14スレ目【真実は】可愛いものには…【恐ろしいもの】
〈めずらっしーな、“一角ギツネ”が魔物なんかに懐くなんて〉
『これ懐いてるんですか?エサ認定されてません?』
あの、ケモ耳噛まないでください、エサじゃないですよ。
〈キュッ〉
いや、キュッ では無くて…痛いです。
〈キュー…〉
残念そうにしないでください、…一体いつからいたんですか?
ほら、危ないので離れて…
〈キィッ!キィッ!〉
『そんなに離れたく無いんですか…
落ちたりしても自己責任ですよ!』
〈キッ〉
『よろしい、でも耳は噛まないでください』
〈………………キッ〉
だいぶ間が空いたのは気のせいとしましょう。
……………
〈ていうか絶対この辺りが寒くなった原因アレでしょ‼︎〉
『まあ見るからに“氷属性”ですもんね…』
ゴーレムという事は誰かが作ったという事、
そして“ フロスト・ゴーレム”周囲の魔力が濁っていないという事は
造られてそこまで年月が経っていない…(“ディザトラ”談)
だから遺跡を守っているとか言う可能性は低い、…でも
それ以外の何か…、例えば…“リリー”が言っていた“長い丸”…とかでしょうか、
それを守っていたり…
勘ですけど。
『一旦“ フロスト・ゴーレム”が出て来たところまで行ってみましょう』
〈ええ〜…バレるんじゃ無いの〜?〉
『おや、私ならバレずに行けますがね、“妖精”には難しかったですか?』
〈っ!行けるっての‼︎魔族なんかより我々妖精族の方が素晴らしいことをこの目に刻め‼︎〉
…
扱いやすいですね。
〈キー…〉
我々も行きましょうか、隠密スキルを重ねて行けば大丈夫らしいです(“ディザトラ”談)
…“ディザトラ”には世話になりっぱなしですね、またお礼を考えておかないと…
牛乳…いや、飲んだらバシャバシャ溢れちゃいますね、骨ですし。
……………
〈おっそーい‼︎〉
『すみません、慎重に行っていたもので…』
〈やはり妖精族はーーーーーーーーーーー、ーーーーーーーーー〉
この辺りに何か…おや?
危ない危ない…何か踏むところでした
鉄の…台座…?
こんな所に…邪魔ですね。
〈キ‼︎〉
?、これが欲しいんですか?
〈キー‼︎〉
何に使うんでしょっ…
〈ガリガリガリバリ〉
『リ、リリリリリリリリリリリ…』
〈ハァ⁉︎なに…うわぁ…〉
〈ガリガリガリバリ〉
え?、“一角ギツネ”?え?え?えぇ…
えっと…ひとまず“鑑定”!
[“一角ギツネ”
“マッキナモンテ”周辺に生息する魔獣の一種
別名“悪食の獣”
別名の通り魔力を含むものなら”何でも”食べる
より多くの獲物を狩るために発達した角は薬にもなる]
…怖……
え、えぇ…私のケモ耳を噛んでいたのって…ええ…
“悪食の獣”って…悪食が過ぎませんか⁉︎
鉄…おそらく魔力を含んでいたばっかりに…
〈グォォオオオオオオ!!!!〉
⁉︎
〈うわっ!ゴーレムが苦しんでる!?〉
『急になぜ…ん…?“一角ギツネ”、その台座貸してください!』
〈ギー!!〉
あとで持って来た“魔硝石”あげますから!
えーっと… “ EMETH”…!
なるほど…文字が書かれているのは台座の方だった訳ですか…
ん…?あれ…何でしょう…この、違和感
私の手の中には拾った時と全く同じ輝きを持った鉄の台座があった
〈ギギィ!〉
『すみません!ちょっと待ってください!』
た…食べられる…