パチンカスとデート
超高次元体が来るか来ないかわからないのに気を張ってても疲れるだけだ。
なので俺はだいたい毎日ブラブラしている。
まあ、することが無いということ。
「ようこそ私の戦場へ〜〜」
暇なのでイトオ(婦人警官)と駅前のパチンコ店に来てみた。
あまりにも毎回誘われるので仕方なくというのもあったがパチンコにちょっと興味もあったからだ。
「少年は運がいいよ〜、今日はゾロ目の日だ」
パチンカスが好きなゾロ目という言葉・・・
「うわ〜!これ、エヴォだ!エヴォンゲリアン!!」
無数の台たちの中からピノがこのまえ観たアニメ、新世界エヴォンゲリアンを見つけた。
「おっ、ピノちゃん良い台見つけたね、エヴォ30だよそれは」
「30?」
「エヴォンゲリアンのパチンコ、記念すべき30作目なんだよ〜、原点回帰、初代エヴォを思いださせてくれる名機だよ、ちなみにエヴォのパチンコ台は48作まで作られたんだよ、すっごよね〜〜」
「へー」
熱く語るイトオに生返事で応えるピノ。
「パチンコって長生きしたんだな・・」
俺がボソリと言うのを聞いて
「いやいや、パチンコは何度も終わりかけたさ、だけどね日本のカジノが失敗してからパチンコの逆襲が・・・・」
何か話しが長そうなので聞き流しながら店内を見る、明るい照明、空調も良い。
たくさん並んでいる色んなパチンコ台は打ったことない俺でも興味をもたせる。
子供の頃テレビで芸能人達がパチンコを打ってる番組がゴールデンタイムにばんばんやってて、俺も大人になったら一度は打ってみようと思ったのを思い出した。
「福太郎、これとかどう?」
「それは宇宙空母アカギ13だね、面白いよ〜」
復活した空母アカギが地球を救うために遙か34万光年先の星へと旅をする神アニメだ。
婦人警官の勧めもありアカギ13を打つことになった。
「さて少年には軍資金を渡しておこうか〜」
そう言いながら札束を渡してくるイトオ、
「カード持ってるけど?」
俺はアンドロイド達に使いたい放題のマネーカードを持たされているのでどこでもタダで買い物できる。
「ダメダメ!!1万円札を台に放り込むのがパチンコの礼儀だから、カードなんてナンセンスさ少年!」
そう言うとさっそく一万円札を台に吸わせるイトオ
「なるほど、、」
俺も真似して一万円札を台に入れようとしたが
「なんか俺の知ってる一万円と違うんだが?」
誰だ、このオッサン?
「少年は昭和平成の人間だものな知らなくて当然さ、それは新札だよ」
「なるほど外国のお金かと思ったぜ」
あとでこのオッサンが誰か調べておこう
「どうやって玉を出すんだ?」
「そこのボタンを押すんだ、すると台に数字が表示されるだろ?それが少年の持ち玉だ」
ボタンを押すと千円減り250玉が表示された、玉がジャラジャラ出てくるイメージだったがデジタル化されてやがる。
そしてハンドルを握り打ち始める。
どこを狙うんだろう?
「ここだよ、この辺を狙って打つんだよ〜」
イトオが教えてくれた。
狙ったところを打つと玉が弾かれヘソへと向かう、そのほとんどが無駄玉となるが、時々ヘソに入る玉がある、そうすると大きな液晶画面の数字が回転する。
なるほど、、、面白いか?これ
「どっちが先に大当たりをひくのか勝負だぞ〜」
博打打ちはすぐに勝負する
「別にいいけど」
「あたしもいいよ!!」
いつのまにか俺の横でピノも並んで打ってやがる。
ハンドルは魔法で作った腕のような物で回してるのか。
うむ、勝負というなら本気になるか俺も。
そして婦人警官の格好で昼間からパチンコを打ちまくってるパチンカスをへこませてやんよ。




