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どうでもいい話 脱力エッセー  作者: カキヒト・シラズ


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シン商法「赤いきつね」 やらせ炎上CM

初出:令和7年2月22日


 東洋水産のカップ麺「マルちゃん 赤いきつね」が売れているらしい。

 最近のアニメCMがヒットの原因と言われている。

 ユーチューブ動画番組で知ったが、このCMアニメCMがSNSなどネットで炎上しているとのこと。

 ”性的表現が過ぎる”などが、アニメCMの炎上の理由だという。

 ところが小生がこのアニメCMを見た感じでは、性的表現は微塵も感じられず、このCMがなぜ問題視されるのかわからなかった。

 アニメCMの内容は、冬のアパート(あるいはマンション?)の一室で厚着をした若い女性が「赤いきつね」を食べるというもの。

 女性がヌード、あるいは下着や水着なら性的表現が過剰というクレームもわかるが、厚着からそんな感想は湧かない。また頬が赤くなるのが性的表現という意見もあるが、頬が赤くなったのは寒いからで性的刺激によるものではない。

 このアニメCMは誰が見ても性的表現というキーワードが浮かんでこないはずだ。

 推測するに、これは”やらせ炎上ステマ”ではないかと思うのだ。


 炎上商法というものが新たなマーケディング戦略として企業間で注目されている。

 昨年、キリンビールのチューハイ「氷結無糖」のCMがネットで炎上した。「老人は集団自決せよ」の問題発言で有名な経済学者の成田悠輔氏をCMに起用したからだ。

 ネットで炎上したおかげでチューハイ「氷結無糖」は消費者から注目を浴びたようだ。

 成田氏を起用したのはけしからんと書き込む消費者たちが、無意識のうちにサブリミナル効果のように「氷結無糖」を買い求めたのではないか。

 キリンビールとしては商品が売れてくれれば目的達成なので、このCMは成功だったかもしれない。


 今回の「赤いきつね」CMはそれをさらに一歩進めたステルスマーケディングだと思う。

 実はネットで炎上していないのに炎上しているという偽情報を東洋水産の広報部、または下請けの広告会社が拡散する。

 次に消費者がSNSなどで炎上の書き込みに参加する。

 そして消費者がこのアニメCMが問題かどうかを議論しているうちに、気がつくと「赤いきつね」が食べたくなるという戦略だ。

 ちなみに炎上騒ぎでJAROがこのアニメCMを審査することになっても、最初から問題ないので企業側に不利益は起きない。


 炎上自体がやらせで、このやらせ炎上を利用して消費者の注目を喚起する新しい商法。

 今後はこうした”やらせ炎上商法”が従来の炎上商法とともに増えてくるかもしれない。


(つづく)

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