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そして終わる世界 03



「全艦隊シールド全開!!」



超新星爆発ミサイルの威力は凄まじい。


疑似的に数秒だけ超新星爆発をおこす、

それが数千万発だ。


衝撃波は宇宙を大きく揺るがした。


母星である惑星センテラの存在する太陽系内で使いたくはなかった、しかしこれが我々にとって最大の矛なのだ。


過去にコレを外宇宙で奴等に使ったときは無駄に終わった。

だが改良を続けた新型である。

ぶっつけ本番に間に合わせた凶悪な兵器なのだ。


「惑星センテラと太陽の状態はどうだ」


「シールドにより影響はありません!!」


この兵器は本物の超新星爆発と違うが威力は本物である、

60億kmぐらいの距離では被害がでる。

ゆえのシールド。

母星と太陽に大規模なシールドが張れなければ使えなかった兵器だ。


膨大なエネルギーが資源惑星ボラーを溶かしてゆく、爆心地から50億kmの距離があるのにこれだ。


「爆発エネルギー収束します。」


人類に作れる物の限界か、数十秒ほどで爆発はおさまり、白く染まった宇宙はまた、黒い闇の世界にもどっていく。


爆心地からここまでの衛星や拠点は全て蒸発した、


「奴等はどうなった・・・」


ダメージを与えることができたのか?


50億km離れている超高次元体を探す。

この艦隊にいる長距離観測艦のカメラが超新星爆発がおさまった宙域を映しだす。



「化け物共が!!!」


3体の青い化け物は涼しげな顔で爆心地に存在していた。


無傷でだ。


しかし艦隊には大きな動揺はなかった。


予想はしていたからだ。

効果がないと・・・

だから提督は告げる


「プランB、アレを使う」


本当の意味での切り札、最期の最期に使うために開発した兵器を投入する、これが駄目ならおしまいだ。



「超高次元体、こちらに向けて進軍してきます!

物凄い速度です!!」


「好都合だ!最大射程距離にはいったら全砲門撃ちまくれ!!!目眩ましぐらいにはなる!」



信じられない速度でやってくる超高次元体は10分経たずに艦隊の射程距離内にはいった!


『撃て!撃ちまくれ!!』


五百万の艦から放たれるビーム兵器やミサイルたちは宇宙空間を埋め尽くし、そして青い化け物達に着弾する。

惑星なぞ瞬時で消滅させえる兵器でさえ超高次元体を足止めすることはできず艦隊との距離はみるみる縮み

気がつけば目視できる距離まで来た。



「射程距離にはいりました!!」



「次元転移砲!!撃て!!!」



射程距離の短い次元転移砲は膨大なエネルギーを要する。

この大艦隊の三分の一の艦からのエネルギーを集めて作りだした膨大なエネルギーは

旗艦に備わった次元転移砲門から撃ち出された。


ズオオオオオオーーー


7色に染まったビームは宇宙空間を切り裂きながら超高次元体へと進んだ



「着弾します!!!」



七色の光が超高次元体を包みこむ。

宇宙空間が歪む。

次元の壁に巨大な穴が開く!!



「消えろ化け物どもが!!!」



あまりの現象にシールドを張っている艦隊が大風のなかで舞う葉っぱのように揺れて舞う、

味方の艦同士がぶつかり被害もでる。




消えろ消えろ消えろ消えろ


どこかに行ってしまえ!!!



そして次元の穴が閉じたその場所には

3体の青い化け物達はいなかった。




「超高次元体!!消失!!!!」


「作戦は成功です!!!」


わあっ!!


とたんに大騒ぎなるブリッジ内、

大艦隊が喜びで揺れる。


提督は大きく息をつき、シートに深く沈み込むように座る。



「やれやれ、喜んでいるところをすまないが、艦隊の状態を確認し編成をたてなおせ」


そしてすこし笑いながら言う


「あと、監視は続けろ、奴等のことだ、万が一がありえる」


「了解しました」



倒せないならどこか遠くへ行ってもらう。

それもここではない別の次元に。


それを実行するために作り出したのが次元転移砲である、

次元の壁に穴を空ける、しかも巨大な穴である。


開発は困難を極めた、そして完成したのは数十日前、

諦めかけていたところに完成品が装備できたのだ。


「どこの宇宙に飛んだのか知らないが我々が生き延びるのが最重要なのだから、これも勝利と言えよう」



艦隊の被害報告を聞きながら提督はそう呟いた。




ドゴン!!

ゴゴ!!!!!



巨大な爆発音がいきなり響きわたる!!




「右舷艦隊2時に次元の歪みを観測!!」



ブリッジの巨大なモニターに映しだされたのは


右舷の艦隊の只中に次元の穴を複数の腕でこじ開けながら

姿を現す青い化け物達であった。





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