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ダムガン 03



『ただいまの速度は時速2千キロ、どうだい身体に何か感じるかい?』


「いえ、別になんも感じないですね、快適っすよ」


いま俺はダムガンで目的地まで飛行中だ。

マッハを超えているのにコクピットの中は平穏でなんの負担も感じない。

まるで音速で走る新幹線に乗ってる感じだ。


「作品だと凄いGがかかってるのをよく見るけどそういうの全然ないですね」


『はははっ、負担(G)とかはとっくの昔に人類は解決してるさ』


なるほど、急激な加速で「クッ!」とか言いながら顔を歪めて耐えるとかできないのか、残念。


『でもでも博士、初代ダムガンってたしか空を飛べないんじゃなかったっけ?』


『ピノくん、アレの見た目はダムガンだが中身は別物なのだよ、この世界の技術を結集して作った戦闘用人形兵器さ、あのまま宇宙に上がることもできる代物なのだよ』


今日は宇宙には行かないがね、という会話を聞いてるうちに目的地に到着、

姫路から南の海上、淡路島と小豆島の間ぐらいの場所だ。


『付いたようだね、それでは始めるけど準備はいいかい?』


「いつでも」


『ではスタートだ』


ビービービーーー、、、


スタートしたとたんに鳴り響く警報音

コクピットのスクリーンに表示されるのは俺に向かって飛んでくる小型ミサイル、数は200!


「いきなりこれかよ!」


腰に下げてた武器を構える。

右手にビーム砲、左手にレールガンだ。

とりあえずフルスロットルでダムガンを攻撃の薄いところに向けて飛ばせる。

前方から向かってくるミサイルを頭部バルカンで撃ち落としながら回避していく。


「このまま飛んで避けていれば当たらないが・・」


追ってくるミサイルを両手の武器で落としながら周りの地形を見る。

ちょうど鳴門海峡の上あたりだ。


「これはテストだからな、飛び回っていても意味がない」


俺は速度を落として追ってくるミサイル達を正面から撃ち落とすことにする。


『それでいい、ミサイルの威力は控えめにしておいたから戦闘を楽しみたまえ』


博士の言葉を聞いた俺は舌なめずりをした。


闘いなんていつぶりだろう、

魔王戦以来だ。

ああ、楽しもう。


連射の効かないレールガンを収納し、代わりに左手にサーベルを持たせる。

向かってくるミサイルをビーム砲とバルカンで撃ち落としながら撃ちもらしたミサイルはサーベルで切り捨てる。


「いいぞダムガン!俺の思ったとおりに動いてくれる!!」


縦横無尽に動き回り追加で飛んでくるミサイルたちをことごとく落としていく。


その戦闘光景をみて博士は感心する。


「凄いな彼は始めての戦闘をこれほど完璧にこなすとはね、まだ被弾もしていない」


それを聞いたピノはアニメさながらの戦闘シーンに興奮しながら


「当たり前でしょ!福太郎だもん!こんな攻撃なんてヌル過ぎるぐらいよ!!」


フンフンと鼻息荒くしながら言うピノに


「なるほど、ヌルかったか・・・」


では予定変更だな、と博士は手元の端末を操作する。


「へっ、なにするのさ?」


「見てれば分かるよ、なに死にはしないさ、あくまでこれはテストだからね」


ニヤリと不気味に笑う博士を見て、あたし要らないこと言っちゃった?と冷や汗を流すピノ。


「さて本番といこうかね、勇者くん」


そう言いながら博士は端末に表示された(防衛)という文字をタップした。


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