そして終わる世界 04
メギメギメギメギ
複数の腕で次元の壁に穴をこじ開けながら
3体の巨大な青い化け物達は姿を現す。
その表情は笑っているように見えた。
そして、蹂躙が始まる。
完全に姿を現した3体の超高次元体は大艦隊の中を飛び回りながら埋め尽くさんばかりの光の糸を放つ。
光の糸は宇宙戦闘艦を切り裂き、貫き、爆発させる。
シールドなど役立たず、豆腐より脆くみえた。
「これは、、無理だ・・・」
それが提督の最期の言葉である。
結局、艦隊は超高次元体にキズを1つ付けることさえ出来ずに全滅したのだ。
惑星センテラでこの戦いを観ていた人々はとにかく逃げた。
逃げられないのに逃げた。
高速艦に乗り込み惑星から逃げようとした者はワープをすることすら出来ずに消滅させられた。
人々は隠れた、
地下
深海
シェルター
生体反応を消してまで隠れる者もいた。
五百万の大艦隊を半時間ほどで全滅させ、一人の乗組員も見逃さすに殺し尽くした超高次元体は惑星センテラを見下ろす。
これから3体の超高次元体による惑星センテラでの虐殺がおこなわれる。
2日後
惑星センテラは赤く燃えていた。
まるで火の玉のようだ。
この星の生命も文明もすべて燃えてしまった。
これでこの宇宙に存在していた知的生命体は全滅したのだ・・・
ー 完 ー
【中位次元宇宙44190610--完全殲滅確認】
【上位高異次元生命体の発見ならず】
【エービスゲートの使用許可申請】
惑星センテラを滅ぼしたあと、宇宙を漂う超高次元体達は
どこかにメッセージを送った。
《エービスゲートの展開開始、帰還せよ》
そのメッセージが来ると同時に、ゆっくりと超高次元体達の姿は薄くなっていき完全に消えた。
知的生命体の全滅と共に
この宇宙から超高次元体達はいなくなったのだ。




