
ピノがアイスクリームを食べながら
「あんたたち、目印も無しでよく地球に来れたわね」
「目印なら福太郎に持たせてたわ」
エレムミーネが作業をしながら言う
「ああ、コレだろ?」
俺はいつも身につけてたネックレスをピノに見せた
「なんかの魔道具だとは思ってたけど『ビーコン』だったとは、まあデザインが好きだからいいけど」
「福太郎の好みは把握済みよ、わたしは相性の良い女ですから」
「だから!福太郎の1番はあたしなの!」
ワイワイと転移ポイントの製作は続く
「もうすぐ完成じゃ、愛弟子よ博士殿に連絡を・・・・・・・っ!!!!」
師匠が俺の方を見て目を見開く
目線は俺の後ろ側、頭上にあった
俺は師匠が見ているほうへと振り向く
そこには青い巨大な人型をしたナニカがいた。
それは映像で見るより遥かに大きく見える
大きさは千メートルぐらいか
「でよったわ」
師匠が目を細めた
「超高次元体・・あんなに大きいなんて!!」
フーナが口を押さえて戦慄く
それは姫路の街の上空で4本の腕を広げてこっちを3つの眼で見下ろしていた、あまりにも巨大な青い身体は夏の青空と同化しているようだった
ウーーーーーーー ー ー ッ
ウーーーーーーーーーー ー ーーーー
姫路の街にサイレンが鳴る
まるでこれから空襲でも起こるかのように街中に鳴り響いた
その時、超高次元体の目線が俺達の方へと向いた
「今、こっちを見たよ!」
俺に抱きついてるピノが言った瞬間
シュワーーーー ー ー
とヤツから光の糸が姫路の街に降り注いだ
かって世界を破壊し、人間を皆殺しにした光の糸、
白、赤、青、黄色・・・
様々な色をした光の糸が姫路の街へと降り注ぐ
ドパパパパパパーーーーーッ!
光の糸は姫路の街の上で消滅する
いつの間にか姫路の街を薄い虹色のシールドがおおっていたのだ
「防いだ!あれを!?」
エレムミーネが驚愕している。
《福太郎君、そのシールドはそんなに保たない、もって5分だ》
どこかにあるスピーカーから博士の声がしてきた、
了解、そして俺は右腕を突き出し
『来い!ダムガン!!』
無限倉庫が起動しダムガンが俺の前に現れた。
師匠達が突然現れた巨大ロボットを見て目を丸くする。
「行ってくる!!」
俺は飛び上がりダムガンのコクピットへと乗り込んだ、
ふと、俺に付いて乗り込んでくる人影が見えた
「師匠?」
コクピットが閉まる
「師匠、なんで?」
「どのみちアレをどうにかせねばエルフにも未来はあるまい、そうじゃろ?」
わしは役にたつと思うぞ、とニヤリと笑う師匠。
俺は師匠が座れるサブシートを出した
「シートベルトはしてくださいよ!!」
俺はダムガンを戦闘モードに設定し
「ダムガン、出る!!」
パワースロットをおもいっきり踏み込んだ。




